7月 9日
水を忘れた。その2
昨日の続き。昼休みでコンクリート製の橋で横になったいるところから。
「ジガバチがいる。エサとなる幼虫を探しているんだよ」と、元教師で
博識のイトさん。(植物とか昆虫とか、とにかく山のことに詳しい)
「エサになる幼虫を見つけたらどうすんの?」と、コンさん。
「まずは毒針を刺して幼虫を麻痺させて地面に堀った巣穴に引き込む。そし
て幼虫に自分の卵を産み付ける。卵から孵化した蜂の幼虫は、エサの幼虫の
体液を吸って成長するんだよ」
「エサの幼虫は毒で死ぬの?」
「死なないんだよ。麻痺というか仮死状態というか、とにかく生きてる。
死んでしまうとエサが腐るよ」
「ひや~っ、そんなことすんのぉ。やだなぁオレはエサになりたくない
なぁ。生きたまま体液を吸われるんだよぉ。あーやだやだ」
コンさんが、横になっていたアタイを見て
「たまおさん。蜂の巣穴に引きずり込まれて、お尻のところに卵を産み付け
られるから起きたほうがいいよ」(笑)
午後の作業も日陰の無い場所で黙々と下草刈り。んでクタクタのアタイは
何度も休憩しながら水分補給をして、なんとか乗り切りました。
作業終了。足元がおぼつかなくなって、車のところに戻るまでに何度も
転びそうになりましたよ。
現場から事務所に戻るとき、車内での会話。
「林業ボランティアに初めて参加したときに手ぬぐいを貰えるだろ。あの
手ぬぐいが見当たらないんだよ」と、コンさん。
「あの手ぬぐいは1回しかもらえないよね。たとえば50回参加するごとに
貰えるといいよね」
「そうなんだよ。ケチくさいんだよ。参加すると毎回くれればいいんだよ」
「手ぬぐいが無いの?」
「他のは何本も持っているんだよ。ほら、オレは四国八十八か所のお遍路
したろ。寺ごとに違うデザインの手ぬぐいがあって、それを土産に買って
帰るんだよ。だから88本はある。というか100本ぐらいの手ぬぐいを持って
る」と、コンさん。
「それだけあったら使い切れないよ。コンさんが死んだらゴミになるか
雑巾代わりに使われてしまうだけだろうし」
「何日かけてお遍路するんですか?」と、さゆりさん。
「30日ぐらいだったなぁ」
「そんなに仕事を休んでもいいんですか?」
「有給使って巡ったんだよ。30日連続では休めないから、県ごとに数日に
分けて3年間かかったよ」
「そうよねぇ。コンさんはエンジニアだったんですよね。長期では休め
ないですよね」
「会社は『ずぅ~と休んでいいよ。』って言ってたと思うよ。『コンさんが
いると仕事が捗らない』って、他の社員に言われていたんだろうから、
何日も有給を使っていても大丈夫なんだよ」と、アタイ。
「よくまぁそういうことを考えられるねぇ」(笑)
「歩いて巡ったんですよね?」
「そうだよ。歩くと日数がかかる。宿に泊まったりメシ代も必要だから
金がかかる。でもご利益はあるかもしれない」
「アタイは車でいくつかの寺に参拝しただけだよ」
事務所に戻って大鎌研ぎ。今回は石を叩いたりしなかったので、手入れが
楽でした。下手すると刃が潰れたりしますからね。
この日の夜はグッスリ眠れました。(^^)/
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