宮元皮膚科クリニックのブログ

毎日の診療の中で気づいたことや気になることを書いています。
皮膚病や肌のトラブルのさまざまなアドバイスをいたします。

あたためすぎに注意

2014年12月21日 10時49分12秒 | スキンケア
寒い日が続いています。

きんきんに冷えた夜の空気に、イルミネーションの光が似合いますね

今年の冬は寒さが早く到来したのではないかと感じます。
インフルエンザの流行も始まりました

さて。

このような寒い日がくると、暖房のつけすぎに注意している私でも、さすがに寒いと感じます。
室内で、乾燥をしすぎないように気をつけながら、あたたかく快適に過ごすには、どうしたら良いでしょうか。

まずは、重ね着です
何枚も薄い服を重ね着すると、空気の層が出来て、いったん暖まるとその空気は逃げないので、いつまでもあたたかく感じます。
これは、夜の布団の中の、いつまでもあたたかいあの気持ちの良い感じに似ています。
あたたかいぬくもりに包まれていると、身体の内側からぬくぬくとした血流を感じ、とてもやさしい気持ちになる気がします。
一方。
エアコンやファンヒーターなどをつけ続けてあたたかい温風を部屋中に拡げると、全身が外からあたためられ、乾燥してぱりぱりしてきます。
身体はぱりぱりし、のどは渇き、くちびるは割れ、手の指やカカトがひび割れます。
口や鼻からウィルスが入りやすくなり、風邪をひきやすくなります。
全身がかゆくなり、いらいらしますね

先日、ちょっとしたパーティがありました。
その会場は、すごくエアコンが効いていて、部屋に入ったとたん「暑い!!」と感じたほどです。
部屋に入った人たちも次々に
「うわ~~、あたたかい!!。」
と声をあげました。
でも。
30分もすると、皆さま慣れてしまったのです。
私は重ね着をしていたので、いつまでも暑いと感じていました。
会場の方が
「みなさま。エアコン暑いようなら、温度を下げましょうか。」
と声をかけてくださり、私は「うん、うん。暑い!!です。」と言いたかったのですが。
皆さまが
「いえ、大丈夫です。慣れたら暑くありません。」
と言われるのです。
結局、ずっと暑い部屋のままで、汗をかいてしまうほどでした。

このように、部屋の温度には慣れてしまうのです。

部屋を暖房であたためると、皆、薄着になってしまい、そのあたたかさになれてしまいます。
でも。
全身の皮膚は乾燥し、のどや鼻も乾燥してしまいます。
全身のかゆみや湿疹ができやすくなり、風邪をひきやすくなるのです

部屋の温度は、それほど寒くはないな・・・という程度の設定にしましょう。
そして、1枚、2枚と重ね着をすればよいのですよ。

これを書いている私は、4枚重ね着をし、レッグウォーマーとアームウォーマーをし、腹巻きを2枚着ており、ネックウォーマーを2枚重ねています。
非常にぬくぬくで、気持ちよいです。
床暖房を少しつけている以外は、エアコンはつけず、部屋はややひんやりしているようです。
ひんやりしているようです・・・・というのは、重ね着でぬくぬくなのでわからいけれど、パソコンを打っている手が冷たいからわかるのです。

日本全国、エアコンや空調であたためすぎることが当たり前なので、過剰暖房の傾向に疑問を感じている方が少ないように思います。
でも。
インフルエンザのためにも、エアコンかけ過ぎにはご注意いただきたいです。

だまされたと思って、ぜひとも、エアコンやファンヒーターを消してみてください。
そのかわりに、こたつやストーブ、オイルヒーターなどはおすすめです。
床暖房やホットカーペットは、その上にすわったり寝転んだりしないように気をつけて、控えめに使用ください。

重ね着は、練習が必要です。
そして、習慣にすることが大事です。
でも、この快適さを知ると、もうやめられませんよ
こういう生活のおかげで、何年も家族全員が風邪をひいていません
電気代の節約もできるし、良いこといっぱいですね















  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする