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『リンカーン』(映画メモ)

『リンカーン』(2012年、スティーヴン・スピルバーグ監督)

リンカーン大統領の最後の4か月を描いた作品。

奴隷解放宣言はしたものの、奴隷を完全に開放するには、憲法修正案を可決させる必要があった。そのためには、賛成票をかき集めなければならない。

人間味あふれるリンカーンなのだが、なんと「就職ポスト」を餌に議員を買収する作戦を決行する。

「修正案賛成にはあと2票必要なんだ。俺はアメリカ合衆国の大統領だぞ。何としても票を確保してこい!

しかし、よく考えると、買収は自分のためではなく、奴隷解放のためである。修正案が可決されたとき、ある政治家が次のようにつぶやく。

「19世紀最高の法案が、アメリカで一番純粋な男がもちかけた買収で可決された」

「理想」だけ語っていても何も起こらない。「現実的手段」が伴って、はじめて理想が実現されることがよくわかった。

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