お気楽ボランティア日記

楽しみながら、ボランティア   広がる、人の輪

ステップハウス研修会 & 映画「あしかび」

2009年11月20日 | 映画・演劇・本
 女性のためのシェルター、ステップハウスに、宿直ボランティアとして通い始めて半年。

 19日、スタッフとボランティアの研修会がありました。12月並みの寒さの中10時から3時までの会で、スタッフからの説明と質疑応答がたっぷりとなされました。

 ここは国からの支援を受けずに運営しているそうですが、福祉事務所はお金は出さないで口だけ出すと苦笑していました。しかし、頼りにされているようで、行き場がない人はここへ送ればいいと思われているとか・・・・喜ぶべき事?なんでしょうか。

 ステップハウスの利用者さんの多くは夫や恋人のDVなどから逃れてきた人ですが、親兄弟の暴力が原因という人も少なくないようです。

 娘に誘われて、土曜日「あしかび」という映画を見に行ってきました。
 この映画は親の虐待や育児放棄などで保護された子どもたちの施設の記録映画です。
 
 施設の職員や、仲間に暴言を吐いたり、暴力をふるう子どもたちの様子を生々しく映し出している映像に、初めは驚き、ため息が出ました。

 しかし、愛されたことのない子どもたちはそんな風にしか自己表現するすべがないのだと知って、やりきれない、でもいとおしい気持ちになりました。

 この子たちが大人になったとき、何を糧にして世の荒波を乗り越えていくのだろう・・・

 この施設に、6人の子どものうち上の二人(高校生と中学生の男子)を入れている母親が出てきました。
 この母親の年齢はまだ33歳でした!いらいらして子どもに暴力をふるってしまうと自分で認めていました。
 でも、施設にいる二人とも母親と弟妹が大好きだといい、高校生の長男は「今でも家に帰ると母親が怖い、殴られた記憶が消えない」と言いました。でも、彼はこうもいいました。
「子どもに暴力をふるう・・・これはもう終わりにしないといけない。僕は将来子どもが出来ても暴力はふるわない」と。

 観ているのが辛い映画でしたが、希望も見える映画でした。しかし、現実は虐待を受けてきた人たちの傷はとても深く、だからステップハウスのようなところが必要とされるのです。

 映画では、「虐待によって三日に一人が命を落としている」・・・とのナレーションがありました!

 これは決してどこか遠くの、特別な、関係ない話・・・ではないということです。
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする