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『なんでそーなるの!萩本欽一自伝』(読書メモ)

萩本欽一『なんでそーなるの!萩本欽一自伝』集英社文庫

欽ちゃんの自伝にはいろいろと面白いことが書いてるのだが、一番印象に残ったのは「チャンスをものにするには、しっかりと準備すべし」ということ。

欽ちゃんが東洋劇場に入ったばかりの新人時代。先輩から「何をしていいかわかんなけりゃ、先輩のまねしてな」と言われたらしい。 

「それで僕、一時間の芝居を丸ごと覚えて、先輩のまねをしてみることにしました。朝早く劇場に行って、そうじをすませてから舞台に立って、一人でぜんぶの役を演じてたの。」(p.106)

そんなとき、主役が休むことになった。演出家の先生が「だれかこのなかで、主役のせりふぜんぶ覚えているやついるか?」と聞いたとき、欽ちゃんは勇気を出して手を挙げた。東八郎さんの助け船もあり、新人が主役を務めることになった。こうして欽ちゃんはチャンスをつかみ、先輩にもまれながら、実力をつけていく。

どんな人にでも、チャンスは巡ってくる。しかし、それを掴める人と掴めない人がいる。ふつうの人はしないような準備をしておくことが、たまに巡ってくるチャンスをものにする条件になる、といえる。


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