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河村顕治研究室

健康寿命を延伸するリハビリテーション先端科学研究に取り組む研究室

第46回日本リハビリテーション医学会学術集会演題採択

2009-03-18 | 研究・講演
本年6月に静岡市で開催される日本リハビリテーション医学会学術集会の演題採択通知が届いた。

実は今回は不採択を覚悟していた。
というのも対象症例が1例の動作解析の結果を応募していたからだ。
症例数が不十分としてリジェクトされるかもしれないとなかば覚悟していた。

今回応募した演題は以下のものである。
「ピラティスリフォーマーを用いたCKCトレーニングの運動解析」

症例数が1例というのは理由があり、被験者として一般人ではなくアメリカでトレーニングを受けてインストラクターの資格を持つ特別な人の運動解析を行ったのである。
もちろん、計測の条件はいろいろと変えてたくさんのデータを計測した。

実は私がこれまでに行ってきた多数の被験者を対象にした研究よりも価値のあるデータが得られたと自分では思っている。
発表を聴きに来た人が有益だったと思えるような発表を行いたい。


ところで、今回のリハ学会のお楽しみは特別講演である。

特別講演 6月4日(木) 11:00~12:00 第1会場
宇宙飛行とリハビリテーション
有人宇宙環境利用プログラムグループ・有人宇宙技術部宇宙医学生物学研究室長   向井 千秋

AAOSのお土産2

2009-03-18 | 研究・講演
AAOSの機器展示で2番目に驚いたのがG-Trainerという製品である。
これはもともとNASAで研究されていたもので、Advanced Differential Air Pressure Technology(ADAPT)という技術に基づくものである。
腰部から下を密封したボックスの中に入れて、陽圧で体を持ち上げるという技術で、その状態でトレッドミル歩行を行う。
今回のモデルさんは歩行ではなく、にこやかにランニングを行っていた。
牽引装置で持ち上げるのと違い、ハーネスによる締め付けや痛みなどの不快感がないのが特徴である。

実はこの技術自体は私は早くから知っていた。
つきあいのある企業の研究者が、この技術を開発した研究者のところに留学していて教えてくれたからだ。
以前、日本のグンゼの研究者がネットでたまたまこの技術を知り、そっくりまねて同じものを作り、京都大学の先生達がそれを使って実験をして論文化しているのを見たことがある。
パテントは抑えてある技術なので、知財権の問題は大丈夫なのかと少し心配した。

いずれにしても、これまでになかったもので非常にユニークな技術である。
私自身は研究としてはおもしろいが商品化されることはないのではないかと思っていた。
あまりにも大がかりな装置だからだ。

ところが今回その商品化されたものが展示されていたのである。
価格も明示されていて、1台55,000ドルであった。Proという製品は1台75,000ドルであった。
リース販売もしている。

価格は妥当なものだと思うが、日本で使用するにはちょっと場所を取りすぎるのではないかと思った。

しかし、アメリカという国は、奇抜なものでもどんどん製品化して売ってしまうところがすごいと思う。
失敗しても何度でも再挑戦できる仕組みがあるのだろう。