河村顕治研究室

健康寿命を延伸するリハビリテーション先端科学研究に取り組む研究室

朝日新聞アスパラクラブ

2009-06-30 | 研究・講演
先週はついついぼやきモードになってしまった。
反省。

今週は前向きモードで仕事を頑張る。

先ほど通勤途上に大学の近くでサルを一匹みかけた。
最近ときどきサルが山から下りてきて大学の近くに出没する。
サルが出るほどのどかな環境で教育・研究に集中できるということでありがたいことである。
何事も良い方に受け止めるべきである。

さて、本題だが、先週末朝日新聞から下記のようなメールが届いた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 日本医事新報社の出版局からの紹介で、問い合わせをしております。

さて、朝日新聞の会員制サービスアスパラクラブのウエブサイトに、
日本ウオーキング協会の泉嗣彦さんに、コラムを執筆いただいております。
そのコラムの中で、

河村さんご執筆の著書
 「変形性膝関節症、改訂第3版 運動療法ガイド
正しい運動処方を求めて」 の図の掲載を考えております。
つきましては、河村さんに承諾をいただきたく、メールしております。

 出版社(日本医事新報社)に連絡を取ったとろこ、
可能であれば、第4版(2006発行)から転載していただきたい
との申し出がありました。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

とのことで、私の過去の文献に関する掲載許可を求めるメールである。
断る理由は何もないので、すぐに大歓迎ですという返信を返した。

このメールに限らず、私がこれまで発表や講演をして一番反響があったのは「変形性膝関節症」に関するものである。
これは、膝が痛くて困っている患者さんが非常に多いというのが一番の理由だが、それに対して私がありきたりでないユニークな提案をしているからだと思う。

運動療法としての「入浴エクササイズ」がその例であるが、今は変形性膝関節症の患者さんが身につけるもので何か効果的なものができないかとあれこれ知恵を絞っている。

このブログでは私個人の臨床活動についてはほとんど触れていないが、実は私はかなりの患者さんを病院で診ている。
その患者さんの中で症例が一番多いのがやはり変形性膝関節症である。
最近はヒアルロン酸製剤があるので、そうとう重症の患者さんでも手術を希望しない方はヒアルロン酸の関節注射と運動療法を継続して行うことで何とかやっていくことができる。
その分長いおつきあいとなるが、最近は患者さんが患者さんを連れてくるという状態で、午前中の外来で50人以上の受診は普通である。

そう言った患者さんを診察していると、いろいろなことが見えてくる。

最初は何も言わなかった患者さんがだんだん打ち解けてくると、実はこれまで様々な健康食品を入手して試してみたと告白するようなことはしょっちゅうある。
ヒアルロン酸の錠剤とかサメ軟骨とかそういったものである。
私はいつもそう言う方には、
「ヒアルロン酸は食べたものは細かく分解されて吸収されるのでほとんどがヒアルロン酸としては体内に入りません。それでも無理に食べて膝に効かそうとすると毎日バケツ2杯飲まないといけないそうですよ。まあ飲んで悪いものではないですからお金が余っているのならどうぞ続けてください。」
と言って指導している。

膝に巻くサポーターも大抵は最初は遠慮して外してくるが、そのうち私が怒ったりしないことが分かるといつも着けているものをそのまま着けて外来にやってくる。
「いいものを着けていますね。」とちょっと褒めてどうやって入手したか聞いてみると非常に興味深いことが分かることがある。
遠方の子どもが送ってきてくれたというものから、新聞や雑誌で見かけて思わず注文してしまった言うものまで様々である。
しかし、患者さんの努力にもかかわらず、ほとんどのものが多少の保温性と支持性を持つだけの効果の乏しいものである。

これに対して、病院で処方される装具のたぐいは、効果はある程度保証されているが、なかなか継続して着けてくれない。
なぜかというと明らかな効果を保証しようとするとプラスチックや金属の支柱のついた無骨でかさばる装具になってしまうからだ。
長い経過を見ていると、一時装着してくれた患者さんも、いつのまにか着けなくなっているのが普通である。

下着のように自然に着けることができて、保温性があり、筋トレ効果も期待でき、なおかつ明らかな除痛効果のあるようなものが作れないかと、たくさんの患者さんを目の前にしていつも考えている。
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テクノストレス

