信州自由人

のぐケーンのぶろぐ

野ばらカラフトイバラ

2018年02月17日 | 山野草

紅紫色の花を咲かせるノバラの仲間の第2回は「カラフトイバラ」です。
ハマナスとは、茎の刺が少なく、葉表面のシワがないことなどが異なります。
タカネバラやオオタカネバラとは、枝先の花の数や果形などが異なります。


当地でもごく稀なカラフトイバラの花山景色、6月から7月に見せてくれます。
花径3~4cmと大きな淡紅紫色の花は存在感が抜群です。


夏は大きな葉に覆われて樹形がわかりませんので、冬の姿を見てみます。
樹高は1mほど、下部は真直ぐ伸び、上部の枝は四方によく分枝しています。


茎は紫褐色で疎らな刺がありますが、ハマナスのように密生はしません。
若い茎の下部は、刺が多いこともありますが、茎も枝も毛はありません。
葉柄基部の1対の大きな刺は本種の特徴、時が経つと脱落するものもあります。


小葉は3~4対、葉の表面は淡緑色でハマナスのようなしわっぽさはありません。


葉軸には短毛が密生し、小刺を散生して、その刺にも毛があります。
葉裏は軟毛に覆われ、ときには葉の下部に腺点があります。


托葉は中程まで葉柄に合着して筒状に巻き、縁は全縁で腺点と毛をつけます。


萼片は5個で披針形、長さ 2.5~3 cm、先は細く葉状になります。
萼片の縁と内面には短毛が密生し、縁には腺毛も見えます。
萼筒はほぼ球形、花柄は8~20 mmで、萼筒とともに無毛ですべすべしています。


花は枝先に1~3個つき、1個のタカネバラとの見分けのポイントになります。


果実(偽果)は8月に黄色に色づき、9月には赤くなり熟します。


偽果の径は1~1.5cm、ほぼ球形であることがタカネバラとの見分けになります。
株により形が微妙に違いますので、いくつかの特性を見て種類を判断しています。
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