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散財日記

2006年10月11日 | CD批評
メデスキ スコフィールド マーティン&ウッド「OUT LOUDER」
このメデスキ マーティン&ウッドに関しては、いつもその内容がなんとなく読める(聞える?)だけに、敢えて全作品の購入はしないのだが、今回はジョンスコ(だからバンド名がメデスキ ”スコフィールド” マーティン&ウッド)が参加しており、しかも全曲に渡って弾いていることから躊躇無く購入。ちなみに、このメデスキ スコフィールド マーティン&ウッドはオルガンを堪能するというより、なんだか浮遊感のある、シャープでないリズムを楽しむという感じであって、元々タイトでシャープ、そしてビシバシというキレのあるリズムを嗜好する当方にとっては、そういう元来の嗜好に疲れたときに聴きたくなる程度なのだが、今回はそのユラユラ感(この言葉で思い出したが、"ゆらゆら帝国"というバンドは非常に気になるながらもまだ拝聴の機会なし)にジョンスコのウニウニ感が加わって、それがまたなんとも言えないウネりとなっている。メデスキもその音楽性を考慮して相方にジョンスコを選択するとはこれまたニクい展開ながら、ジョンスコは置いておいても、オルガンのサウンドもよろしい。オルガンというのはキーボードとは一緒に括れない楽器であり、普通のキーボーディストがオルガンサウンドで弾いているのは決してオルガンっぽくないのに対して、本当のオルガン経験者はオルガン奏法・そしてサウンドの美味しい部分を充分に熟知しており、それが非常なるイイ味を出すものなのであり、前者がビニールを噛んでいるようなものなのに対して、後者はスルメの趣あり、とも言えようか(陳腐な比喩にて失礼)。またオルガンは相当ビジュアルにも訴える楽器であり、ライブ等でも自然にオルガン奏者に目が行ってしまうのだが、その意味でも観ていて楽しいもの、できれば正面から、ではなく背後からその演奏を観るのがベストと思料。
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