のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

香具山は畝傍ををしと耳成と相あらそひき

2009年03月03日 | わが家の時時
大和三山はなぜか昔、古典の時間に聞いたことが記憶に残っています。
ひとつの女山をめぐって二つの男山が争ったという逸話が
ついていたからかもしれません。

写真の中央左の小山が耳成山、右側の山塊が香具山です。
県立万葉文化館より北をみた光景です。
畝傍山は写真より左の方角、橿原市の市街地のすぐ隣の山でした。

はじめて都が置かれた飛鳥とはどういう所か
興味がありました。

「やまとは国のまほろば」といわれますが、
飛鳥は最初の都ですからまほろばの中のまほろば、
理想郷中の理想郷なのかと連想を膨らましていました。

なんのことはない、
よく見られるような中山間地の里のようでした。

しかし、田んぼに面してぶどう畑に続く小丘が
高松塚古墳だったり、
いたるところに前方後円墳があって宮内庁の詰め所があったり、
タダもの、いや「タダ場所」ではないことをうかがわせます。


(高松塚古墳前の田んぼ)

このような土地でなぜ一族が権力を持ち得たのか、
さまざまな文化、土木建築から壁画、詩歌などがなぜ生れたのか、
史跡を訪れ、勝手に思いめぐらす時間を楽しみました。

〈大君は神にし坐(ま)せば赤駒のはらばふ田井を都となしつ〉 大伴御行
(天皇は神様と同じ力を持っていらっしゃる。農耕に使う赤毛の馬が腹まで浸かってしまうような田んぼさえ立派な都にしてしまった)

という歌があります。
土木技術が権力の始まりだったのでしょうか。


一通り奈良を巡って、土地勘ができました。
もう少し予備知識を蓄え、できるならまた訪れてみたいものです。