2009-06-25 | 研究・講演
今日も一日大変だった。

身体運動学実習で呼吸代謝測定装置を久しぶりに使おうとしたが、以前の知識が出てこずに業者さんに問い合わせをしたりして何とかこなせた。

ノラクソンの無線式筋電計でファインワイヤー電極を使用して筋電図を計測するために業者さんがアダプターを持って説明に来て下さった。
たまたま研究でワイヤー電極を使いたいという院生が被験者になってくれたので小殿筋に針を刺して動作確認を行った。
やはり実際に針を刺さないと問題点は洗い出すことができなかった。
最適の設定条件が分かり、めでたくトライアルは終了した。
しかし、これは本当はもっと早くやっておくべきことであった。

夕方からゼミで3次元動作解析装置を用いて歩行分析を行った。
なかなか要領よくスムーズには計測と解析ができない。
午前中から計測のためにパソコンをずっといじくっていたためか、もう疲労困憊状態である。


自分が好きだからそうなったのか、あるいは研究で必要に迫られたからそうなったのか分からないが、私の周りには複雑で精密な計測器機があふれている。
本来ならそのどれか一つだけに集中すれば良いのかもしれないが、周りがそれを許してくれない。

院生や学部生の指導で、他にやってくれる人がいないのでどうしても自ら操作法の指導を行わなくてはならない。

実は明日も午後から企業の方と博士課程の院生に個々に研究のための相談に乗らなくてはならない。

ちょっと今の現状は尋常ではない。
こんなことがこれからずっと続くのかと思うとやりきれない。
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第1回 吉備国際大学FD研修会

2009-06-24 | 大学
下記プログラムにしたがってFD研修会が行われた。
学長によるとFDをフロッピーディスク、オフィスアワーを教員が事務作業をする時間と思っているのんびりした教員がいるのだとか。
かくいう私自身が以前はそんな認識だった。
そんな昔が懐かしい。

①学長挨拶(藤田学長)
②FDについて(下山 教育部門副部門長)
③GPAと成績評価(菊池 教育部門長)
④研究者倫理について(古田 研究部門長)
⑤共同研究について(河村 研究部門副部門長)
⑥文部科学省科学研究補助金について(小林 科学研究費コーディネーター)
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雑用をいかにストレスなくこなすか

2009-06-23 | 大学
大学の校務を雑用と呼ぶのはけしからんと事務局長はおっしゃる。
しかし、大学教員の仕事ぶりを見ていて本当にそう言いきれるだろうか。

今日はメールの処理をした後、朝から明日のFD会議のための資料づくりを大急ぎでやっていたら、学内のある先生から電話がかかってきて教育GPの関係でポスターを印刷したいのだがどこに大判プリンターがあるのか、どうやって印刷したらよいのか分からないから助けて欲しいとおっしゃる。
他の誰かに聞いてくれと言いたくても、他に指導できる人が思い浮かばない。
そもそも、先方は研究所長や他の責任あるポストの方に相談して私に頼むように言われたのだそうだ。
大学院生でもこんな時手助けしてくれればよいのだが、そんな気の利く院生は誰1人いない。

大急ぎで午後の講義のためのスライドづくりとFD会議のための資料づくりを終わらせた。
本当は委員長として早く学内共同研究費の配分のための原案を作成しなければならないが時間がない。

昼休みは院生室でドライバー片手に壊れた液晶ディスプレーの整備をした。
分解までしたが、原因は電源ケーブルだと分かった。

その後、約束した教育GPの補助員の方が担当の先生とともにやってきて、ポスター印刷の指導を行った。
私が一生懸命教え始めてしばらくしたら担当の先生は授業があるからと帰って行かれた。
その先生自身も教育GPの雑用でつぶれそうになっているのだろうと思う。

しかし他の人が作ったデータをポスター印刷するのは最初から設定が必要で面倒だ。
いろいろ失敗しながら何とか印刷できた。

それにしても大学院生室の物品の管理状況もひどいものだ。
まっさらな高額な大容量インクカートリッジが抜き取られてそのまま放置されている。
誰かが何のためか知らないがこんなことをして後は知らんぷりだ。

もうだいぶ前に購入したエプソンの複合機も、コピー機としてだけ使用されているようで、誰もプリンターとしての設定をしようとしないようだ。
手取り足取り設定をしてあげなければいけないのだろうか。

おそらく事務局長ならシステムに問題があると言うだろう。
しかし、教員組織は事務組織と違って横並びで上下に指示系統があるわけではない。
結局、誰かが雑用を引き受けなければ何事も前に進まないと言うことになる。


