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ナラティブ

東京学芸大学の野口先生は「ナラティブ」をつぎのように説明している。

ナラティブとは「自分の経験や出来事を解釈したり、だれかに説明したりしようと試みる陳述」のこと。過去の出来事という意味では「ストーリー」と同じだが、ストーリーは出来事に「筋」を与えたものという点でナラティブとは違うらしい。

このとき大切になるのは聞き手の存在。ぼやきに近いナラティブに、問いかけたり、共感したり、揺さぶることによって、ストーリーが生まれてくるという。

確かに、友人と飲みに行って最近の出来事をブツブツと報告することがあるが、あれがナラティブなのかもしれない。そして、友人と話しているうちに、そこに「」や「意味」を見つけることがある。これがストーリーなのだろう。

経験を振り返るとき、そこに無理やりストーリーを見つけようとせず、まずはブツブツとナラティブすることが大事なのかもしれない、と思った。

出所:野口祐二『「ナラティブ」とは何か』Diamond Harvard Business Review, March, 2010, p.1.
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