自然日誌 たかつき

自然についての問わず語りです。

「ナラの木」

2019年03月11日 | その他 others
私は学生時代から40代まで仙台で過ごしました。それだけに東日本大震災は衝撃的でした。茫然自失でいたとき、アメリカのクマ研究者が被災者を励ましたいと「The Oak Tree(ナラの木)という詩を送ってくれました。それを読んだ私は、いま思っても不思議なのですが、何かに突き動かされるように訳しました。言葉が溢れ出てきたという感じでした。それは次の通りです。

ナラの木 (高槻成紀訳)

たいそう強い風が吹きました
昼となく夜となく
ナラの木のすべての葉っぱを吹き飛ばし
枝をびゅんびゅんと揺らし
木の皮も引きはがすほどでした

ついにナラの木は丸はだかになってしまいました
それでも地面にしっかり立っていました
ほかの木はみんな倒れてしまいました

くたびれてしまった風は
あきらめて言いました
「ナラの木よ、どうしてまだ立っていられるのだい?」

ナラの木は言いました
「あなたは私の枝を折ることも
すべての葉っぱを吹き飛ばすことも
枝を揺らすことも
私をゆさゆさと揺することもできます

でも私には大地に広がる
根っこがあります
私が生まれたときから
少しずつ強くなりました
あなたはこの根っこには決してさわれません

わかるでしょう
根っこは私のいちばん深い部分なのです

実は今日まで
私はよくわかっていませんでした
自分自身がどれだけものごとに耐えられるかを
でも、今おかげでわかりました
自分が知っていたよりも
私はもっと強くなったのです」


 この詩を読んだ山形県の人がこれを庄内言葉に訳して送ってくれました。こちら それが実によいので、私は独り占めしたくなくて、ブログに紹介しました。そうしたら、「私も」と各地の言葉で送られてきました(例えば こちら)。詳しくは以下のサイトをご覧ください。

「がんばれナラの木」

 その3月11日が今年もきました。それについて考えました。こちら
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バードストライク

2019年03月10日 | 研究など research

こんなことがありました。
こちら
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12月10日のアファン の森 3

2019年03月09日 | アファンの森
東京に住んでいると雪に接することが少ないので、雪をみると心が踊るところがあります。雪の面を見とれていました。写真ではうまく表現できませんでしたが、雪の結晶の角度によってキラリと光るものがあります。





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12月10日のアファン の森 2

2019年03月08日 | アファンの森
ゲストハウスで一服し、雪の中をゆっくり歩いて行きました。いつも通る沢も雪景色で、いつもとはまるでようすが違っていました。



これは6月に撮った写真で、いかに違うかがよくわかります。



別の沢では水はほとんどありませんでしたが、石の上は白い雪、平らな部分は土地の色でリズム感があるきれいさが印象的でした。

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12月10日のアファン の森 1

2019年03月07日 | アファンの森
12月10日にアファン の森に行きました。雪が積もっていました。ゲストハウスと呼んでいる小さな小屋が雪の中でいい感じでした。ここで飲むコーヒーは格別です。



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12月9日の観察会 2

2019年03月06日 | 玉川上水
小平霊園での調査をして、グリーンベルトで芽生えていた大半の植物は果実が鳥に運ばれる木本でした。その果実を写真で紹介します。赤い色が最も多く、緑を背景にして最も目立つ色です。色覚の良い鳥はこれらの果実を見つけては食べ、別の木に移動した時に吐き出したり、糞をしたりするわけです。



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12月9日の観察会

2019年03月05日 | 玉川上水
12月9日には玉川上水ではなく小平霊園で調査をしました。狙いは次のようなことです。霊園には車が走れる道、それもグリーンベルトのある立派なものがあります。近所なので時々散歩をしますが、ある時このグリーンベルトでおもしろいことに気づきました。ここに植えてあるのはほとんどがチャノキ(茶の木)です。常緑だからグリーンベルトにはふさわしいのでしょう。その中に色々な木が混じり込んでいます。霊園にはアカマツのなかなか立派な木があるほか、ケヤキがたくさんあります。そのほかコナラ、ネズミモチ、トウネズミモチも多く、少ないですが、モチノキ、ハクウンボク、エゴノキ、エノキなどもあります。大きさからしてアカマツはもともとあったものと思われますが、ケヤキは生え方からして植えられたもの、ほかのものも霊園の縁にあるので植えられたのでしょうが、ネズミモチなどは細いものも多く、鳥が種子を運んできた可能性があります。ところがグリーンベルトの中に混じり込んでいるのはエノキなどが多く、アカマツもケヤキをはじめ、霊園にたくさんある木は見当たりません。直感的に「これはグリーンベルトを作った後に鳥が運んできたのだ」と感じました。

