お気楽ボランティア日記

楽しみながら、ボランティア   広がる、人の輪

「無縁社会は努力の結果」という考え方

2011年12月04日 | その他

11月のほっとすぺーす読書会では「老いの幸福論」吉本隆明著を取り上げました。

 昔、吉本にはまったというKさんの独壇場で、今回初めて彼の本を読んだ私達はもっぱら聞き役でした。(あとでKさん曰く、思い入れがある著者の本ってダメだね。 つい、しゃべり過ぎちゃう・・・)  私的には、あまり共感するところがなかったのですが。

 次回の本は堀井憲一郎の「いつだって大変な時代」・・・というわけで、昨日はステップハウスのボラの日だったのでゆっくり読めました。

 彼曰く、今は大変な時代というけれど、では大変でない時代なんかあったのか、いつだって大変だったのだ。だから、普通の時代だといえば、普通の時代でしかない。そんなにわれわれは選ばれていない。誰も選んでないし。・・・・というところがウンウンでした。

 更に面白かったのは「無縁社会はみんなの努力の結果である」という主張。ええっ、「努力を怠った結果」の間違いじゃないの?

 彼曰く、無縁社会の象徴として誰にも看取られず一人で死んでいくことがあげられるけど、誰だって死ぬときは一人。誰も自分の死ぬ時を選べない。・・・そりゃそうですね!

 一人でひっそりと死んで、発見されるのが一ヶ月後だったりすると、哀れ!という見方をされるけど、ぽっくり死んだのならいいことじゃないか、哀れむなんてやめてくれと。

 だいたい「無縁社会は必死で我々が頑張った結果である」。昔は有縁社会で自由度が少ない社会だった。人は社会存続のための道具でしかなかった。そういう窮屈な社会がいやで、古いしきたりをこわして必死で無縁社会を作り上げてきたのだと。・・・

 そういう見方も出来るのかと、ちょっと考えさせられた本でした。

  ☆12月の読書会は21日(水)1時半からです。

 

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