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人の闇や孤独に寄り添う

女優の鈴木杏さんは、役作りの際、ネガティブな部分から入っていくという。

「どうしたらその役に共感できるのか・・・・・私はその人の闇や孤独など、ネガティブな部分から役を探るようにしています。そこを見つめ、寄り添う感じかな。ポジティブな部分から役が見えることもあるけれど、どんなに明るく元気な人でも、劣等感や孤独感って共通してもっているものだと思うんです。そういう部分を見つけていくところから、役とつながっていきます」

その人の闇や孤独に「寄り添う」という言葉が印象的だ。

ポジティブな面とネガティブな面が表裏一体となって、その人の本質を作り上げているけれども、われわれはその一部しか見ていないのかもしれない、と思った。

出所:ビッグイシュー日本版211号(2013.3.15), p.3.
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『ユダヤ人』(読書メモ)

上田和夫『ユダヤ人』講談社現代新書

マルクス、フロイト、アインシュタイン、ロスチャイルドなど、ユダヤ人社会は、さまざまな分野において優れた人材を輩出してきた。

そのユダヤ人が歩んできた歴史をコンパクトに紹介したものが本書である。

最も印象に残ったのは、ユダヤ人が世界で活躍する秘密についての説明。

①まず、キリスト教国の中で迫害されてきたこと。いじめられることによって、それを成長のエネルギーに変えてきたという。

②次に、「知識」や「学問」を重んじる伝統である。ユダヤ人社会には必ず学校があり、教育熱心であった。

③また、寄留の民であるユダヤ人は、都市で生活してきたことが挙げられる。都市には文化があり学問がある。こうした雰囲気が知性を磨いてきたのだ。

④そして、ユダヤ人の家庭では、子どもたちに何らかの例外的な成功の見込みが見られた場合、それをけっして見逃さず、子どもの才能を花開かせるためにあらゆることがなされるという。

すべてが絡みあって優れた人材を生み出しているのだろうが、最後の点がポイントになるような気がした。「才能を見逃さない」ということは、家庭においても組織においても大切になる。

才能を発見し、応援する姿勢」は、わかっているようで、できていないことだと思った。

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知識は人を高ぶらせるが、愛は造り上げる

知識は人を高ぶらせるが、愛は造り上げる
(コリントの信徒への手紙Ⅰ・8章1節)
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