goo

『眠れる森の美女』(読書メモ)

シャルル・ペロー(村松潔訳)『眠れる森の美女』(新潮文庫)

表題作の他、おなじみの「赤頭巾ちゃん」「長靴をはいた猫」「シンデレラ(正式タイトル=サンドリヨンまたは小さなガラスの靴)」「親指小僧」などが収録されている。

童話は、元の話しと子供向けの話しが異なることで有名である。「長靴をはいた猫」と「シンデレラ」はほぼ我々が知っている話と同じだが、違っていたのは「眠れる森の美女」と「赤頭巾ちゃん」。

なんと、「赤頭巾ちゃん」は、おばあちゃんに扮した狼に食べられておしまいである。話の後で「教訓」なるものが必ずついており、「若い娘よ、世の中の男に気をつけろ」という内容のことが書いてある。

一番怖かったのは「眠れる森の美女」。王女を眠りからさました王子の母親が人食い鬼で(つまり、王子も半分人食い鬼の血が流れているはずだが普通の人)、王女と王子の子供たち(つまり孫)を食べようとする。さらに「こどもたちとおなじソースで、王妃を食べたい」(p. 27)と言い出す始末。

びっくりするほど怖いので、是非読んでほしい。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )