田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

薔薇バリア2/奥様はバンパイァ 麻屋与志夫

2009-07-11 10:13:04 | Weblog
○奥様はバンパイァ 25

「どう攻めればいいの」と玲加。

薔薇の棘がバリアとなっている。

武も犬飼のオババもこちらには入ってこられない。

こちらからも、攻撃ができない。

「玲加は助けた。もういいだろう」とG。

「まだよ」Mが叫ぶ。

棘のある蔓が触手となってヤツラにおそいかかる。

体に巻きついてきりきりとシメアゲル。

「もういい。ふりかえって、怨念のみにとらわれていると、先がみえなくなる」

拍手がしている。

周囲の景色が玲加の前で霞んでいく。

拍手がしている。

荒涼たる那須野が原のバトルの風景が消えた。

玲加は再び教室にいた。

「さあ、授業をはじめるぞ」

出席簿を教卓におくと五十嵐先生が「ユニコーン」、教科書をひらいた。

玲加は窓からキャンパスを見下ろした。

MとGが手をふっている。

Mは派手な投げキスをおくってくる。

「ほら、見園読んでみて」

先生はわたしの発音をほめてくれるのかしら。

かれらは……とふりかえる。

みんな美菜も武も体をすこしコソバユソウニゆすっている。

が、元気だ。

彼女たちもネックウォーマこそしているが平然と授業をうけている。

この学校どうなっているの?

それがまだわからない玲加だった。

     マザーズディ
       

     pictures by 「猫と亭主とわたし


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