そうこうしていたら、ゼミ生が試験を控えているので今日の夜のゼミは休ませて欲しいと言ってきた。
私もちょうど休みたい気分だったので今日の夜は休養を取ることにした。

雑用は精神衛生上良くない。
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リハ学会編集委員会ほか

2009-06-19 | 研究・講演
つい先日、リハ学会で静岡へ行ったばかりだが、本日は編集委員会があり東京駅地下の貸し会議室まで日帰り出張に行く。

大学院生の査読から返ってきた論文はすったもんだの末に指摘事項は書き直した。
図の修正があったので大変だった。

3月にリハ学会の専門医資格の更新の申請をしていたのが認められて、手続きのための書類が送られてきた。
専門医資格は以前は一度取得すれば維持するのは簡単だったが、最近は学会参加が義務づけられたり更新時に専門医活動報告書の提出が求められたり維持するのが大変になってきている。
開業などして学会に行けなくなると維持するのは非常に困難になる。
中にはメリットがないからとせっかく取った専門医資格を諦める人もある。

小泉改革以来、世の中だんだん住みにくくなってきているように感じる。
大学でも学会でも評価と競争のオンパレードだ。
そんなぎすぎすした世の中になっても大して成果が上がるとも思えないのだが。
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第1回 動物実験委員会

2009-06-18 | 大学
今年度から大学の動物実験委員会委員長を命じられ、本日までに申請の上がっていた3件の研究計画の審査を行った。

卒業した大学院生の投稿論文の修正も急がなくてはならないし、ゼミも忙しい。

毎日毎日あっという間に過ぎていく。

もっとゆとりが欲しい。
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ホームヘルパー2級養成講座講師

2009-06-17 | 大学
今日の夜はホームヘルパー2級養成講座の講師を行った。
大学が希望者に行っている課外コースで、いつも教えている学科の学生とは違う他学部の学生に講義を行った。
この講座が始まった頃は100人を超す受講生がいたが、今年は20数人であった。

教えるこちらも大変だが、受講する学生も疲れるだろうと思う。
夜8時30分に講義が終わると、パソコンの片付けをしているうちに学生はみんないなくなってしまった。
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10万マイル達成

2009-06-14 | 大学
本日朝、大学に向かう高速の途上で10万マイルを達成した。
新車から乗り始めて6年3ヶ月で16万キロである。
地球を4周したことになる。
アメリカなら10万マイルで車の走行距離としてはちょうど一区切りと言うところだと思う。
昔の車ならもうすっかりポンコツだと思うが、今の車は消耗品をきちんと交換してきたせいか調子は全く悪くない。
つい先日この日に備えてバッテリーとオイルも交換した。
この調子でいくと20万キロは軽く達成できそうである。
ほとんど仕事だけに使用してこの距離であるからたいしたものだと我ながら感心する。
車の運転をしている時間を何か生産的なことに当てたらすごいことができそうに思うが、運転自体が気分転換にもなっているのでマイナスばかりではない。

本日は日曜日だがオープンキャンパスで高校生が大学の見学に来るため出校している。
いつものように3次元動作解析のデモを行う予定だ。
今日の来客は少ないと思うのでちょっとラフなスタイルで自由に見てもらうつもりだ。

昨年のように、高校生に限らず本学の3次元動作解析システムに興味のある一般の方も、オープンキャンパスに合わせて来ていただければ私の時間も節約できると思うのだがどうだろうか。
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第55回岡山大学整形外科学教室開講記念会

2009-06-13 | 研究・講演
岡山プラザホテルにて開講記念会が行われた。

特別講演として下記の講演が行われた。

「運動器疾患の再生医療」
広島大学大学院医歯薬学総合研究科
展開医科学専攻病態制御医科学講座整形外科学
教授 越智 光夫 先生

このテーマには私もかなり関心がある。
越智先生は世界的にも優れた研究を精力的に発表されており、講演もすばらしかった。

岡山大学整形外科学教室を持ち上げる意味もあってか、岡大出身の広島大学名誉教授である津下先生の指導のことばを冒頭に述べられた。
曰く、
インターナショナルな仕事をしなさい
臨床に結びつく仕事をしなさい
などなど。

越智先生ご自身は「世界をあっと言わせたい」という思いで研究を頑張っておられるのだそうだ。

やはりトップの熱意が優れた業績につながるのだと言うことがよく分かった。
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大学院生投稿論文査読結果

2009-06-12 | 研究・講演
昨日遅くに、今春大学院修士課程を卒業したM君からメールが届いた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
お疲れ様です。Mです。
今日、△△△△△△学会の事務局から連絡があり、論文を5月上旬に返送してきたとのことですが、僕の所には届いていません。
大学に届いていますか? 院生用の郵便ポストにきていませんか?
論文をすぐに返送しないといけないみたいです。