 森林というのは極めて複雑です。それだけに、そこで起きている生物現象は極めて複雑、1本の木があったとしてもそれがどういう出自であるかさえ観察だけではとてもではないが解きほぐすことができません。そういう意味ではこのグリーンベルトは一種の実験と言えます。ここは1948年、昭和23年に開園しています。グリーンベルトにチャノキを植えました。そこからスタートし、それ以外のものはその後で何らかの方法で入り込んだものです。だから森林ではわからない、「この植物はどうしてあるのだろう」のうち、どういう方法で入ったのだろうをうかがい知ることができるはずです。多かったエノキは美味しい果肉の果実をつけておもに鳥に食べられて広がります。霊園に多いマツやケヤキは風に飛ばされて広がりますが、明るいところに着地しないと発芽できません。そのように木々は色々な方法で子孫を広げようとしていますが、そのことがここを調べれば、単純化した実験のようにわかると思ったわけです。
 そこで観察会として調べてみることにしました。グリーンベルトは幅が2.6mありました。そこに長さ2mの調査区をとって、中にある木を調べました。





 その調査区を10個とった結果、75.7%はエノキで、他にも少しですが入り込んでいましたが、風で運ばれるのはケヤキだけで、あとの95%は全て動物散布の木でした。動物といってもここでは鳥しか考えられません。

グリーンベルト52m^2にあった木本種の本数


 私はこの霊園の別の場所で、トウネズミモチの木の下に落ちている種子を調べたことがあります。トウネズミモチが多いのは当然ですが、その他にも色々な種子があり、鳥の散布力に驚いたことがあります。都市の緑地では私たちが気づきにくいですが、ヒヨドリなどの鳥によって緑地と緑地の植物の種子が思いがけない保護運ばれて子孫を増やそうと頑張っているのです。

 簡単な調査でしたが、自然の仕組み、植物の生き方の一端をうかがうきっかけになりました。
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12月7日の明治神宮

2019年03月04日 | 研究など research
明治神宮でタヌキの糞を調べています。2017年の春から1年をめぐり、2年目の冬になりました。今、明治神宮にはタヌキがあまりいないようで、糞を見つけるのも難しい状況です。しかも夏は糞虫が分解してしまうので、糞の確保ができません。冬になってようやく少し拾えるようになりました。
 電車で原宿駅で降りてから大鳥居をくぐって許可の腕章をもらって林に入るのですが、いつもながら林の立派さに感銘を受けます。繁華な原宿とはまるで別世界です。参拝客、特に海外の人が多いのにも驚きます。(この日は小雨で早朝だったので写真では人が少ないですが・・・)



 林の中は巨木があり、低木類も豊富にあります。ただ、林が立派であると、暗い場所に生える植物しか生えないので、雑木林にある明るい場所を好む果実をつける植物がなくなります。そのことはタヌキの糞にも反映されています。





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12月4日の津田塾大学 5 府中街道

2019年03月03日 | 玉川上水


私たちは津田塾大学とその周辺のタヌキの「動き」を知るために、ソーセージにプラスチックマーカーを潜ませ、タメフンを回収して、中にあるマーカーから動きを推定しました。そしてタヌキが府中街道を横切っていることをつきとめました。その府中街道は相当の交通量があります。このままではタヌキの犠牲者が出て、やがていなくなることも懸念されます。
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12月4日の津田塾大学 4 ムラサキシキブ

2019年03月02日 | 玉川上水


玉川上水沿いにはムラサキシキブが実っていました。もうしばらくすると落葉するのですが、この段階では葉がついていて薄く色づいていますあ。果実との配色が絶妙です。

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