お気楽ボランティア日記

楽しみながら、ボランティア   広がる、人の輪

遅ればせながら、夢中です!

2010年04月08日 | 映画・演劇・本
 以前から有名な作家ですが、最近ふとしたことから重松清の作品を読むようになって、正直、惹きつけられています。

 まだたくさんは読んでいませんが、これまで読んだ中では「ナイフ」と「春になれば」に衝撃を受けました!

 「ナイフ」は中学生の息子がいじめにあう話です。
 でも一番の主人公は息子でなく、見守る父親の苦しみと葛藤が描かれます。彼の作品にはいじめを取り扱った物が多くて胸が痛むのですが、見守る父親の苦しみがあまりに鮮烈に描かれていて、私は本当に苦しくなりながらも、夢中で読みました。
 読みながら、もしかして我が息子にも同じような事があったのでは?と思いつつ・・・

 「春になれば」は産休代替の女性教師が3年生の子どもの心がつかめず、苦しむ話です。これも同じく胸が痛むような辛い話で、自分が彼女の立場だったらどうするだろうと考えずにはいられませんでした。
 相手は8歳か9歳のこどもと分かっていても、時には本気でぶつかって傷つく・・・私自身も何回か経験したことなので、彼女を応援しながら読みました。
 
 どちらの話も最後は主人公が少し強くなっていて、試練を乗り越えられそうな予兆で終わっているのが救いでした。

 それにしても、重松清はなぜこんなに今の病んだ人々を描くのがうまいんでしょうか?これからも目が離せなくなりそうです。