お手数ですが確認お願いします。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

これを読んでちょっといやな気分になり、せっかく苦労して投稿した論文が無駄になるのではないかと心配したが、今日、院生用の郵便ポストの中に放置された原稿を見つけて、学会事務局に事情を説明して何とか締切を延ばしてもらうことができた。

いったい誰に責任があるのだろう。

反省すると、M君が卒業してから査読結果が返ってくるのは分かっていたので、投稿用紙に査読結果は河村まで送り返すように明示させとけば良かった。
論文自体のコレスポンディングオーサーは私にしてあったがそれだけではだめなのである。

しかし、現在の大学院生はたまに大学にやってきて授業を受けたり実験したりするだけで、大学院生室の片付けや雑用などは全くしない。
大学院に関わる雑用はほとんど指導教員がやっているし、会議の連絡などは研究科長がされている。
要するに立場が上になるほど雑用が増え、院生は完全なお客様なのである。
4月以降大学院生用の郵便受けを覗いた形跡は全くなく、たくさん郵便物がたまっていた。
4月に着いた速達がそのままになっているのにはたまげた。

本当に悲しくなった。

今後このような事故が起こらないように、院生宛の郵便物は各指導教員のメールボックスに入れていただくようにお願いした。


今日は、夕方18時30分には高梁市青年経済協議会のメンバー15名が研究設備の見学に来られるので30分ほど案内を行う。

その後、夜には新しく顧問に任命された「車いすバスケットボール愛好会」の練習の様子を見に近くの中学校の体育館に出向く予定である。

ひたすら消耗する毎日である。
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The first G5 will become obsolete on 16 June

2009-06-11 | 研究・講演
Hardmacというサイトによると6月16日にPowerPC G5を搭載したMacがオブソリート製品へと移行されるらしい。

オブソリート製品とは、製造中止から 7 年以上が経過した製品で、Appleはオブソリート製品に対するハードウェアサービスを終了し、サービスプロバイダにおいてもオブソリート製品に関するパーツは注文出来なくなるとのこと。

これはヨーロッパのこととして紹介されているのだが日本も同じなのだろうか。

しかしまだまだ十分使えるのにちょっと切り捨てるのが早すぎないか。


今度壊れたらIntel Macに移行しなさいと言うことか。
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Mac OS X Snow Leopard

2009-06-09 | 研究・講演
WWDC'09でMacの新しいOS であるMac OS X Snow Leopardの詳細が発表されたらしい。
ネットを見ているといろいろと情報が出ている。

2009年9月以降に発売のすべてのMacに標準装備されるとのことである。
リリースしたらすぐに購入して更新しようと思う。

ところが気になる文章を見つけた。

『Mac OS X Snow Leopardには、Intelプロセッサを搭載したMacが必要です。』


Snow Leopardの必要スペックは下記の通り。

 ・Intelプロセッサを搭載したMac
 ・1GB以上の実装メモリ
 ・5GB以上のディスク容量
 ・DVDドライブ(インストール時に必要)

なんだIntel Macしか動かないのか。
となると研究室の修理したばかりのPowerMac G5はだめではないか。

がーん。
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科研費研究成果報告書

2009-06-09 | 研究・講演
既に学内提出締め切り日を過ぎてしまっていた科研費研究成果報告書を書き上げて担当部署へ送った。
私はどんな締切でもできるだけ守るように心がけているのだが、今回は学外共同研究者の原稿が届かなかったので仕方がなかった。

従来であれば分厚い報告書を製本して仕上げていたので、今回のように4~6ページのPDF文書の提出で済むのは非常にありがたい。
昨日、学外共同研究者の原稿が届いて今日完成である。
このようなことは従来の製本が義務であった頃なら絶対に不可能である。
製本に伴う予算も必要ないし本当に助かった。

最近の科研費のシステムは非常に研究本位の実際的なシステムに変わってきている。
官僚が作った制度としては秀逸である。
次年度に予算が持ち越せないのが残念だが、報告書も簡素化して非常にありがたい。
来年度の科研費は頑張ってぜひ獲得したいと思う。
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リハ学会第3日目

2009-06-06 | 研究・講演
3日目は朝から先端シンポジウム2が行われた。

Brain Machine Interfaceはリハビリテーションに何をもたらすか
BMI研究の方向性とリハビリテーション
……… 慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室  里宇 明元
頭皮脳波を用いたBrain-Machine Interfaceのリハビリテーション応用
……… 慶應義塾大学理工学部生命情報学科  牛場 潤一
低侵襲型BMIの最前線
……… 大阪大学大学院医学系研究科脳神経外科学  吉峰 俊樹
個性適応型情報処理を用いたロボット制御とその応用
……… 東京大学大学院工学研究科  横井 浩史
ブレインマシンインターフェイス:基礎神経科学から臨床応用へ
……… 自然科学研究機構生理学研究所認知行動発達機構研究部門  伊佐 正

