memories on the sea 海の記録

海、船、港、魚、人々、食・・・などなんでもありを前提に、想い出すこと思いつくこと自由に載せます。

震災後サケの価格が上昇

2011-06-01 10:12:12 | 
3月11日の震災と津波災害の後日本のサケの卸売価格が上昇している。東京築地市場ではチリー産ギンザケCOHOのドレスがキロ当たり670~700円となっており、震災前よりも15%上昇。塩サケは780~830円でおよそ20%上昇した(5月23日Seafood Source)

チリーは日本市場でのサケの主要産地であり、2010年10月から2011年4月の間に78,000トンが輸入された。2009年以降サケは主にチリーとロシアから輸入されている,しかしながら輸入商社は最近の需要増加に見合う取引契約ができないでいる。 サケは簡単に塩をして長期冷蔵も可能なことからより人気が出てきている。塩をしていない魚の場合は2日ほどで鮮度落ちするが、塩をして冷蔵したサケは4日間は保存できる。

東京電力の原発被災による電力不足により東京では3月中旬から4月中旬まで輪番制の停電が行われた。しかし夏場を迎えればエアコンの使用により電力需要が供給を上回ることになる。このことから食品の腐敗が関心事となる。津波に被災した三陸沿岸ではサケの供給ができない恐れがあり投機価格が加わる恐れがある。この地区は以前は毎年2万トンのサケを供給していた。しかし漁船とインフラの劇的な損害で復旧の望みは薄い。

焼いたサケは日本の朝食の定番である。末端価格はいまのところ上昇してはいない、妥当な価格という線があり、価格高騰には抵抗があるからだ。特にスパーマーケットではサケフィレーのステーキカット2切れを256円で売っていた。店側は価格を上げずに切り身を薄くしている。
ズワイガニSnow (opilio)の価格は常に高い。輸入業者はアラスカ産にポンド当たり 5.40米ドル、カナダ・ラブラドル産に5.75米ドルを払っている(いずれも昨年から2米ドル上昇した)米国での品薄が需要を強くしている。卸売価格が上昇しているものの大阪地区のスーパーマーケットはサケ切り身5切れを498円で、ボイルズワイカニを780円という妥当な値段で売っている。

その他の水産物、特にエビは高くなっている。これは生産者が弱含みの米国ドルに反応したものである。ドル安が生産者価格を引き下げているという。米国がエビの主要y入国である。ベトナムの生産者はエビの池を4月に干し上げる。次の養殖の準備のためであるが、日本からの引き合いが強く、価格を押し上げている。