暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

2018年 師走の教室だより

2018年12月20日 | 暁庵の裏千家茶道教室





師走に入り、銀杏並木や散歩道の落葉が美しく日々の暮らしを彩ってくれます。

12月12日(水)、KTさん、Uさん、Kさんがお稽古にいらっしゃいました。

暁庵では茶事を前提にお稽古をしているので、炭手前を毎回どなたかにして頂いてましたが、茶炭が高騰し手に入りにくくなって頭が痛いです。
今まで頼んでいたT商店へ注文すると
「すみません・・・お送りするのが最後の一箱です。この先は仕入れの見通しが立たず注文をお受けできません」
「えっ~!  」
T商店から良質の茶炭を良心的な値段で購入していたので(但し自分で切炭に切る)、炭代のことをあまり考えずにやって来れたのでした。

今まで通り炭手前の稽古をしてほしいし、水屋料は値上げしたくないし・・・それで、2つの対策を考えてみました。
1つは、なるべくお稽古の人数をまとめて炭手前を1回していただくこと。
もう1つは、炭手前をした時は別の方に炭手前の空稽古(炭は実際に置かないが後は同じ)をして頂く。
炭を置く練習にはなりませんが、空稽古でも順番、位置や所作は身に着くと思うのです(苦肉の策です・・・)。



床に「心清寿年長」(前大徳 宗興筆)を掛けました。
クリスマスが近いので、ツリーをイメージして桑の三重棚を出してみました。
三重棚の下段に四君子の染付水指、水指の上の段につぼつぼ蒔絵の黒中棗、天板に花を荘りました。赤い実(名前?)と浜菊を高取焼・徳利にいけました。
(三重棚・・・元来は仕掛棚といって棚が五重の水屋用であったが、利休が桐木地で三重に好み直して席中に用いた。再好みとして、宗旦好みは一閑張、表千家7代如心斎好みは桑木地などがある・・・茶道大辞典より)

天板の下の棚に羽箒と香合を荘り付け、KTさんの初炭から始まりました。
香合はクリスマス仕様の見立で、天使の絵が描かれた陶器のオルゴールです。
曲は「白鳥の湖」、蓋を仰向けにするとオルゴールが鳴りだすという仕掛けです。
香は黒方(松栄堂)、とても好い薫りがしていたのですが、火に近すぎたようで煙が出はじめ、残念!・・・それ以外はとてもスムースでした。


    クリスマス仕様の香合

次はUさんの濃茶です。
1月9日の初釜で濃茶を担当して頂くので、稽古にも熱が入ります。
濃茶を3人分練って、中仕舞をしてから詰に入って自服してもらいました。
「美味しい・・・」と嬉しそうなUさん。
濃茶を練るのがみるみる上達しているので、初釜の濃茶が今から楽しみです。
濃茶は金輪(小山園)、菓子は初雪(石井製)でした。


   三重棚で濃茶点前の稽古中です

三重棚を使ってKさんの薄茶、KTさんの貴人清次薄茶と続きます。
貴人清次薄茶では、Uさんが貴人、Kさんがお供、客側にもいろいろ覚えてもらうことが多く、役を変えてまたお稽古して頂きたいと思いました。


   薄茶では煙草盆と干菓子をお出しします


   三重棚で貴人清次薄茶の稽古中です

三重棚を片づけて後炭手前(空手前)をUさんに、最後はKさんの台天目です。
炉に入り、今年度の重点科目は四ヶ伝としました。
11月~12月は四ヶ伝の唐物と台天目をしっかりお稽古してもらい、1月~4月に残りの盆点、茶通箱、和巾を予定しています。


     台天目の稽古中です

おまけ(?)に、今度の花ゆう会で「軸荘付花月」があるので、Uさんに初めて軸荘をやって頂きました。
いろいろ盛り沢山だったので、皆さま、お疲れ様でした・・・。  


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