お気楽ボランティア日記

楽しみながら、ボランティア   広がる、人の輪

映画「闇の子供たち」

2008年08月19日 | 映画・演劇・本
 タイの子供の話。貧しさゆえに売春宿に売られ、客を取らされ、逆らえばひどく虐待され、病にかかれば放って置かれ、死ねばゴミ袋に入れて捨てられる。

 更には何も知らされず臓器移植の提供者にされ、生きたまま心臓を抜かれる子供。・・・やりきれない、でも真実に近いと思われる内容の映画である。

 これに関わる日本人は・・・あるものは幼児性愛者(客)として、あるものは我が子の臓器移植を願う親として、あるものは自分探しのボランティア女性や、フリーカメラマン男性として登場する。

 この映画では主人公としてタイの日本人記者南部が描かれる。
 彼の家族関係などは語られないので、スクープ記事をどこまでも追いかける熱心な記者なのかと思っていると、どうもそれだけではない事が次第に明らかになる。
 そしてついには自分の内面の真実(彼も幼児性愛者)に気づかされた彼は、耐え切れず自ら命を絶つ。(このあたりはやや説明不足で死ぬ理由が今ひとつ納得いかなかった。)

 タイ人の仲介人の男性チット。何とも冷酷無比で、嫌な人間だ(役者とは思えないほどリアルに描かれていた)
 しかし、実は彼も昔売春やどで働かされた子供だったのだ。最後に摘発されて手錠をかけられた彼が、かすかに微笑んだように見えたとき、彼も苦しんでいた、つかまってほっとしたのだろうと推測された。

 アジアの貧しい農村や町のスラム街、まさに「闇」の中で生きていかねばならない子供たち。ただ観ているのでは辛くなる。

 何とかしたい、この子らを「光」の中へ連れ出してあげたい・・・この映画を見た誰もがそう願ったと思う。

 今、思うこと。ワールドビジョンなど、NGOの活動がもっともっと盛んになって欲しい。皆が世界に目を向けて欲しい。そして、どうすればいいか考えて欲しい。 

 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする