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玉肌日記

2007年10月30日 | 玉肌日記
【白布温泉(山形)】
米沢八湯の一つ。白布と書いて”しらぶ”と読むが、米沢から猪苗代湖方面に抜ける白布峠付近の街道沿いにある。ここには東屋、中屋、西屋と3軒の藁葺き屋根の旅館が街道沿いに並んでおり、3つの茅葺き屋根の旅館が軒を連ねてそろっていた当時は非常に絵になったものと想像するが、2000年3月25日の”白布大火”にて東と中が消失し、今では茅葺き屋根を残すのは西屋だけになった(現在の消防法では消失後に茅葺き屋根を再建しようとしても許可がおりないとのこと)というなんとも残念なことながらも、今回の訪問はその西屋。非常に趣きのある屋内ながらも、湯殿は”滝の湯”と命名されている別棟で、ここには非常に豊富なる源泉が流れ込んでいる。驚愕なのはその湧出量であり、毎分1600L程度出ているとのこと。その内の400Lをこちらで使用しているとのことながら、打たせ湯のように高所から落とした湯がそのまま湯船に流れ込み、それがさらに溢れて流れていくという具合で、まさに源泉掛け流しを地でいっている環境。その湧出量のためか、浴室の一方向の壁の最下部が10センチほど全面的に切り取られており、その隙間から、浴槽から溢れた湯が外に流れ出ている(いわば天然排出口)という具合で大変贅沢かつ、奇抜な浴室になっているのが特徴。また、浴槽は御影石ながら、その白い御影石が何百年(!)も使用されている内に黒くなっているというのも、”年代モノ”などという言葉を超えた歴史を感じさせ、スゴい。源泉は60℃近くあることから、まったくダイレクトに入れるシロモノではないものの、水道水や地下水で加水して入浴。このため、源泉を冷ましておいて、上がり湯として体にかけるように推奨されているが、そんなに短時間では冷めず、これまた熱い。もともとこの温泉は低温での長時間浴というよりは完全に高温の短時間浴。泉質は硫黄泉(旧名:含石膏/硫化水素泉)ということながら、pHは7.1であり、湯の華が細かく混じる程度でパッと見は無色透明に見えるが、黒色に変色した御影石の浴槽がバックでは、よく見極められず。非常によい。
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