のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

君たちに見つけられるか銀の匙

2012年04月27日 | 農のあれこれ
かつて『銀の匙』といえば中勘助の自伝的小説で
岩波文庫では夏目漱石の『こころ』『ぼっちゃん』に次ぐ3位の人気だとか
現代ではあら川弘氏による漫画作品で「マンガ大賞2012」大賞も受賞しています
北海道の農業高等学校を舞台とした学園漫画という地味なテーマながら
単行本3巻で250万部を超えたそうです

先日 第3巻目が発売されたというので書店を覗くと平積みされています
中には同じ本が2冊づつパックされているものも
???
なぜ同じ本を2冊づつ買わなければならないのか理解できなかったのですが
一冊は読む本 一冊は保存用 で2冊が必要なんだとか
そういわれても理解できません

北海道の酪農家の生まれで農業高校卒業生でもある作者の実際の体験が
多く反映されているといわれます
あまり馴染みのない酪農家の生活の様子を知る内容でもあり興味深く
しかも農業青春コメディとしても十分面白く読めました

ネット上でも話題になっているようですが
タイトルの“銀の匙”とは何を意味するのか
第1巻で農業高校の食堂に“銀の匙”と書かれた額がかけられていて
それが何を意味するのか主人公もわからないままストーリーが進みます

欧米では幸運をつかむ子どもは銀のスプーンをくわえて生まれるというはなしがあって
そこから派生して「貴族の家柄」「裕福な家庭の財産」などの意味が生まれたといいます
はたしてこの作者はどういう思いをタイトルにかけているのか
3巻目までにはその答えは出ていません
どんなストーリーの組み立てになっているのか
第4巻が楽しみです