信州自由人

のぐケーンのぶろぐ

剪定シーズン到来

2013年12月07日 | 果樹類
12月に入り落葉果樹の剪定が始まりました。



剪定を急ぐ落葉果樹はくるみで、12月に入り早速、剪定講習会が開かれました。
くるみは落葉後まもなくして水揚げが盛んになりますので、年内に剪定を終わらせます。
画像の左下は、枝を切って10分ほど経った切り口ですが、すでに水が滴り落ちています。
こんなに水を揚げて厳寒期に凍らないものかと心配ですが、蜜のように甘い水です。




画像はくるみの枝先です。
左は、花の咲く芽がついた枝で結果枝と呼ばれ、♂印が雄花で♀印が雌花になります。
子供のバンザイポーズを連想させ、楽しく画像に納めました。
右は、元気よく上に伸びている枝で徒長枝と呼ばれ、先端の芽は尖っています。




画像はその年に伸びた勢いの良い枝の先を1/3ほど切取る「先刈り」された枝です。
一昨年先刈り位置下の芽から太い枝が出て、その枝を昨年先刈り位置で切っています。
それによって、今年はたくさんの結果枝が発生して花芽をつけ、来年は実を結びます。
頂芽優勢という性質があるので、今年も最上部の芽からは元気な枝が伸びました。
今年伸びた枝は赤線の部分(外に向いた芽の2cmほど上)で先刈りします。




従来、くるみは剪定を行わないで自然形で伸ばし放題にしておりました。
最近は病害虫対策や毎年平均して実が成るように剪定が行われるようになりました。
東御市はくるみの栽培暦は長いのですが、剪定はこれから取り入れる技術です。
研修会では農業用高所作業機も繰り出し、樹全体の剪定方法の説明です。




いとこの畑のくるみも早速に剪定を済ませました。
定植2年目の樹ですが、左図が剪定前で右図が剪定後です。
中心の主幹を3mほど伸ばし、主枝を4本にすることを想定して育成しています。
主枝は、地表1~1.5m上に第1主枝、その後0.5~1mおきに第4主枝まで作ります。




寒くなる前に両親が大事にしていたカキの木も剪定をしました。
カキの枝は折れやすいと言われますが、画像左のように枝の股は簡単に裂けます。
剪定作業は木の枝に足を掛けることなく三脚を用いて安全に作業します。
右図はカキの枝先で、花芽を含む芽か葉っぱだけの芽なのか形では区別がつきません。
くるみ(結果枝)と異なり、前年の芽から伸びた新しい枝に花芽が付きます(結果母枝)。
花芽は、前年の枝の先端の芽から出た枝ほどつきやすく、4芽くらいまでにつきます。




枝がかなり込み合っているので、しっかり剪定をしようと思います。
まず、剪定の目標を収量優先か作業性や安全性を優先するのか決めます。
作業性と安全性を優先し、樹の下の植物の種類に合わせ射し込む陽の量も調整します。
結果母枝を残しながら、立ち枝、たれ枝、かげ枝、2重枝などを切り取り整理ます。




剪定後のすっきりした枝の状況です。
不必要な枝を整理しまだ混んでいるので、枝の密度を減らして隙間を増やします。
また、更新が必要な古い枝を切り詰め(切り戻し)、新しい枝の発生を促します、
結果母枝として残した枝の枝先は切りません。




ウメの木も剪定をしようと枝の整理を始めたところ、ちょっとした発見をしました。
「モズのはやにえ」でしょうか、トカゲがウメの小枝に刺さっています。
秋の風物詩とはいえ、正面画像はかなりグロテスクでしたので背面からの画像です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする