田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

玉藻と翔太の恋8 麻屋与志夫

2010-04-22 17:51:28 | Weblog
part13 玉藻と翔太の恋8 栃木芙蓉高校文芸部(小説)


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「たった一つ、
翔太さんを助ける方法がある」
「どうする」
龍之介は文子にいった。

「教えて、監察官。
わたしは翔太とかならずまた会えると待っていた。
やっと再会してともに暮らすことができたのに。
ふたりでこの庭にバラを植えようと話し合っていたの。
わたしだけ、
ひとり取り残されるのはいや。
また独りぼっちになって生き続けるのは、
いや。
なんでもする。
なんでもしてあげたい、
翔太のためならわたしなんでもするから。
教えて」

「わたしでなければだめなの。
わたしにしかできないことなの」

「どういうことなの」
龍之介が文子にたずねた。
「なんとかして……文子さん。
みんなで、
翔太やわたしと、
ここにバラ園を造りましょう」


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コメント
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