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『少年たちは花火を横から見たかった』(読書メモ)

岩井俊二『少年たちは花火を横から見たかった』(角川文庫)


昨日、新千歳空港の書店で買って読んだ作品。

『スワロウテイル』『ラブレター』で知られる映画監督・岩井俊二さんの小説である。24年前のテレビドラマをもとに書き下ろしたとのこと。

メインテーマは、なんと「小学生の駆け落ち」である(実際には、本当の駆け落ちをするわけではないが…)。

はじめは、やや違和感があったものの、徐々に岩井ワールドに引き込まれ、感動した。

テレビの世界から映画の世界へと移行し、さらに小説まで書いてしまう岩井さん。やはり、なんとなく「小説のお決まり」を無視しているわけだが、それゆえに斬新である。

なお「短い小説のための長いあとがき」が面白かった。テレビの世界で苦労したらしく、その経験があったからこそ、独自の世界を創り上げることができたのだろう。

越境」の大切さを改めて感じた。



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