鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

図らずも前人未踏の8054回続いた「笑っていいとも」打ち切りの真相らしきものがわかった

2014-04-01 | Weblog
 31日は32年間、回数にして8054回続いたフジテレビのタモリのお昼の番組「笑っていいとも」の最終日となり、昼の番組と夜の3時間余の「グランドフィナーレ」をほぼ観た。1人のタレントが32年間も生番組の司会を続けたのはギネス記録となる新記録だそうで、タモリというタレントがそれだけ稀有な存在であることを改めて知らせてくれた。最後の生番組となった東京・新宿のスタジオアルタの前には放送前から多くの観衆がつめかけ、タモリを讃える「32年間ありがとう」の横断幕を掲げるなどして見送り、テレビがお茶の間のみならず社会にも大きな影響を与えていることを示してくれた。
 タモリはもともと九州を地盤に音楽や海外のネタに漫談を面白、おかしく演じるタレントで、漫画家の赤塚不二夫がみつけてきて、東京へ引っ張ってきた、という。当初は主に深夜番組を中心に活躍していたが、フジテレビが「笑っていいとも」の司会に抜擢し、日替わりで芸能人が登場するテレフォンショッキングで、当意即妙な話術を披露し、またたく間に人気を拍すようになった。芸能人の間でもテレフォンショッキングに出演することが一流の芸能人になった証であるようなコーナーともなった。
 初めは出演した芸能人が次の出演者を決めるようなスタイルをとっていたが、実は番組の方で予め決めていて出演者にそのように演技させていたのだが、次第にそのことがべれてしまったので、最近は主演者の意向を聞くこともなく、タモリが「明日のゲストは……」と切り出すようになった。ことし3月で番組が終了することが明らかとなってからは総集編みたいに大物ゲストを出演させるようになり、安倍首相まで登場したのには驚いた。時の総理が出演すること自体、初めてのことで、なんとか庶民性を演出したいとの安倍首相の意向もあったようだ。
 最終日のこの日は当初、タモリの永遠の恋人、吉永小百合が出演するとの観測もあったが、最終的にタケシが登場した。タケシは紋付袴姿で登場し、冒頭から感謝状を読み上げ、葬式、墓地の優待券を贈呈するなど茶目っ気たっぷりな演出を行った。あまつさえ、最後に「明日のゲストは……」と切り出し、袂からメモを取り出し、係りの女性アナウンサーに渡し、それで電話して、出てきたのが明石家さんまだったので、会場はどっと受けた。
 この演出は夜のグランドフィナーレで、映像で吉永小百合が登場し、タモリへの手紙と贈り物を披露したあと、最初に登場したゲストが明石家さんまでお昼の電話の疑問が明らかとなった。そのままタモリと明石家さんまの「タモリとさんまの日本一の最低男」の再現となったが、タモリがさんまの早いテンポの話術についていけず、一方的なコントとなってしまった。タモリとさんまは「笑っていいとも」がスタートした頃に11年余にわたって2人で雑談しながらやりとりうるコーナーを持っていたので、その再現となった。ここではさんまの突っ込みに対するタモリの反応について、さんまがダメ出しすることが多く、さんまの生きの良さばかりが目立つこととなってしまった。
 その後、いつものドタバタで「笑っていいともグランドフィナーレ」番組は終了したようだが、改めてさんまの凄さを見せつけられることとなった。これまで「笑っていいとも」は何度も打ち切りの話が出たようで、あとの司会をだれがやるか検討され、さんまが有力な候補に上るようなこともあったようだが、本人が断ったのか実現しなかった。さんまとしては60歳を機に今後の身の振り方を考えるようなことも伝えられている。いずれにしろ、図らずもタモリの衰えがくっきりと浮かび出て、意外なところで、「笑っていいとも」打ち切りの真相らしきものが明らかとなったようだ。
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