Side Steps' Today

裏版Side Steps' Today

散財日記

2006年02月08日 | CD批評
●トゥーツ=シールマンス at ブルーノート東京
かなり有名な「ハーモニカおじいさん」のイメージしかなく、メセニーがギターシンセでハーモニカの音を使うようになったのもこの人の影響だと読んだ記憶もあるが、ハーモニカというのはそれを吹いた小学校時代の記憶(最近ではハーモニカではなくピアニカが必修な模様で、自分はちょうどその過渡期にあたる模様)から、さらに、最近良く耳にするシンセにおける平坦なハーモニカ=サウンドの影響もあり、あまり表情豊かな演奏が出来ない楽器と思っていたのだが、これが完全なる誤解であったと判明。特に後者、つまり平坦なシンセ=ハーモニカに完全に耳を毒されていたようで、最初にトゥーツ=シールマンスの演奏を聴いた時はその音のバラつきさが気になったのだが、本来それが生の楽器のサウンドであることに気がつくも、演奏内容はその年齢を感じさせないほどのもので、正直、ここまで良いとは思わず。特にJacoの”3 Views Of A Secret”を演奏した時は、あのハーモニカが彼の演奏であるとは知らなかったことに加え、その(Jacoとも、共に)刻んで来た時間・歴史をモロに見たような気がして、不覚にも涙が溢れそうに...(ご一緒した人にはそのような素振りは見せず)。MCでは「茶目っ気タップリのおじいさん」という感じで、特にハーモニカ演奏時のギャクはここ数十年やっている”定番もの”とも思われるが、それが完全に板についており、逆に感心させられる芸の域に達していて、本当にイイ歳の取り方しているな~と、将来こんなおじいさんになりたいものだ、と「人生での新たな目標」が出来たようでもあり、異常なる「おじいさんパワー」を逆に頂戴した一夜でありました。よってアンコールがなくても全く不満はなし(ステージに出てくる時も介助必要でちょっとヨタヨタだったので...)。
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