田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

春の朝。食卓の猫のヒゲ。 麻屋与志夫

2020-02-04 09:38:38 | ブログ
2月4日 火曜日

●節分が過ぎた。
立春という言葉をきいただけでこころがうきうきする。
言葉には不思議な力があるものだ。

●朝の食卓にながながとルナがよこになっている。
わたしたちも食事がすみお茶を飲みながらくつろいでいた。
ふとみると、猫の白くながいひげがゆれている。
ルナの細いひげをゆらしているのは春風のようなエアコンの微風だった。

●こういうときだ。ああ俳句が詠めたらいいのにな。
エアコンがゆらす猫ひげ春立ちぬ
猫のひげエアコンの風にゆれにけり
エアコンがゆらす猫ヒゲただ一本

●悲しい。
恥ずかしい。
俳句をたくみに創るともだちがなんにんかいた。
みんなあちらにいってしまった。
いきていたら、わたしの短詩形式の非才ぶりを詠嘆するだろう。
結社をもつていたかれらに師事したものを。
早世した、その他の分野でも芸術家として大成していたともだちのことが話題となって、妻と食卓で別れて書斎に籠った。

●先ずは、ブログを書いた。

●書斎の窓からは古賀志山がよく見える。
空に飛行機雲。
青空。
階段にかすかな足音。
ルナがなにをおもったのか、わたしの後を追いかけてきた。


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