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しっかり習い、別の視点から見る

狂言師の野村万作氏は、子供の頃、父親から狂言の型を仕込まれたが退屈で熱が入らなかったという。

大学生になると、能よりも下に見られていた狂言を捨て、華やかな歌舞伎研究会へ入る。

ところが、歌舞伎漬けになって、改めて狂言を見ると、その創造性に気づく

「やはり狂言をやっていきます」と父に宣言し、2007年には人間国宝に。

万作氏が狂言の本質に気づけたのは、幼い頃に「型」を徹底的に習ったことと、歌舞伎という違う世界を体験したためであろう。

しっかり習い、別の視点から見る」と、物事の本質が理解できるのかもしれない。

出所:日本経済新聞(2019年11月3日)
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