映画 ご(誤)鑑賞日記

映画は楽し♪ 何をどう見ようと見る人の自由だ! 愛あるご鑑賞日記です。

愛する映画の舞台を巡る旅Ⅲ ~アグラ(インド)その⑦~

2019-04-29 | 旅行記(海外)

**タージ・マハルの街**vol.2

 

関連映画:『その名にちなんで』(2006)

 『ヴィクトリア女王 最期の秘密』(2017)

 

 

その⑥につづき

  キツキツにサリーを着せられ、タージ・マハルでかなり歩いて、結構皆さんお疲れ気味。これを見越して、このタイミングでアーユルヴェーダをスケジューリングしたに違いない、などと女子ツアー参加者たちは癒やされる気満々でバスの中でも会話がアーユルヴェーダに集中。全員、オプションのシロダーラを希望していることからも、その期待の高さが分かる。

 

 このような所を抜けて、ランチのお店からバスで10分ほどすると、なんだか街外れの寂しい場所に。そして、アラームさんが「はい着きました~、皆さん、着きましたよ~」と言う。皆、……え、ここ??みたいに顔を見合わせながらバスを降りる。

 周りにはそれと思しきオシャレなとまではいわずとも、小綺麗そうな建物も見当たらず、……え、どこ?状態。が、アラームさんはスタスタと、空き地の隣に建つフツーの(ってインドでのフツーなのでご想像ください)建物に入っていくではないか。

 ……イヤな予感。

 促されるまま私たちも続くと、中は意外にもとてもキレイでホッとなる。階段で2階に上がり、そこで、ある部屋に通される。男性が机の向こうに座っているから、「ああ、ここでカウンセリングをこのおじさんがするのね……」と、きっと皆さん内心思ったはず。

 全員が座ると、その男の人は座ったままで、別の男性が入ってくる。さらによく見ると、壁から配線コードが剥き出しになっていたりする。……再びイヤな予感。

 入ってきた男性はいきなり言い訳を始める。「このお店はついこないだこの建物に移転してきたばかりで、今まだちょっと改装中」とか何とか。道理で配線が、、、。そして、間髪を入れずにシロダーラの集金。シロダーラは、60米ドルか、6千ルピーか、7千円かを現金払い。私は、家に米ドルが何故か一杯貯まっていたので念のため持ってきた米ドルで支払い。円で払うのが一番お得かな。……でもまあ、これは結局全額戻ってくることになるんだが。

 はい、じゃぁ、皆さん2人ずつどうぞ~、となって、え、、、カウンセリングは? あの机の向こうに座っているオジサンは何??

 

☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜

 

 で、カウンセリングもなく1部屋2人ずつということで順番に施術部屋に案内される。私は、ガティマンエクスプレスでも隣になったカーマ爆買いお姉さんと同部屋に。

これが私たちの通された部屋(施術が終わってからめげずに撮影)

 

 部屋に入ると、手荷物をロッカーに入れて、針金に毛の生えたような鍵を掛けてくれるお姉さん。そして、微笑んでジェスチャーしながら“off, off”と繰り返して、紙製のパンツを渡してくる。……え、この仕切りも何もないところで脱げと?? 思わず、「え? here?」と言ってしまうが、お姉さんは微笑んでいるだけ。仕方がない、脱ぐか、、、。

 タンクトップとパンツになったところで戸惑っていると、お姉さん、今度は、“all, all”と言うではないの。マジか、、、。爆買いお姉さんは私の背後にいるからどうしているか見えなかったけど、それにしたって、他人様の前でまっぱになるのはちょっと、、、。がしかし、紙パンを渡されているということは、やっぱしall脱ぎ&紙パン履け、ってことだよなぁ、、、と思い直し、仕方がない、思い切って紙パン一丁になりましたよ。

 日本で何度もエステに行っているけど、施術を受ける際、必ずまっぱ姿が見えないようにお姉さんが考慮してくれる。うつ伏せから仰向けに姿勢を変えるときも、お姉さんから身体が見えないようにバスタオルで目隠ししてくれる。それがフツーだと思っていたし、それなりの金額をオプションでも払っているのだから、インドといえども日本と同じレベルのホスピタリティを期待していた私としては、まず、唖然とするような出だし。ひょ~~、でもまあ、要は施術よ施術、と自分に言い聞かせ、気を取り直す。

