田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

わたしは町のトマソンだ

2008-01-18 10:18:47 | Weblog
1月18日 金曜日 晴れ
●いつのころからか、起きるとすぐにthermometerに目をやる習慣がついた。頭髪がうすくなった。冬はニット帽をかぶらないではいられなくなった。そのころからだと思う。かれこれ10年ほどまえだろう。

●今朝は室温1度。寒かった。可燃ゴミの収集車のくる日なのでカミサンとふたりで黄色のplastics袋に三日分のゴミをつめこむ。ふとみると裏の流し場においてある木製の樽に氷がはっていた。かなりの厚みがある。いよいよこれは本格的に寒くなってくるぞとふたりで話し合った。

●寒さには慣れている。小学校は、頭に北がつく、北小学校だった。男体山を見る北の方角に向って黒髪颪にふかれながら登校した。あれがよかったのだろうな。戦時中のことだからたいした防寒対策もしていなかった。なにを着ていたのか記憶にないが毛糸のセーターなどではなかった。ともかく薄着だった。食べ物もなかった。いまの小学生に話してもとても信じてはもらえないだろう。

●その、男体山はいまも形はかわっていない。かわったのは、人間社会だ。まさかデジカメで男体山を被写体として撮り、ブログに載せるさわぎをしているとは、おどろきですよね。じぶんのしていることが、往時をふりかえるとシンジラレナイ。

●「あの、幸橋いつこわされるのかしら」
カミサンがカメラをかまえてカシャっとシャッターの音をたてる。撮る。あれを橋というのだろうか。帝国繊維の女工さんが行き来した橋だ。K川の上にかかってはいる。わたしはあの橋のことを小説に書いた。両側の階段が切り離されている。橋としては機能していない。トマソン橋だ。いまでも超芸術探査本部が健在なら『超芸術トマソン報告用紙』をおくってもらって登録したいくらいだ。この古い町にはトマソン物件があふれている。はやいはなしわたしもそうだと認識している。この町にとって、わたしはまちがいなくトマソン人間なのだ。トマソンに関しては検索でおしらべのほどねがいたてまつります。

●男体山は今日も気高くそびえている。

コメント
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