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始まった共同通信社の情報操作 - 7 ( 権威と権力と血筋 )

2020-05-11 13:13:51 | 徒然の記

 天皇のお立場について話す時、「権力」と「権威」の違いについて、知っておく必要があります。

 源頼朝が、鎌倉に武家政権を確立して以来、天皇は「権力による統治」の座から、離れられました。領土と民を守る政治権力は、武家の手に移りました。天皇に残されたのは、武家に「征夷大将軍」の称号を与え、国の統治者であることを信任する役目だけとなりました。

 武家は、天皇からの信任が得られなければ、天下人としての力を発揮できません。これが天皇のもたれている「権威」の一つです。

 源、北条、足利、織田、豊臣、徳川と、武家による支配が続きましたが、彼らは全て、天皇の信任を受ける形で、「征夷大将軍」として政治を行ってきました。ここで生じる疑問は、思うがままの武断政治を実行した彼らが、なぜ天皇の地位を奪おうとしなかったのか。天皇より一段降りた位置にいて、天皇の地位に手を触れなかったのはなぜか・・ということです。

  天下を任された武将たちが、天皇の地位を犯せば、国民全体を敵に回すこととなり、政権の基盤を危くする恐れがあったからです。なぜそうなっているかと問えば、答えは一つしかありません。

 「連綿として続いている、天皇家の血筋」・・です。

 私たちのような一般庶民も、あるいは政権を手していた武将たちも、余程の捻くれ者でない限り、由緒正しい家系に敬意を払いました。先祖が立派であるほど、一家一族の権威が高まります。

 日本のどこを探しても、天皇家を超える家系はありませんから、天皇家に関しては、誰もが「その血筋」に敬意を払いました。おそらく世界のどこの国にもみられない、日本独特の形で、「権威」と「権力」が共存していたのではないでしょうか。重要なのは、国民全体が天皇の「権威」と武家の「権力」を無意識のうちに感じ取り、天皇の権威を信仰に近い形で受け止めていた点です。

 いつからそうなったのか、詳しく知りませんが、本で得た知識を紹介します。

  1. 天皇の権威

   天皇の血筋は神代から続き、天皇は日本の最高神である「天照大神」の子孫である。天皇は、常に「国の安寧と民の幸福」を、神に祈られる方であり、この役目は、誰にも代わることができない。

  2.   武家の権力

   武家は、天皇から「征夷大将軍」の称号を賜り、領土と民を支配する政治権力を手にする。

 豊臣秀吉は、征夷大将軍にはなりませんでしたが、その代わり「太閤」と言う称号を、天皇から頂いています。野望に燃える武将たちも、天皇の権威には逆えず、常に一歩下がった位置に座り、政権を行使しました。

 天皇を越えようと野心をもてば、彼らは、敵対する武将たちだけでなく、国民全てを敵に回すことになります。反日・左翼学者がどう解説しようと、これは理屈では説明できない、日本人の心だと思います。日本に天皇がおられると言う、敬愛と尊崇の念が、歴史の積み重ねで全国津々浦々に浸透したのです。強いて語るとすれば、「日本の文化」と言う言葉しかない、という気がします。

 反日・左翼の学者たちは、天皇は、明治政府の元勲たちが、国家統治のため作り出した、政治的道具に過ぎないと説明しています。本日は、彼らの間違いを、再確認します。

 「天皇は、明治の元勲たちがこしらえた、政治的道具ではない。」「もともと、庶民の敬愛の中心におられたから、彼らは新政府の最高権威者としてお迎えした。」

 これが、正しい理解と説明です。

 共同通信社が、情報操作記事で述べているような、「男女同権」や「人間平等」などという言葉が、的外れな俗論であると分かります。血筋を分断する「女系天皇」が、日本の文化を崩壊させるものであり、これを可能にする「女性宮家」も、認めてはならないと、次第に解ってきます。

 今やこの問題は国内問題でなく、皇室の崩壊を狙う外国勢力がいるという事実を、知らなければなりません。その勢力が、アメリカ、中国、韓国などにいて、日本の中に協力する人間がいるという事実に、少しだけ触れました。

 4年前の私は、血気に早っていたのでしょうか。ケネス氏の意見に、遠慮もせず反論していました。

 「金にあかせた選挙で、大統領が次々と代わる、歴史も伝統もない米国人に、」「ここまで言わせていいのか。」

 「暴力と金力で政権を簒奪した者が皇帝になる中国が、」「爪を隠して皇室の崩壊を企んでいるのに、なぜ二階氏は協力するのか。」

 4月30日の共同通信社の記事の紹介は、まだ終っていません。予定した回数を超えましたが、次回も続けます。

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2 コメント

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Unknown (あやか)
2020-05-11 16:14:58
今回の、ブログを拝見しました。

このブログシリーズの核心的な要点とでも言うべきことで
同意いたします。

まさに天皇陛下というものは、『神聖なる権威』であり、単なる統治者では
ないんですね。

その厳粛な事実に敬意を表すべきです。

天皇陛下は、神道の祭司王というべきお立場であり、外国の王様とは違います。
西欧の王様は、日本でいえば大名に相当するものであり、
日本の天皇陛下は、西欧のロ-マ教皇に相当するものです。
猫様のおっしゃるとおりです。

その点からいえば、
共同通信社が、、今の時期に、軽薄な議論をすることには、怒りを感じます。

★ところで、それとは別に、
 中華人民共和国や韓国が、
 日本の天皇家に対して、おかしな異常な関心を持っているらしく、
 言いようのない『気持ち悪さ』を感じます。
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皇室崩壊を目指す外国勢力 (onecat01)
2020-05-11 19:28:11
 あやかさん。

 「温故知新」の読書から得た知識で、自分なりの解釈でブログにしていますから、間違っているところがあるのかもしれません。

 しかし私たちは、共同通信社だけをみていますと、大事なことを見過ごします。皇室崩壊を目指している外国勢力がいて、国内の反日・左翼たちが、これに協力しているという相関図を、忘れてはならないと思います。

 女系天皇が続き、皇統が断絶すれば、日本の文化が消滅します。日本は二度と独立国家として、国際社会で存続することができなくなります。

 昭和天皇が危惧されていたのは、このことでした。すでにNHKが、反日学者の監修により、「昭和天皇拝謁記」を、放映しております。これをみて、私は国際的な、皇室崩壊策が、すでに開始されていると、確信いたしました。

 情報操作されたマスコミ報道は、今後ますます増えていくはずです。

 「中華人民共和国や韓国が、日本の天皇家に対して、おかしな異常な関心を持っているらしく、言いようのない『気持ち悪さ』を感じます。」

 貴方の予感は、その動きへの警戒心です。中国も韓国も、国連では、反日活動の仲間です。日本を崩壊させることについては、利害が一致しています。

 コメントを有難うございました。これからも、よろしくお願いいたします。
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