のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

カンパニリズモ

2009年01月11日 | 柏レイソル
イタリアにカンパニリズモ(郷土愛、campanilismo)という言葉があるそうです。
もともと教会の脇にそびえるカンパニーレ(鐘楼)から派生した言葉といいます。
その町の鐘の音の良さ、味わいは、その町の出身者にしかわからない。
そこから、郷土への帰属意識、郷土愛を示すこの言葉が生まれたといわれているそうです。
(小川光生『サッカーとイタリア人』光文社新書382、2008.12)

この本ではイタリアのサッカーチーム30チーム近くを取り上げ、
チームの歴史や地域(都市)との結びつきをひも解き、
なぜ“地元チーム”の応援にそこまで燃えるのかを解き明かそうとしています。

メディア王の支援によってヨーロッパクラスのチームへ復活したミラン。
創設後セリエA初昇格まで99年もかかったシエナ。
人口2,000人弱の村の半同好会チームから出発したキエーヴォ。
89-90シーズンにはマラドーナ、カレカ(!)らを擁して
セリエAを制覇するも、04年には破産。
セリエC1から再出発して07年にA復帰したナポリ。
同じ地盤を持つ二つのチームが戦うダービーマッチの中でも
いちばん熱いのがローマとラツィオの試合。
ラツィオがブルジョア階級のチームなら
ローマは庶民のチームという棲み分けがダービーマッチの
村祭り的な心理状態をより強めているといいます。

今年の元日、レイソルは一つの伝説を作りました。
イタリアでも百年の時間がかかっています。
レイソルもまだまだ伝説を積み重ねていかないと。