のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

らちもない話はやめて飯食いね

2011年01月09日 | 農のあれこれ
新聞に『農業参入なお窮屈』という記事がありました
(朝ひ新聞1月8日5面)

市場開放へ向けた地ならし記事ぐらいならそのまま読み進むのですが
「農地転用は農家の既得権益化していて
許可権限は農業委員会が持っている」という部分がありまして
現場にいるものとしては一言申さねばなりますまい
というわけでして…

企業が農業に参入しても所有には制限があって「本腰入れにくい」ことや
農家が農地を転用できる家の資産とみていることも確かです

企業の農地所有を認めると不当に転売される危険があるけれど
じゃあ農家がもっていれば農地が産廃処理場にならないかというと
そういうこともありません

農家は代々農地を所有し農業を営むという前提のもとで
様々な政策が立案されてきたのですが
まず農業という生業が成り立たんなくなってきた
すると代々農地を所有することも必要なくなり
売れるものなら売ってしまえとなります
都市近郊農家の遺産相続の際に骨肉の争いになるという話もよくあります

もし家族農業で食べていけるなら
家の血をつなげていくことと豊かな農地を維持していくことがリンクして
自作農がもっとも安定した形態であろうと思います
ところが前提となる家族農業がたいへん厳しい時代に入っているようで
新しい政策が必要といえます

政策は農業をまもるのか農家をまもるのか
それとも農地をまもるのか
どれも大事ですが何を優先すべきかを考える必要があります

現在の論争は農業をまもるか農家をまもるかで対立しているようで
どうもらちが明きません
だったら農地をまもる政策から考えてみてはどうでしょうか
農地がなかったら農業だって農家だってありえないのですから

あっ 野菜工場があったか…