嬉しいことに許状式が続きました。
T氏が目出度く準教授を拝受したので、12月2日(土)に許状式をおこないました。
T氏が暁庵の裏千家茶道教室の門を叩いてくださってから早や2年の歳月が流れました。
その間東京から熱心に稽古へ通ってくださって、この度坐忘斎お家元の御許しを頂き、とても嬉しく思っております。
許状式の立会人はM氏とKTさんにお願いしました。
(お祝いの桜湯)
いつものように利休さまが描かれた画賛の御軸を掛け、灯り、香、花をかざり、薄茶とお菓子をお供えしました。花は紅白の椿です。
賛は鵬雲斎大宗匠の御筆で次のように書かれています。
今日親聞獅子吼
他時定作鳳凰兒 宗室(花押)
読み下しは、
今日(こんにち)親シク獅子吼(ししく)ヲ聞ク
他時(たじ)定メテ鳳凰ノ兒(ほうおうのこ)ト作(な)ラン
「今日、お許しを得て親しく獅子吼(茶の道の教え)を聞くことが出来ました。いつの日かさらに修練を積んで鳳凰の児(さとりの境地)へ辿り着いてください」と。
・・・私自身も修練中の身ですが、これからも茶の道を力の続く限り歩んでいきたいと思っています。ゴールの無い茶の道ですが、ゴールが無いことが素晴らしいと思うので、鳳凰の児をめざして共に修練を積んでいきましょう・・・というようなことをお話し、坐忘斎お家元に代わり、不肖暁庵が許状をお渡ししました。
誠におめでとうございます!!
十数年前に赴任先のニューヨークで裏千家茶道に出合い、帰国後も茶の道をひたすら歩み続けてきたT氏、これからもご自分の茶の道を定めてしっかり歩んでいくことでしょう。心から応援しておりますし、私が出来ることでしたら何でもお手伝いしたい・・・と思っています。
昨年12月に準教授を拝受したM氏と、ウン十年前に準教授を拝受したKTさんからも温かいお祝いのお言葉を頂戴しました。
T氏からお礼のお言葉を頂戴し、これまでのT氏のいろいろな道程を思うと、大役を果たせたようで安堵しました。
その後、真之炭手前を暁庵がさせて頂き、炭が熾きる間に別室でささやかなお祝いの昼食と、用意した菓子7種をお出ししました。
(菓子7種です)
午後の席ではM氏が真之行台子点前を披露してくださいました。
(真之行台子点前)
正客はT氏、次客はKTさんです。各服点なのでKTさんの濃茶も黒楽茶碗で点ててくださいました。濃茶は蓬左の昔(名古屋の松柏園詰)です。
茶入(唐物)は珠光文琳写、仕覆は紹鴎緞子、茶杓は象牙(利休形)です。
これにて許状式が終わり、T氏のお稽古です。
台子の濃茶点前、台子の薄茶点前と続きます。
(台子の濃茶点前)
(台子の薄茶点前)
T氏が台子の薄茶点前で薄茶を全員に点ててくださいました。
丁寧に点てられた薄茶を美味しく頂きながら、良い許状式だったなぁ~と感無量です。
そして、今やっとその様子を書きながら、ほのぼのと思い出しています・・・。
M氏、KTさん、立会人を務めてくださり、ありがとうございました。
追伸)今日はクリスマスイヴ、こんな記事はいかがでしょうか? 久しぶりに読んで新鮮でした。 忘れたくない「茶の教え」。