自然日誌 たかつき

自然についての問わず語りです。

サンタさん

2021年12月21日 | その他 others
今日はある保育所に頼まれてサンタさんをつとめました。別室でサンタさんの格好に着替え、園児たちが待つ薄暗い部屋に入りました。
 保育所の人が「サンタさんがきてくれたよー」と言ったら子供たちは目を丸くして私を見つめました。「こんにちはー」というと大きな声で「こんにちは〜!」という子もいれば、なんだか知らない人が来たので様子を伺う子もいました。
「サンタさんはトナカイの引くソリで空からスーッと降りてきたんだよ」そして「東京に来たのはいつですか?」など質問があったのですが、ちょっと待ってもらって、3人の子供の名前を聞いていたので、そのメモを見ながら
「あのねえ、サンタさんはまちがったところに来ていないか心配だから、ちょっと聞くね。りくくんいるかな?」
というとその子が手を上げました。
「あ、りくくんがいたから確かにまちがっていないみたいだな」
同じようにして3人の名前を読んで確認したので、
「ああよかった。まちがったとこじゃなくて、ちゃーんとここに来たみたい。よかったな」
と言ったあたりで子供は完全に本当にサンタさんが来てくれたと思い込んだようでした。
プレゼントの前に質問の時間があると聞いていたのですが、アドリブで子供が3人ほど出てきて、自分たちの描いた絵をプレゼントしてくれました。それを少しみながら
サンタ「あのねえ、サンタさんは子供たちにプレゼントをあげるんだけど、今日は子供からもらうなんて、嬉しいなあ」
と言ったら、子供たちも嬉しそうで、なんとなくいい雰囲気になってきました。
「じゃあ、サンタさんに聞きたいことあるかな?」と保育所の人が言うと、たくさんの小さな手が上がりました。
名前を言われた子が
「あのねえ、私ねえ、あのねえ・・・」と、手は上げたものの、何を聞くかは考えていなかったみたいで保育所の人が上手に「また後で聞こうね」とおさめてくれました。
子供「サンタさんはきのうはどこにいたの?」
と聞かれたので、確か鹿児島からきた保育者の人がいたと聞いていたので、
サンタ「ゆうべは九州にいました」
保育者「ヘェ、九州ってとっても遠いところなんだよ」
子供「キュウシュウだって」
サンタ「そう、南のほうだよ。そこから昨夜、トナカイのそりに乗って空を飛んできたんだ」
子供「どのくらい速いんですか?」
サンタ「九州とは1000キロくらい離れているから、それを5時間できたから時速200キロほどだな。新幹線くらいの速さだね」
子供「トナカイを見たいな」
サンタ「あのねえ、トナカイってシカの仲間なんだよ。シカに似た動物にはウマもいるし、ウシもいるんだけで、ウマにはツノがないよ。ウシはツノがあるけど短いんだ。だけど・・・・」
と言ってボードとマーカーを借りていたので、トナカイの絵を描きました。
子供「うまーい」


サンタ「それでトナカイは普通は歩くんだけど、クリスマスにはサンタさんが魔法をかけて空を飛べるようにするんだ。これは魔法だからサンタさんには見えるけど、普通の人には見えないんだ」

トナカイのイラスト

子供はシーンとして聞いていました。
保育者「サンタさんはさむーい国から来たんですよね」
子供「サンタさんは雪は好きですか」
サンタ「うーん、好きっていうわけじゃないかな。東京の雪は降ったらすぐ融けてしまうけど、サンタさんの国は寒いから、雪が降っても冬のあいだずーっとけないから、珍しくないので特に好きとかいうことはないね」
子供「サンタさんはなんでそんな国にいるんですか?」
サンタ「あのね、じゃあ君はなんで日本にいるの?なんでと言われても困るよね、生まれたからその国にいるんだよ。だからサンタさんはその国に生まれたからそこにいるの。いいかな?」
子供「そんな寒い国で冬に何を食べてるんですか?」
サンタ「寒いと言っても夏の間に食べ物を作っているし、ウシなんか飼っているから牛乳を飲むし、ヨーグルトとかも食べるし、それにアイスクリームだって食べるよ」
子供「甘いものばっかり食べてる」
サンタ「いや野菜も食べるよ」
保育者の人が、私が以前、この保育所に野草の絵を描いてプレゼントしたのを覚えていて
「サンタさん、サンタさんの国の花を描いてくれませんか?」
と言うので、キクザキイチゲをイメージして描いた後で
「この花は真っ白で、春になって雪が融けた後、黒い地面が見えるようになると、その地面から出てきて真っ白な花を咲かせるんだよ。とってもきれいなんだ」
大人が喜んでくれました。

野草のスケッチ

保育者「もっと聞きたいことがあるけど、プレゼントの時間がなくなっちゃうから、今度はプレゼントをもらうことにするね」
と言って大きな袋から保育所むけのおもちゃなどを出しました。

その後でいよいよ一人ひとりにプレゼントの時間になりました。30人くらいの名前を呼んで一人一人が前に出てくてプレゼントをもらいました。袋に入っているので、待ちきれなくて後ろのほうに行って開けていました。

最後にお別れしました。子供たちは満足げな表情で手を振りながら「さよなら〜!」
と言ってくれました。サンタさんは大きく手を振って部屋を出ました。少し早めのクリスマス、心がふわっと温まる日でした。

コメント
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