暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

コロナ禍の許状式

2020年08月10日 | 暁庵の裏千家茶道教室

(床に許状式の設えをすると、いつも身が引き締まる思いがします)

 

2020年7月30日に許状式をしました。

Iさん、SYさん、Aさんが中級(四ヶ伝、和巾点、茶箱点)の許状を拝受しました。

誠におめでとうございます!

3人とも忙しくお仕事をしながら茶道をめざしています。(残念ながらSYさんは仕事があり欠席です)


立会人として社中を代表してKさんとKTさんに参加して頂きました。

許状式でこれから習う四ヶ伝のお点前を拝見するのも今後の励みになるのでは・・・と、Kさんに唐物点、KTさんに台天目のお点前をお願いしました。しっかりお稽古して許状式に備えてくださって感謝しています。きっとお二人にも新鮮で好い経験になったのでは・・・と思っています。

 

 

10時から許状式を始めました。

床に利休居士の画と鵬雲斎大宗匠の賛のある御軸を掛けました。
花入、香炉、燭台の三具足をかざり、菓子とお茶をお供えします。花は庭の水引と秋海棠です。

利休居士が見守る中、坐忘斎御家元に代わって許状をお渡しするのでいつも襟をただし、緊張感を持って臨みます。

 

(利休居士の画像と鵬雲斎大宗匠の賛)

鵬雲斎大宗匠の賛は
  今日親聞獅子吼  
   他時定作鳳凰兒        宗室(花押)


  読み下しは、
    今日(こんにち)親シク獅子吼(ししく)ヲ聞ク
    他時(たじ)定メテ鳳凰ノ兒(ほうおうのこ)ト作(な)ル

  (今日、利休居士に繋がる茶道の門を敲き、その教えを聞くご縁ができたことを嬉しく思います
   いつの日か、茶道の修練を重ね茶道の真髄を体得できることを願っています)

KさんとKTさんが見守る中、お一人ずつ許状を1つずつ読み上げお渡ししました。許状の読みが難しくって舌がもつれた記憶があります。だいぶスムースに読めるようになりましたが・・・(汗だくっ)。

許状式が終わると、Kさんが唐物点をご披露しました。

唐物点は四ヶ伝(伝物)の1つで、茶入が唐物の場合の扱い方を習います。茶道発祥以来、唐物(中国産の茶入)を貴しとし、その扱いを格別に重くすることになっています。

正客はKTさん、客はAさんです。唐物点で濃茶をのんでいただきました。

 

    (唐物の拝見中)

次いで台天目をKTさんがご披露しました。正客はKさん、客はIさんです。

台天目は四ヶ伝(伝物)の1つで、、天目茶碗を台にのせて扱う点前です。台子伝法では茶碗はすべて天目茶碗を用いるので、この過程で天目茶碗や台の扱い方を十分に習得しておくことが必要です。

濃茶は松花の昔(小山園)、四ヶ伝なので菓子3種(「千代見草」の練切、「阿蘭陀」のカステラ、密豆のゼリー)を縁高でお出ししました。

 

   (台天目のお点前)

 

お昼になったので、昼食の寿司を別室で頂きました。

久しぶりに顔を合わせた方もいらしたので、マスクをしながら近況報告やお仕事の話に花が咲き、それぞれの環境で頑張っている様子を頼もしく伺いました。

その後、茶室に戻り、今度はAさんとIさんが薄茶を各服で点ててくださいました。

薄茶は金輪(小山園)、干菓子は東京・塩瀬のかわいい「都鳥」です。

夏茶碗にキメ細かく点てられた薄茶が乾いた喉を潤して、なんとも美味しく頂戴しました・・・シアワセなひと時でした。

 

(基本の薄茶平点前・・・薄茶を美味しく点ててくださいました)

 

暑中のコロナ禍でしたが、皆さま、元気に許状式へ出席してくださり、私も許状を無事にお渡しできて安堵しています。ほっ!   夏バテでやっとアップできました。 ほっ! 

 

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