memories on the sea 海の記録

海、船、港、魚、人々、食・・・などなんでもありを前提に、想い出すこと思いつくこと自由に載せます。

水産養殖の津波被害、1千億円超 年間生産額の4分の1

2011-06-08 14:53:13 | 東北地震津浪災害 3.11
東日本大震災の津波による水産物の養殖の被害額が全国で総額約1千億円に上ることが18日までの農林水産省の調べで分かった。養殖の年間生産額の4分の1の規模に達し、岩手、宮城の三陸地域はワカメやカキなどの被害が深刻化。三重や高知、大分でも養殖いかだが壊れるなど被害は広範囲に及んでいる。 (5月18日北海道新聞)
 
福島や茨城、千葉など調査中の自治体もあり、被害額はさらに膨らむとみられる。復興策をめぐり、宮城県は養殖業などへの民間企業の参入を促す「水産業復興特区」の創設を提言したが、地元漁協の反発もあり曲折が予想される。
 
17日時点の被害額は計1千億900万円。いかだなど養殖施設の破損に加え、育てていた魚介類が死んだり、逃げたりした被害について各地からの報告を農水省がまとめた。最新の統計である2009年の養殖業(海面)の全国生産額は4095億円。
 
最も被害額が大きいのは宮城の518億円、次いで岩手の242億円でいずれも主力のワカメ、カキに加え、ノリやギンザケなどでも被害が出た。北海道もホタテやウニ、コンブなどでは158億円の被害があった。
 
東海や四国、九州でも被害が相次いだ。三重ではマダイや真珠などで37億円の被害が発生。高知もカンパチなどで25億円、大分もハマチなどで2億円の被害が出た。三陸と同様、各地とも入り組んだ湾の地形で津波の威力が増し、被害が大きくなったとみられる。
 復旧に関しては設備の修復のほか、マダイなどでは稚魚から出荷できる成魚になるまで2~3年かかるため「えさ代などその間に必要な経費の確保も課題」(漁協関係者)となっている。

マグロの漁獲はどうなるのか?

2011-06-08 00:01:41 | 東北地震津浪災害 3.11
2011年の日本沿岸のマグロ漁期は福島第一原発事故の放射能の影響でほとんど失われた。業界はマグロ需要の減退とマグロ漁場の変化が今後数年マイナスの影響を与えるのではないかと心配している。(5月18日Atuna)

業界筋は汚染の恐れのある海域から水揚げされた魚を消費者は求めないとみている。マグロ業界は設備や漁船の再興をはからねばならない。津波で被災した宮城県の漁港は2か月間たった時点でも冷凍設備や包装設備をいかに再建するか格闘している。「政府は被災した町のどこに家や工場を再建するか検討している」と伊藤忠の水産部のマネジャー、ニシムラ・ヒロシ氏はAtunaのインタビューにこたえた。「将来の津波被害をさけてより高台にというかんがえがある」

3万人の死者と行方不明者の中には地元のマグロ産業に従事していた人々も含まれる。工場設備が破壊されただけでは港も完全に破壊された。破壊された漁船の総数もいまだ把握されていないが、千隻以上になることは明らか。こうした損失が復旧されたとしても、業界はたぶん漁場が変わったのではと恐れている「魚が過去とまた同じ道筋でやってくるのかわからない」とニシムラ氏は言う。「魚の探索が困難になるのでは」

津浪の後日本の魚類とマグロ市場は劇的に変化した。「地震の後の一か月魚価は上昇した」とニシムラ氏。ほとんどの小型巻き網、竿釣り、延縄などの漁船は震災の際直ちに母港に戻り、乗組員の家族の確認に努めた。その後生マグロの価格は20~30%下落した。当面日本はマグロを輸出することができない(汚染の恐れによる)したがって獲れた魚は地元で販売されることになる。供給があっても需要は減退している。「地元の食品は鶏肉同様に消費者は食べようとしない」放射能を恐れない人でもマグロを食べようとはしない。「人々は外出しない、そういう雰囲気でないから」とニシムラ氏。節電対策もレストランに影響する。「エネルギーを無駄にするな、家で食事を、と日本では本心からの変化が起こっている」

業界はこの傾向が解消し平常に戻るには2年間がかかるとみている。放射能の汚染の恐れはそれよりも長い「我々は放射能検査はしているし保証もしている、しかし消費者が欲しがらなければ、我々はどうしようもない」

ニシンの高値で輸出金額更新     ノルウエー

2011-06-08 00:00:54 | 水産・海洋
2011年4月の表層魚の輸出金額はNOK 4.02億(邦貨換算59.3億円)となり前年同月比でNOK1.6億、60%増加した(5月18日Seafood Norway)

このうちニシンの輸出金額は59%増加、NOK2.36億となった。またサバについてはほぼ倍増の91%増で金額はNOK65百万となった。
「この見事な輸出額の増加は表層魚の価格の上昇と、需要の増加によるもの」とノルウエー水産物輸出審議会の先任アナリストKristin Lien氏は語った「ほかの要員としてはノルウエー春季産卵群の漁獲枠が昨年比で3分の一に減少したことも影響している」と。

ロシアへの4月の冷凍ニシン原魚輸出数量は17,000トンとなり、昨年同期比較で5,000トン減少。ロシアのほかにはエジプト(4,000トン)、ウクライナ(3,000トン)などであるが、価格は平均で63%上昇した。また冷凍ニシン・フィレーは4月度に10,000トン輸出され前年比で3,000トン増加した。主要仕向け先はロシア(5,000トン)ドイツ(3,000トン)で価格は昨年比で62%上昇した。