柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

敬寿

2015-09-22 09:12:17 | Weblog
敬老の日でした。敬老、長寿とこの手の単語は「ま、そういうことにしとこか」の偽善欺瞞に包まれているものです。老いを敬い、長生きを寿いで、ますか?日本人の寿命がどんどん伸びて、ずっと世界一(男は二位ですか)と保っているのはご存知の通り、その理由も色々言われてます、高い衛生環境、食糧事情の維持(明らかに飽食ですが)、それに加えるに私もここでよく言ってますが、医療事情の改善、ひとえに国民皆保険制度に負うことです。最近読んだ本にこうありました、メタボメタボと単に腹囲だけを基準にして脅かすようなことを言う、BMIなんて新しい指標作って痩せろと痩せろと言う、日本人の寿命が延びたのはこういう体型になったからだ、国民全体が長生きするためにはこういう段階が必要だったのだと。なるほど、と思いました。正確を期して書き添えますが、メタボリック症候群(メタボ)とは腹囲と体重だけを基準にしているのではありません、血圧、コレステロール値、血糖値、耐糖能、内臓脂肪量などを総合しての判断です。特にこの提唱者は(病人を増やした張本人とも言えますが)腹囲に関して、内臓脂肪量と皮下脂肪量とを問題にしているのだ、単純な腹囲の比較ではないと釈明してますが、いいえ、健康産業は単純化するばかりですから。肥えるな、痩せろにどれだけの企業業者がたかってますか、サプリメントやTVショッピングでよくご存知の通り。だからこの新しく作られた「病気」はとても罪深いのですが、それは措いて。長寿になったのは皆が肥えたからですよ。食べ物が十分にあればヒトは長生きできるのです、とても単純な真理です。ヒトだけじゃないでしょう、地球上の生きとし生けるもの全て、この単純則の中に居ます。その逆も真であることはものの100年前と比較すればわかることです。それを食うな、痩せろと言う、今度は寿命じゃなくて病気にならぬ為にと。病気にならぬはつまり寿命を延ばすことだとおそらくすり替えることでしょうが、大体に病気にならぬ為になんてのが無理な話なのです。あなたの周にいる高齢者さん達は日常生活に注意してこられた人ばかりですか?医者に言い含められてこれでもかと薬を飲んでいる人は多いことでしょうが、そんなことが寿命に関連してはいません。病気は予防などできぬのです。しっかり食べてきたから長生きなんでしょう?食べるものがなくてガリガリに痩せて長生きしている人がいますか?ぶくぶくに肥えてる年寄りは多いことでしょうが。そしてこれが勘所と思っていますが、80歳を越えて何かの病気になって、それがいけないことですか?それを避けねばならぬことですか?と、取り敢えずに長寿者には拍手しておこうとの流れです。特に100歳以上の爺さん達は一番戦争にとられて亡くなっていった年代、男女合わせて敗戦からの立ち直りに貢献された年代、この人達がいなければ今の日本はなかった筈です、そういう感謝の気持ちは大きいのです。が、しかし、現実は、です。100歳以上が当地山口県で1000名を超えたそうです。80歳以上が全国で1000万人を越えてるそうです。少子高齢化は必然の帰結だと思っています、7000万8000万人人口に収束していくのだろうという予想に肯んぜている者ですが、死ぬ方法を各自考える時代なのではないのでしょうか。そう思っています。
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