 が、そんな格好になってみると、この部屋、スゴイ寒い!! ってことに気付く。全身、さぶイボ。しかし、お姉さんはお構いなしに、ベッドの上をトントンとやって、ここへ寝ろという。日本のエステと同じくうつ伏せになろうとすると、違う違う、仰向けになれ、と身振りでダメ出しされる。え゛ーーー、仰向けかよ! しかも、タオルを掛けてくれるわけでもなく、まっぱの女性が2人、ベッドの上に、まな板の上の鯉状態。思わず「寒っ!!」と言ったら、爆買いお姉さんも「寒いですよね!」となって、ようやく毛布のようなものを掛けてもらう。

 そして、目を覆うように紐のようなものをぐるりと頭に巻かれて、ちょっときつめに縛られる。いやぁ、、、何だか全てがあり得ん、って感じなんだが、この期に及んで、私はまだ、「それでもきっと施術はサイコーに素晴らしくて気持ちよいに違いない」と自分に言い聞かせていたのであった、、、ごーーん。

 どうやら、最初にシロダーラをするため、仰向けにされたらしい。何やら頭の方でガタガタとお姉さんたちがやっていて、オイルを温めている様子。その間、まっぱに毛布だけで待たされる。、、、寒い。

 すると突然、真っ暗になる。え、、、これって、エステみたいに部屋を暗くしてくれたのかな? 音楽でも流れてくるのかしらん?? と思ったが、お姉さんたちが慌てている感じで、30秒くらいしたらパッと明るくなる。目隠しされていても明るさは分かるが、これは一体、、、? その後、もう一度、また真っ暗になったので、さすがにこれは 停電か、、、? と思ったが、よく分からなかった。

 そんなこんなでしばらくすると、ようやくオイルを額に垂らし始める。ううむ、、、何とも言えない感触だ。でもまあ、気持ち良いと言えなくもないのか??などと思っていると、お姉さんが「気持ちイイ?」と日本語で聞いてくる。仕方がないから「気持ちイイ」と答える私。他にどう答えろっての。

 ……がしかし!! しばらくすると、このオイルが熱くなってくる。マジでちょっとこれこのまんま続けたら火傷するだろ!!! くらいの熱さになってきて、さすがに「熱い!!」と文句を言ったら、お姉さん、片言の日本語で「熱い?」とか言って、中断。

 この辺りになってようやく、いかに察しの悪い私でも、これはヤバいかも、、、と思うようになっていた。どうして途中でオイルが熱くなるの??……嗚呼。

 温度を調節したオイルを再度額に垂らされて、垂らしたオイルは、髪を伝ってベッドの下で受け、それを温めて再利用する様だ。これを何度か繰り返す。途中、寒さに耐えられず再び「寒い!」と訴えたら、毛布をもう1枚掛けてくれる。2枚掛けてもらうと、どうにか暖かくなり、別にシロダーラが気持ちよかったわけじゃないが、多分疲れていたからか、ちょっとウトウトしてしまう。

 で、シロダーラが終わると、今度は、身体のマッサージ。まず、オイルで温めたストーンをトントンと身体に当てていく。この温かいストーンは気持ちよいのだが、何しろ部屋が寒いので毛布を剥がれて、正直言って、ゼンゼン気持ちよさを堪能できる気分じゃない。ストーンでオイルをのせた後、今度は手でマッサージ。ここでまた信じられないのだけど、お姉さんの手が冷たい!! あり得ん!!! でももう、文句を言う気力はなく、寒いわ冷たいわで、ただただ早く終わってくれ、、、という感じ。

 脚からマッサージをし、脚はまだ毛布をめくられても我慢できたけど、上半身はほとんど拷問に近い。こんな過酷なマッサージ初めてだわ、、、と思いながら、お姉さん、胸も下腹部も容赦なくマッサージしてくる。もういいって、、、と言いたくなる。

 そんな具合で背面もマッサージされ、一通りメニューが終わる。ああ、終わった、、、、とホッとなる。シャワー浴びて暖まろう! と思っていたら、お姉さんに着替えろと言われる。え、、、シャワー浴びさせてもらえるんじゃ? と思ったが、お姉さんたち片付けを始めている。爆買いお姉さんは黙々と着替えているし、これは着替えるしかないらしい。

 髪の毛も身体もオイルまみれで服を着て、部屋から出ると、他の人たちは皆もう施術が終わっていて、待っていた。そして皆、口々に「寒い!」と言っている。そうか、私たちだけじゃなかったんだ、、、、。そして、皆、これからシャワーを浴びる感じではない。このまま帰るの? と思っていたら、アラームさんに「はい、じゃあ、行きましょう!」と言われて、皆、すごすごとバスに乗り込むのであった、、、、ごーーーーん。

