memories on the sea 海の記録

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中国漁船の違法操業で漁民が貧困に    ベトナム

2011-06-11 00:06:55 | 海事
ベトナム漁民は依然ベトナムの東海に出漁する。そこはベトナム領海であり権利があるとかれらはいう(6月1日TNN)

Tieu Viet Laの家族はQuang Ngai 省 Binh Son地区のChau Thuan Yen 村では金持ちとして知られていた。彼らは長年にわたり沖合での操業を続けてきた。いまや負債を抱えた50歳の漁師は銀行ローン5842米ドルの担保としていた自宅を失った。

La氏は中部ベトナムの漁民であり、ベトナム水域に不法侵入してくる中国漁船によって自身が拘束され、また漁船と装備を押収され貧困に陥った。彼はこの5年間にこのような事態に4回遭遇した。2006年には彼は時化に遭遇しPhu Lam等に避難、その際に中国側がすべての機械、食物、漁獲物などをとりあげた。その一年後には、中国船はHoang Sa島に避難していた際、彼の船の乗組員6人を銃撃、およそ1.5万ドル相当の彼の漁船を没収した。

また2008年には中国船が東海で操業していた彼の船の装備を押収した。そして最後の事態は昨年3月のことで彼の漁船は押収され乗組員は5月まで拘束された。

それ以降、何もかにもなくした彼は他の漁船で働こうとしたが、拘束された際に受けた暴行で健康を害し、リタイアすることとなった。彼は妻のNguyen Thi Buoiとともに地元市場で魚商として生きている。「我々は銀行に1.2億ドン(邦貨47万円)の負債がある。銀行はその金利を含めた返済を求めてきた、返済できなければ担保の家をとるという。どうすべきかわからない」と彼女はいう。

Laと同様に多くの漁民が東海で操業中に中国船による違法な拘束と没収をうけ破産した。 Quang NgaiのLy Son地区のNguyen Chi Thanh(27)は沖合漁船を購入するために親類から借金をした。2年前に中国船に船を盗られたためである。かれの近所のMai Phung Luuには3人の息子がいるが彼らはLUUがたびたび中国船に船をとられたため別の船で働いている。しかしながらほかの漁民らは依然海に出る、ベトナム人の海で操業の権利があるからと。

Binh Dinh省Hoai Nhon地区のTam Quan Bac集落の漁民 Ngo Minh Thien は過去20年間海で働いてきたのでリタイアなど考えたことはないという。「自分はちょうど Truong Sa礁でのマグロ漁から戻ってきたところだ。漁船を修理して、数日のうちにまた出漁する」と彼はいう。「ベトナム水域で操業している限り、何物も恐れない」と。一方同じ集落の Tran Tot はマグロ操業のために8人の乗り組みとともにTruong Saに向かう。「自分たちはおよそ1トンのマグロを漁獲した。Binh Dinh省の別の集落の船も近くで良い水揚げだった。自分たちは寄港するまでに満船の機会を狙っている 」とBunh Dinh省の国境警備隊に無線で伝えてきた。

Binh Dinh省Phu My地区のNguyen Van Ai (62)は彼の2隻の船が漁獲物を載せて帰港中とThanh Nien紙に語った。「燃料を積み食糧を準備したらまたTrung Saに向かう」という。

>>>>ベトナムの東海ではこのところ中国船の領海侵犯があり、紛争が多発している。