笛吹く若者 (かっこいい!)
4月5日、喧騒の京都を後にし、西へ向かう高速バスに乗りました。
兵庫県加西市北条町で行われる「北条節句まつり」の日に茶事へ招かれたのです。
「どんなお祭りかしら?」
あれこれ想像しながら、車外を眺めていると、
白い辛夷の花、薄ピンクの山桜、山吹の黄色、赤紫のミツバツツジが、
新緑のキャンパスに鮮やかに描かれては消えていきました。
(石清水八幡宮の桜ですが・・3日撮影)
桜の訪れとともにはじまる「北条節句まつり」は、住吉神社・春の大祭です。
七百年も続いていて、播磨三大まつりの一つに数えられています。
東西の神輿、13台の豪華な屋台が街中を巡行し、珍しい神事も行われるとか。
ご亭主のGさんから
「茶事をしていると、薄茶の頃に家の前を屋台が賑やかに巡行するので
それが最高のご馳走なの・・・是非一度いらしてください」
と伺って以来、憧れていたお茶事でした。
北条の高速バス停からGさん宅へ歩き出すと、町全体がお祭りムードに溢れ、
町内の屋台には大勢の人が集まり、気勢が上がっています。
はじめて見る屋台は形体も珍しく豪華な作りですが、
町を歩くと古いけれど立派な構えの家が並んでいて、興味津々です。
北条町は、1200年前に建立された住吉神社と酒見寺(さがみじ)の門前町として、
江戸時代には京都と出雲を結ぶ街道の宿場町、物資の集積場として栄えました。
当時の繁栄をもとに多くの商家が贅を凝らした家屋を競って造り、
卯建(うだつ)、虫籠窓(むしこまど)、鏝絵(こてえ)、出桁(だしげた)造り
といった凝った装飾の建物が見れるそうで、ゆっくり歩いてみたい・・・
絢爛豪華な屋台が練り歩く祭りがあることに納得です。
土壁の土蔵が並ぶ裏道
かわいらしい晴れ着が・・・
Gさん宅へ着くと、かわいらしい晴れ着が飾られていました。
子供の時、この着物を着てお祭りへ行ったのかしら?
待合に使っていた八畳の広間が本席になり、廊下を上手に工夫して、
寄付と待合になっていて、その変身ぶりが楽しいです。
不肖暁庵が正客、相客のKさま、Hさま、Mさまとご挨拶しました。
Hさま、Mさまとは初めての御目文字でした。
煙草盆と手あぶり
花冷えする日だったので、煙草盆とともに手あぶりが二つも・・。
煙草盆の火入は、池川みどり作、良寛さんの歌が彫られたもので、
嬉しい再会でした。
・・・・形見とて 何残すらむ 春は花 夏ほととぎす 秋はもみじ葉 (良寛)
席入すると、
「柳緑花紅」
禅気みなぎる、力強い筆使いのお軸は、前大徳・大道和尚筆です。
炉には濡れ釜、美しい形の炉釜が気になりながら、点前座へ廻ると、
宗旦好の丸卓に四角い染付の水指、あとでお伺いするのが楽しみです。
Gさんと挨拶を交わし、伝統ある祭りの茶事へお招き頂いたお礼と
憧れの茶事へ伺えた嬉しさを伝えました。
Gさんの茶事は3回目ですが、これが最後・・・と切なく思いながら。
北条節句まつりの茶事-2へつづく
4月5日、喧騒の京都を後にし、西へ向かう高速バスに乗りました。
兵庫県加西市北条町で行われる「北条節句まつり」の日に茶事へ招かれたのです。
「どんなお祭りかしら?」
あれこれ想像しながら、車外を眺めていると、
白い辛夷の花、薄ピンクの山桜、山吹の黄色、赤紫のミツバツツジが、
新緑のキャンパスに鮮やかに描かれては消えていきました。
(石清水八幡宮の桜ですが・・3日撮影)
桜の訪れとともにはじまる「北条節句まつり」は、住吉神社・春の大祭です。
七百年も続いていて、播磨三大まつりの一つに数えられています。
東西の神輿、13台の豪華な屋台が街中を巡行し、珍しい神事も行われるとか。
ご亭主のGさんから
「茶事をしていると、薄茶の頃に家の前を屋台が賑やかに巡行するので
それが最高のご馳走なの・・・是非一度いらしてください」
と伺って以来、憧れていたお茶事でした。
北条の高速バス停からGさん宅へ歩き出すと、町全体がお祭りムードに溢れ、
町内の屋台には大勢の人が集まり、気勢が上がっています。
はじめて見る屋台は形体も珍しく豪華な作りですが、
町を歩くと古いけれど立派な構えの家が並んでいて、興味津々です。
北条町は、1200年前に建立された住吉神社と酒見寺(さがみじ)の門前町として、
江戸時代には京都と出雲を結ぶ街道の宿場町、物資の集積場として栄えました。
当時の繁栄をもとに多くの商家が贅を凝らした家屋を競って造り、
卯建(うだつ)、虫籠窓(むしこまど)、鏝絵(こてえ)、出桁(だしげた)造り
といった凝った装飾の建物が見れるそうで、ゆっくり歩いてみたい・・・
絢爛豪華な屋台が練り歩く祭りがあることに納得です。
土壁の土蔵が並ぶ裏道
かわいらしい晴れ着が・・・
Gさん宅へ着くと、かわいらしい晴れ着が飾られていました。
子供の時、この着物を着てお祭りへ行ったのかしら?
待合に使っていた八畳の広間が本席になり、廊下を上手に工夫して、
寄付と待合になっていて、その変身ぶりが楽しいです。
不肖暁庵が正客、相客のKさま、Hさま、Mさまとご挨拶しました。
Hさま、Mさまとは初めての御目文字でした。
煙草盆と手あぶり
花冷えする日だったので、煙草盆とともに手あぶりが二つも・・。
煙草盆の火入は、池川みどり作、良寛さんの歌が彫られたもので、
嬉しい再会でした。
・・・・形見とて 何残すらむ 春は花 夏ほととぎす 秋はもみじ葉 (良寛)
席入すると、
「柳緑花紅」
禅気みなぎる、力強い筆使いのお軸は、前大徳・大道和尚筆です。
炉には濡れ釜、美しい形の炉釜が気になりながら、点前座へ廻ると、
宗旦好の丸卓に四角い染付の水指、あとでお伺いするのが楽しみです。
Gさんと挨拶を交わし、伝統ある祭りの茶事へお招き頂いたお礼と
憧れの茶事へ伺えた嬉しさを伝えました。
Gさんの茶事は3回目ですが、これが最後・・・と切なく思いながら。
北条節句まつりの茶事-2へつづく