ブレインマシンインターフェイスには大きく分けて3種類あり、脳波を計測するように電極を頭皮に貼り付けるやり方、頭蓋骨に穴をあけて脳の表面に電極を直接貼るやり方、それに最後は脳に針を突き刺すやり方である。
実際には電極を頭皮に貼り付けるやり方しか人には適応できないだろうと思って話を聞いていたら、阪大では脳外科でもう既に頭蓋骨を開けて脳の表面に電極を直接貼るやり方が導入されているのだそうだ。
もっともその理由はてんかん発作の治療が目的で、ブレインマシンインターフェイスとして頭で考えただけでロボットアームを使えるようにするといった目的で行われているわけではないようだ。

しかし、10年後くらいの近未来には頚髄損傷などで全く手が使えない人が、ブレインマシンインターフェイスを装着してコンピューターを自在に操り、普通の人の何倍もの仕事をこなせるような状況になるかもしれないとのことであった。
医学と工学が結びつくと人造人間の世界が現実のものとなる。


ランチョンセミナーは以下のものを聞いた。

ニューロ・リハビリテーションー新しい機能的電気刺激療法の応用ー
日本医科大学千葉北総病院 原 行弘   
共催:オージー技研株式会社   

原先生とはリハ学会の編集委員会でよくお会いするが、オージー技研のPASの開発に協力していたとは知らなかった。
電気刺激は私も最も興味があるところなので、今後この分野の研究には注目したい。


ほんの数年前まではリハビリというと最先端医療とは無縁の世界という感じがしたが、こうして最新の研究発表を聞いているとその進歩に驚かされる。
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リハ学会第2日目

2009-06-05 | 研究・講演
2日目は朝一番にポスターを掲示し、昼前に発表を行った。


ピラティスリフォーマーを用いたCKCトレーニングの運動解析
吉備国際大学保健科学部 河村 顕治

【目的】近年CKCトレーニングがACL再建術後や変形性膝関節症などの膝疾患に応用されている。今回ピラティスリフォーマーを用いたCKCトレーニングについてその効果を検討した。
【対象及び方法】被験者はピラティスインストラクター資格を持つ健常成人男性1名である。リフォーマー上に背臥位になり右足で床面に垂直に設置したフットプレートを押す運動を行わせた。この時スプリングによる抵抗を負荷として上半身が伸び上がるCKCトレーニングが行える。フットプレート表面に床反力計を設置して足部の出力と側面から撮影したビデオ画像を同期して計測してCKC解析プログラム(東総システム)で解析を行った。同時に表面筋電図を記録した。
【結果】床反力はつま先から床反力計に垂直に立ち上がりスプリングが最も引き伸ばされる膝伸展時に最大となった。一方下肢3関節のレバーアームは膝屈曲時に最大となるため股関節、足関節のモーメントはほぼ一定に保たれていた。膝関節伸展モーメントは膝伸展時に床反力が膝前方を抜けており負の値を示したが膝屈曲60度より深い屈曲位ではほぼ一定に保たれていた。表面筋電図では大腿四頭筋とハムストリングのバランス良い収縮が認められたが、膝が伸展するに従いハムストリングの放電が強くなった。
【考察】リフォーマーは比較的安価で単純な器機であるが、大腿四頭筋とハムストリングの共同収縮が得られ、膝リハビリテーションとしては理想的な運動が可能である。特に膝伸展時にハムストリング優位の活動を引き出すためACL再建術後に有用である。

特にACL関連の仕事をしている方に聞いて欲しかったのだが、同じセッションで発表をした整形外科の先生が興味を持ってくださり、発表の後もしばらくお話しをした。
ACL再建術後のリハや筋力評価でいまだ理想的なものは確立されておらず、まだまだ研究の余地はあると再認識した。


2日目であり、発表も終わったので器機展示を見たり、教育研修講演を聴いたりして午後はゆっくり過ごした。
夕方、ポスターを撤去して、静岡駅前に岡大リハ関係者が集まり懇親会が行われた。
函館で仕事をしている石川先生も、他の集まりから抜けて最後には合流した。
たまに集まると他の先生方がどのような仕事ぶりなのかよく分かる。
誰もがいろいろな困難を感じているが、それぞれ元気に頑張っている。
こうしていろいろ話を聞いていると、たとえどのような状況におかれても何とか生きて行けそうに思えて癒される。


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