P.83 自殺予防因子ーその五
ゆるやかにつながる
•人間関係が固定していない
•歴史を知らないと何も始まらない
P.87に海部町の成り立ちと歴史の説明があります。
海部町には山林と言う資源に加えて、
山上からふもとまで丸太を運搬するための大きな河川があり、
さらには大型の船が着岸できるだけの築港が整備されていた。
短期間に大勢の働き手が必要となった海部町には、
一攫千金を狙っての労働者や職人、商人などが流れ込み、
やがて居を定めていく。
P.88 (中略)海部町は多くの移住者によって発展してきた、
いわば地縁血縁の薄いコミュニティだったのである。
(中略)多くの移住者は裸一貫で、
単独あるいは家族だけを伴って入ってきたと考えられている。
P.89 (中略)短期間にてんでに集まっ
(中略)町の黎明期には身内もよそ者もない。
異質なものをその都度排除していたのではコミュニティは
成立しなかったわけだし、移住者たちは皆一斉に
ゼロからのスタートを切るわけであるから出自や家柄がどうのと
言ってみたところでとりあってももらえなかっただろう。
P.90 その人の問題解決能力や人柄など、
本質を見極め評価してつきあうという態度を身に着けたのも
この町の成り立ちが大いに関係していると思われる。