 

☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜

 

 エステの店を後にして、バスで20分くらいだったろうか、ホテルへ到着。 

 またまたマリーゴールドのレイをホテルの方に掛けてもらい、ウェルカムドリンクを出される。ロビーでアラームさんたちがチェックインをしている間、私たちは隣のラウンジで待たされる。

 ここで、7人のおばさんたちから、一気にアーユルヴェーダへの不満が噴出する。聞けば、他の方々も皆、私たちの部屋と同様に寒くて、突然真っ暗になったのはやっぱり停電で、最初に言われていた施術後にはシャワーに入れるというのもナシで、一体どーなんってんだ?? ってことに。……ま、当たり前だよね。高いお金払ってんだから。

 もともとツアーに含まれていたアーユルヴェーダの料金に加え、オプションで7千円払っているわけで、トータル恐らく1万円くらいだろうと思われるが、およそ1万円の内容とは思えない。3千円でもいかがなものかという感じだ。とにかく、寒いのが最低。マッサージの上手い下手よりも、寒い部屋に冷たい手ってのがあり得ん!! カラミさんなど、施術の途中で中断してもらって靴下履いたとか……。おまけに、こんなオイルまみれで放り出されて、何なんだ一体!って感じだったかな。

 ある人が「これ、添乗員さんに言いませんか? 納得できないわ」と言い、皆、賛同。チェックインを終えて来たR子さんに率直なところを話す。R子さんもちゃんと話を聞いてくれ「とにかく会社に報告し、対応を考えますのでお時間ください」とのことだった。R子さんに文句を言ってもしょうがないけど、まあ、それも添乗員さんのお仕事だからしょうがいないよね。

 やっぱりこういう時に、海千山千の者たちは違うなぁ、と実感。若い女子集団だったら、ここまでちゃんと抗議できなかったんじゃないかしらん。イマドキの子たちはもっとしっかりしているか。いずれにせよ、社会で揉まれてきたおばさんたちは、たくましい。

 今夜は最後の夜だから、皆で揃って夕食を、ということで、1時間後にレストランに集合となった。ああ、とにかく早く部屋に行ってシャワー浴びたい!!!

 

☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜☆゜'・:*:.。。.:*:・'☆゜'・:*:.。。.:*:・'゜

 

 ……と、ようやく辿り着いたホテルの部屋。なんだかえらくホッとする。1時間後の集合に間に合うよう、とにかく、シャワーシャワー。

 こちらのホテルは、前日までのホテルよりお湯の出が良くて嬉しい。オイルまみれの身体を洗って、ようやくサッパリする。

 1時間後、集合場所のロビーへ行くと、何と皆さん、まだオイルまみれのまま。スッピンで集合していたのは私だけだった、、、。皆さん、さすが。人前にスッピンでは出てこないんだ、ひょえーーー、、、とひたすら感心。あたしゃ我慢できんかった、すんません。

 ここで、ホテルのWi-Fiがつながらないと皆でまたまた文句を言い(結局最後までちゃんとつながらなかった)、半地下になっているレストランへ降りて行く。

 レストランはかなり広いけれど、なにしろホテルが大きいのでお客さんも多いらしく、えらく混んでいる。アラームさんが交渉して個室を確保してくれた。

 

 ビュッフェ形式だったけど、なぜか白いものばかりになってしまった。器に入っているのはグリーンカレーみたいなカレー。デザートの皿は、右側の黒っぽいのはブラウニーみたいなチョコケーキ(激甘)、左側のは、ゼリーとは違うちょっと歯ごたえのある固めの、超超激甘の氷菓子みたいの。一口でギブアップしました。

 隣がR子さんだったので、添乗員の裏話を色々聞けて楽しかった。このツアーの出発日の翌日、関東は大雪の予報だったのだけど、もし、大雪で飛行機が飛ばなかったらツアーはどうなるの? と聞いたら、欠航にならない限り飛ぶまで待って行きます、とのこと。ツアーキャンセルになることは、まあないらしい。ただ、台風とか、もう欠航が確実なときはツアーキャンセルになる場合もあるとか。……などなど、他にも笑えるエピソードも色々聞いて、アーユルヴェーダの悪夢もどこへやら。

 翌日の出発は8時半とゆっくりめだけど、部屋に戻って荷造りしてさっさとベッドへ。いよいよ、明日は最終日!

 

 

 

その⑧につづく

コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする