映画 ご(誤)鑑賞日記

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愛する映画の舞台を巡る旅Ⅰ ~コペンハーゲン(デンマーク)~その③

2017-08-08 | 旅行記(海外)

**ハムレットの舞台クロンボー城の地下牢に幽閉されたカロリーネ・マチルデ** vol.3
 




その②につづき

 地下牢から地上に出て来て、ようやくホッと一息。再び中庭に出ると、ハムレットはもう終わったのか、役者さんたちはおらず、観光客が結構増えているような、、、。そんな中庭を尻目に、海に面した稜堡の方へ。


ズラリと並ぶ大砲は壮観


 こちらには、17門の大砲がズラリと並んでいます。大砲が向いている先にはスウェーデンが見えます。スウェーデンとは何度も戦火を交えているというだけありますねぇ、、、。


遠くに見えるはスウェーデン


 この大砲、1864年のデンマーク対プロイセン・オーストリア連合軍との戦争で実際に使われたものだそうです。18世紀から改良を重ねて、その当時には射程距離も3,000メートル超だったとか。その後も精度が上がるなどして「エーレスンド海峡対岸への砲撃も可能だった」つまり、スウェーデンにダイレクトで撃ち込めたってことらしい。ホント??

 そもそも、このクロンボー、王族が居住していたのははるか以前の話で、17世紀からは、スウェーデンとの国境にあるクロンボーはほぼ要塞としての役割を果たしていたようです。「1600年代末より王室の居城としての役割を失い……」「1700年代には軍隊の兵舎として使用され始めた」「1800年代半ばまで、奴隷や囚人たちも収容されていた」とガイドブックにはありますし、城内の様子を見ても、確かにまあ、王族の華やかな生活が垣間見えるという風情はほとんど感じられませんでしたもんね。でも、1991年まで、兵士が実際にいたのだって!



 この大砲、今も十分現役らしく(?)、王室行事に使用されることもあるとか。2005年、王子が誕生したときも大砲が砲射されたそうです。


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 クロンボーから、コペンハーゲンに戻って、今度は街歩き。

 まあ、コペンハーゲンといえば、ニューハウンかな、、、ってことで、まずはニューハウンへ。駅前の宿から地図を見ながらテレテレ歩いて20分か30分くらいでしょうか、ありました、絵はがきで見るあの光景が。


可愛い建物の前に並ぶテントとその前の人だかりが、、、


 いや~~、しかし、街並みの可愛さよりも、私は人の多さに圧倒されてしまいました。もうとにかく、人、人、人、、、、で芋洗い状態。楽しく街並み鑑賞♪などという気に到底なれない。

 このニューハウン一帯、運河沿いにズラリとカフェが並んでいるのですが、もう、どこもかしこも人で一杯! 観光客も多いだろうけれど、見るところ、現地の方と思われる人も多々、、、。しかも皆さん、日が燦々と当たる席に、まともに太陽の光を浴びて座っておいでなのです。紫外線なんか気にしている素振りもない。

 思うに、やはり、この辺りでは、日光はとても貴重なのかも。冬が長く、夏が短い地方で、きっと、この日が燦々と降り注ぐ短い夏は、彼らにとって日光を身体一杯に浴びて満喫する季節なのだと思いました。だから、あんなに日陰のない席で盛大に宴会やって楽しんでいるのでしょう、、、。日本じゃあり得ない光景です。

 そんなわけで、ニューハウンはまさに“通過した”感じでしたが、やっぱし、ヨーロッパに来たからには城でしょ、ってことで、少し歩いて、今度はクリスチャンボー城へ。


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 クリスチャンボーは、「女王が公務をつかさどる場」なのだそうです。拝観できたのは、ロイヤルレセプションルームという、まあ、賓客をもてなす場として使われる部屋等をメインにしたコースです。さすがに、外国の要人が訪れる場所だけあって、目の保養には十分。

 その華麗な城内をご覧あれ。


アレキサンダーホール(小規模晩餐会用)の豪華なシャンデリア



52人が着席できるマホガニーの長テーブルのあるダイニングホール



晩餐会などが行われるグレートホール。全長40m、幅14m


ガイドブックより。オバマさんも来たのね


 このクリスチャンボーの全盛期(1740年~94年)は、まさに、カロリーネ・マチルデが生きた時代。その時期、このクリスチャンボーは王族が居住していて、実に壮麗だった様です。……が、94年に火災で全焼、、、。嗚呼。

 何と、このクリスチャンボーは、2度も大火に遭っているというのです。1794年の後は、1884年、築後わずか60年あまりです。現在のクロンボーは、1928年に再建。王の居住する城は、ここではなく、アマリエンボーになったのだとか。

 まあ、建物自体は当時と変わっちゃっているけれど、こんな感じの部屋で、カロリーネ・マチルデも玉座の隣の王妃の椅子に座っていたのかな……などとその図を思い浮かべてしまいました。


ガイドブックにも絵画が、、、。ストルエンシーになっている


 そんなわけで、クリスチャンボーを見終わったら、既に17時を回ってしまい、塔に上れずじまいだったけれど、あまり惜しいという感じもなく(城内が美しくて充実していたので)、、、。途中にチボリ公園(遊ぶ気力は残っていなかった)で夕食を食べて、なんとか宿へ戻りました。


チボリ公園の案内とコペンハーゲンカード(とカードのガイドブック)


 この日は、なんだかんだと、結局18キロほど歩きました。


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 クロンボーで買ったガイドブックは、なんと、日本語によるもの。英語はもちろん、中国語、スペイン語、、、、各国語が出されていました。クリスチャンボーでも、やはり日本語ガイドブックがあったので、ゲット。これらは、やっぱしここに来ないと手に入らないものだもの。1冊、1,000円ほどですから、これだけ写真満載で解説もたくさん、安いものです。



 へとへとになって宿に戻り、これらのガイドブックを眺めつつ、、、。さあ、明日はベルリンへ移動だ!!

「愛する映画の舞台を巡る旅Ⅰ ~ベルリン(ドイツ)~」へつづく



 

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2 コメント

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愛と悲しみのコペンハーゲン (松たけ子)
2017-08-10 23:11:58
すねこすりさん、こんばんは!
歴史の勉強もできる旅行記、毎回楽しく拝読してます♪
ニューハウンも、観光客でごった返してるんですね~。日光がありがたいなんて、日本では、特に今の季節の日本ではホントありえないですよね~。紫外線はもはや死害線ですし…今日も酷かった…
私もいつか、クリスチャンボー城の晩餐会に招待されたいです♪
コペンハーゲンで夕食は何を召しあがったことでしょうか?
ベルリン編、楽しみにしてます😊
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急に涼しくなりました。 (すねこすり)
2017-08-11 19:48:23
たけ子さん、こんばんは☆
ホント、夏の日本であんなことしてたら、日焼けする前に、熱中症か熱射病でぶっ倒れるのがオチですわ
でも、東京は一昨日の殺人的な暑さ一変、昨日から初秋のような涼しさです。体調管理がタイヘンです。
チボリ公園での夕食は、農業国デンマークならでは…とかではゼンゼンなく、歩き疲れて却って食欲もなく、軽めに鴨肉サラダ…を注文したら、かなりのボリュームであわわ
でも美味しくて完食でした。
タイトル倒れの旅行日記、もうしばらく続きます。
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