ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

都知事選挙に見る日本の政治 - 15 ( 鍛治氏は人間のクズ ? )

2024-06-11 13:32:17 | 徒然の記

 勇馬 ( ゆうま ) 氏の説明によりますと。平成27年の12月に田母神氏を東京地検に告訴したのは、水島総氏と鍛治俊樹氏、つまりこの二人が原告です。

 氏の「分析資料」は知らない事実を沢山教えてくれ、共鳴するところが多々あります。一方で、PRC ( 中国 が水島氏のバックにいた、あるいは自公の既成政党の意を受けたのか? という見方には疑問を覚えました。

 それは水島氏の保守人としてのこれまでを否定する極論なので、受け入れられません。極論は往々にして真面目な議論を歪めるので、「ねこ庭」では警戒しています。

 田母神氏の意見にしても、ユーモアとも言い難い駄洒落は極論になりがちなちなので、普通の話し方ができないのかと常に感じています。氏の著書を読んだり意見を聞いたりした時の、率直な感想が下記です

  ・歴史に関する意見は正論だが、「何でも日本が正しい」と主張する頑固さに、一般の日本人は違和感を覚えるのではなかろうか。

  氏の語り口には特徴があり、「ねこ庭」で「田母神節」と名付けています。簡単に言いますと、「何が何なんでも日本が素晴らしい」とする強引な論法です。
 
 熱心な信奉者は別にして、そうでない人間はやり切れなくなります。勇馬氏は田母神氏の信奉者の一人のようですから、「ねこ庭」は距離を置いて読んでいますが、次の叙述に注目しました。

 ・2015(平成27)年1227日、M、鍛治俊樹らが田母神氏を東京地検に告訴

 水島氏が一人で告訴していたと思っていましたので、もう一人いたと知るのは驚きでした。鍛治氏の略歴を調べ、さらに意外感を覚えました。

〈 鍛治俊樹氏の略歴 〉

  ・昭和32年生まれ、広島県出身 日本の軍事ジャーナリスト

  ・昭和58年埼玉大学卒業後、航空自衛隊に入隊 主に情報通信関係の将校として11年間勤務

  ・平成6年一等空尉で退職後、評論活動に入る

  ・平成7年「日本の安全保障の現在と未来」が、第一回読売論壇新人賞佳作に入選

  ・平成23年「鍛冶俊樹の軍事ジャーナル」が、「メルマ!ガ オブ ザイヤー2011」審査員特別賞を受賞

  ・平成23年「文化防衛と文明の衝突」が、アパグループ主催の懸賞論文で佳作入賞

 軍事ジャーナリストとしての活動と共に、氏が田母神氏と同じ航空自衛隊に所属していたことを知りました。自衛隊の階層を知りませんので、防衛省の広報で下記を確認しました。

   将官・・・幕僚長、将、将補と別れています

   佐官・・・1佐、2佐、3佐と別れています

   尉官・・・1尉、2尉、3尉と別れています

   曹官・・・曹長、1曹、2曹、3曹と別れています

   士官・・・士長、1士、2士と別れています。ここが一般兵の階層で昔の言葉で言いますと、班長、一等兵、二等兵に該当します。

 田母神氏は昭和46年に防衛大学を卒業後自衛隊に入隊し、平成19年に航空自衛隊のトップである航空幕僚長に就任しています。鍛治氏は、田母神氏が幕僚長になる13年前に退職していますから、ほとんど接点がないことになります。

 40年間会社勤めをした自分の経験からしますと、鍛治氏の行動は常識では考えられません。会社で言えば、大会社の係長 ( 主任 ) クラスの人間が社外の他人と一緒になり、世話になった会社の社長を告訴・批判していることになります。

 在職中に会社とトラブルを起こし個人的な恨みがあったとしても、社長を裁判に訴えマスコミで叩くという行為は普通はしません。言論の自由が保障されているとしても、人間には最低限の節度が必要です。まして田母神氏は、政治信条の問題で騒がれているのであり、最初から犯罪者扱いするのは礼節に外れています。

 チャンネル桜の動画で、水島氏と共に田母神氏を批判している鍛治氏を発見し、氏の言動が、伊藤貫氏と同じ「人間のクズ」の行為を想起させました。極論は述べていませんけれど、残念ながら「ねこ庭」では「人間のクズ」の言葉を取り上げる気持になれません。

 「田母神氏は来栖参謀総長以来、二人目の政治的犠牲者となった将官ではないのか。」

  鍛治氏を知った現在の感想です。「都知事選挙」のテーマから飛んでしまいますが、大切な事件なので次回は「来栖発言」と「三矢研究」について紹介したいと思います。 
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