私は学生時代から40代まで仙台で過ごしました。それだけに東日本大震災は衝撃的でした。茫然自失でいたとき、アメリカのクマ研究者が被災者を励ましたいと「The Oak Tree(ナラの木)という詩を送ってくれました。それを読んだ私は、いま思っても不思議なのですが、何かに突き動かされるように訳しました。言葉が溢れ出てきたという感じでした。それは次の通りです。
ナラの木 (高槻成紀訳)
たいそう強い風が吹きました
昼となく夜となく
ナラの木のすべての葉っぱを吹き飛ばし
枝をびゅんびゅんと揺らし
木の皮も引きはがすほどでした
ついにナラの木は丸はだかになってしまいました
それでも地面にしっかり立っていました
ほかの木はみんな倒れてしまいました
くたびれてしまった風は
あきらめて言いました
「ナラの木よ、どうしてまだ立っていられるのだい?」
ナラの木は言いました
「あなたは私の枝を折ることも
すべての葉っぱを吹き飛ばすことも
枝を揺らすことも
私をゆさゆさと揺することもできます
でも私には大地に広がる
根っこがあります
私が生まれたときから
少しずつ強くなりました
あなたはこの根っこには決してさわれません
わかるでしょう
根っこは私のいちばん深い部分なのです
実は今日まで
私はよくわかっていませんでした
自分自身がどれだけものごとに耐えられるかを
でも、今おかげでわかりました
自分が知っていたよりも
私はもっと強くなったのです」
この詩を読んだ山形県の人がこれを庄内言葉に訳して送ってくれました。こちら それが実によいので、私は独り占めしたくなくて、ブログに紹介しました。そうしたら、「私も」と各地の言葉で送られてきました(例えば こちら)。詳しくは以下のサイトをご覧ください。
「がんばれナラの木」
その3月11日が今年もきました。それについて考えました。こちら
ナラの木 (高槻成紀訳)
たいそう強い風が吹きました
昼となく夜となく
ナラの木のすべての葉っぱを吹き飛ばし
枝をびゅんびゅんと揺らし
木の皮も引きはがすほどでした
ついにナラの木は丸はだかになってしまいました
それでも地面にしっかり立っていました
ほかの木はみんな倒れてしまいました
くたびれてしまった風は
あきらめて言いました
「ナラの木よ、どうしてまだ立っていられるのだい?」
ナラの木は言いました
「あなたは私の枝を折ることも
すべての葉っぱを吹き飛ばすことも
枝を揺らすことも
私をゆさゆさと揺することもできます
でも私には大地に広がる
根っこがあります
私が生まれたときから
少しずつ強くなりました
あなたはこの根っこには決してさわれません
わかるでしょう
根っこは私のいちばん深い部分なのです
実は今日まで
私はよくわかっていませんでした
自分自身がどれだけものごとに耐えられるかを
でも、今おかげでわかりました
自分が知っていたよりも
私はもっと強くなったのです」
この詩を読んだ山形県の人がこれを庄内言葉に訳して送ってくれました。こちら それが実によいので、私は独り占めしたくなくて、ブログに紹介しました。そうしたら、「私も」と各地の言葉で送られてきました(例えば こちら)。詳しくは以下のサイトをご覧ください。
「がんばれナラの木」
その3月11日が今年もきました。それについて考えました。こちら