3. 「伊藤貫の真剣な雑談 ( 第2回前半 )」 ・・リベラル派のパラダイム
前置きなしに、氏の雑談を紹介します。
・最初に紹介するのが相互依存派、2番目が制度学派、これは組織・制度・国際法を重視する学派、3番目が冷戦後のクリントン政権、ブッシュ、オバマ政権で主流となった民主的平和の理論である。
・来週説明するのが、リアリスト・バランスオブパワーの2つの学派、1つ目が攻撃的パラダイム、2つ目が防衛的パラダイム、3つ目が覇権による安定論というものである。
「リアリスト・バランスオブパワーの2つの学派」・・何度聞き直しても、この言葉の意味が不明です。こだわる必要がないのかもしれませんが、氏があげた保守派の3つ、攻撃的なパラダイム、防御的なパラダイム、覇権安定論と数が合いません。突然持ち出したリアリストという言葉を、覇権安定論の意味で使っているのなら数が合います。
そのかわり「リアリスト」が「覇権安定論」では、視聴者には意味不明となります。大道の薬売りならいい加減な言葉使いも見過ごせますが、学問の話をしているのですから、話の筋道を混乱させてどうするつもりなのでしょう。
しかも氏は「国際政治学の6つのパラダイム」と言いながら、具体論になると〇〇派と呼べるのは4つだけで、あとの2つは〇〇論で学派ではありません。だから前回紹介した「コメント3.」を入れた普通の人が、疑問を呈します。
1. 哲学的思考段階 ・・一番抽象度が高い思考
2. パラダイム思考レベル ・・国際政治学の6つのパターンでの思考
3. ポリシー思考レベル ・・国や個人の主義主張によるもので、一番身近な思考
「パラダイム」という6つの中に、単に学派、流派、派閥というものを入れたら、それは氏の軽蔑する日本人保守の思考である「ポリシー思考レベル」になってしまいます。従って氏は、コメント3.が認められないので無視すると思います。これ以上ここで足踏みしていても時間の無駄ですから、先へ進みます。
・僕のお勧めは、防御的な、リアリストセオリーだ。ディフェンシングな態度で、自分の国がバランスオブパワーを維持できるように行動していくこと。
・日本はスーパーパワーでなく、中型レベルの国だが、きちんとした自主防衛能力、自主的な核抑止力を含む自主防衛力を持って、日本なりにバランスする国として行動していく。
自分がどのパラダイムを使っているのかをハッキリしないと、正しい議論ができないと説明していたので、氏はここで自分が採用しているパラダイムの説明をしています。つまり氏が採用し、視聴者に勧めているのは、「保守派グループの中の防御的なパラダイム」ということになります。
ここで氏は「リアリスト」という言葉を「現実的」という意味で使っています。書き出しの部分で意味不明だった「リアリスト・バランスオブパワーの2つの学派」という言葉が、再び意味不明となりました。
祭りの日の大道の薬売りにはまだ愛嬌がありますが、ここまで来ますと、詐欺師が善人を誤魔化している姿を見るような不快感を覚えます。
・僕のお勧めは、防御的な、リアリストセオリーだ。ディフェンシングな態度で、自分の国がバランスオブパワーを維持できるように行動していくこと。
・日本はスーパーパワーでなく、中型レベルの国だが、きちんとした自主防衛能力、自主的な核抑止力を含む自主防衛力を持って、日本なりにバランスする国として行動していく。
氏の推奨するものが「防御的なパラダイム」と分かりましたが、この意見のどこがレベルの高い議論なのでしょう。「行動していく」「行動していく」とお喋りしていますが、それをさせないのがアメリカではありませんか。氏のいう行動を実現する上で、日本には二つの大きな厚い壁があります。
1. 日本を永久に独立させず、属国のままにしておきたいアメリカ
2. 核武装議論どころか、占領軍憲法さえ改正させない国内の反日左翼勢力 ( アメリカが残したトロイの木馬たち )
氏の意見の中には、1.と2.への議論が何もありません。「日本の保守は能無し」と貶すのなら、まずは日本の保守を動けなくしている原因の方を無くさなくてどうするのでしょう。
散々日本の保守を酷評したのですから、先日覚えたばかりの言葉を氏に贈ります。
「寝言は寝てから自分の布団の中で言え!」
3. 「伊藤貫の真剣な雑談 ( 第2回前半 )」 ・・リベラル派のパラダイム
リベラル派のパラダイムを紹介するの動画なのに、全く進んでいませんから本論は次回といたします。