河村顕治研究室

健康寿命を延伸するリハビリテーション先端科学研究に取り組む研究室

キーエンス・オールインワン蛍光顕微鏡導入

2020-09-30 | 大学
本日午後、科研費説明会を行った後、保健福祉研究所でオールインワン蛍光顕微鏡説明会が行われた。

これは、この4月から本学に赴任された森先生の強い希望で、保健福祉研究所に導入されたものである。

森先生は東大整形外科の出身で軟骨代謝の基礎研究を行っている新進気鋭の若手研究者であり、吉備国際大学としてもこれからの研究の発展を全面的に支援している。

導入されたのはキーエンスのKeyence Biozero (BZ-X800)という装置である。


私は、専門の違いからこの装置を実際に使用することはないと思うが、説明を聞いていると顕微鏡の進歩に驚嘆させられた。

組織切片・培養細胞双方について、明視野・疑似的な位相差・蛍光いずれの条件でも質の高い画像の取得が再現性良く行える。
操作も極めて簡単である。

洗濯に例えると、これまで洗濯板を使って川でゴシゴシと手で洗っていたのが、全自動洗濯機になって、洗濯物を放り込むと洗濯から乾燥、さらにたたんでタンスに収納まで全部やってくれるという感じである。

こんなものを一度経験したら、以前の普通の顕微鏡を使う気はしなくなるというのはうなずける。

社会の進歩に驚かされた。




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高梁市行政放送収録

2020-09-29 | 医学・医療
高梁市医療計画検討委員会会長をしている関係で、来月の高梁市行政放送で高梁市医療計画等について説明することになり、本日収録を行った。

高梁市には行政放送のための職員が2名いて、大学まで来ていただいて収録を行った。

大学で仕事をしていると、いろいろな仕事をしなくてはならないが、これも大事な社会貢献活動である。
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大学がSDGsに取り組む意義とは何か

2020-09-24 | 大学
9月15日に岡山県立大学で行われた大学コンソーシアム岡山 令和2年度 第30回代表者会議に学長代理で出席した。

その中で、SDGsに関わる報告や説明が複数あった。

まず、鵜崎副会長(美作大学 学長)より、以下の説明があった。
・コンソーシアムはSDGsを推進しているが、各大学が力を合わせて知性を持って解決し、地域人材を育てるコンセンサスを目指すことにおいては合致していると認識している。
・今期は、県民が時代を背負う若者に求める具体的な教育研究課題であり、発信力を学生に落とし込んでいくためにコンソーシアムの活動を相加し、スクラップビルドで見直していく必要がある。各大学が独自性を持ち建学の理念を損なうことなく多様に進めていき、岡山のどの大学へ行っても人材育成やスキルを身に付けることができる信頼を得られるように存在価値を高めていく。

次いで宮長副会長(岡山経済同友会 代表幹事)より、以下の説明があった。
・岡山経済同友会は2年程前からSDGsを本格的に岡山の経済界に取り込んだ。共同できることを理念に、色んな先生から具体的な事例を指導いただき、また現場を拝見、体験する等の活動を2年間続けた。今年からは実践編として、各企業や経済同友会が産学官として各SDGsを実践しながら連携し地域も巻き込んで、コンソーシアムと同友会がどう関わっていくか議論していきたい。


大学コンソーシアム岡山第30回代表者会議のあとに、岡山経済同友会が作った「地域全体で取り組むSDGs先進県へ」という冊子が送られてきた。

それによると、岡山大学、山陽女子中学・高等学校地歴部が政府のSDGsアワードを受賞、岡山市、真庭市、西粟倉村がSDGs未来都市に選考されており、岡山県はSDGsの取組が全国的に見ても早いのだそうだ。


吉備国際大学はこれまではSDGsとは言わないが、平成2年(1990年)に高梁市と公私協力方式で開学し地域と連携して様々な活動を行ってきた。
平成25-29年度文部科学省地(知)の拠点(COC)整備事業にて、「だれもが役割のある活きいきした地域の創成」事業が採択されて各種の取組を精力的に行ってきた。
大学の将来ビジョンとして「地域創成に実践的に役立つ人材を養成する大学」を掲げ、平成29年度私立大学研究ブランディング事業では、申請188大学中の60大学に選定された実績を持つ。


あらためて、大学がSDGsに取り組む意義とは何かを考えてみたい。

週刊文春の10月1日号にSDGs特集「経営に活かすSDGs講座」が組まれていたので、これを「大学に活かすSDGs講座」と置き換えて読んでみた。

まず、大学にSDGsを取り入れるメリットは以下の通り。
1.大学イメージの向上
2.社会の課題への対応
3.生存戦略になる
4.新たな産学官連携機会の創出

具体的にどのように大学にSDGsを取り入れるのか。

導入の指針になる「SDGコンパス」

ステップ1:SDGsを理解する。
17の目標と169のターゲットの基本として「5つのP」がある。
 ピープル(人間)
 プロスペリティ(繁栄)
 プラネット(地球)
 ピース(平和)
 パートナーシップ(共働)

ステップ2:17の目標と169のターゲットを並べて自分の大学と紐付けする。

ステップ3:プログラムの目標を決め、できれば数値目標を設定する。

ステップ4:大学運営(カリキュラム)に組み込んでいく

ステップ5:報告とコミュニケーション(社会に発信)

社会に発信するとリアクションが返ってきて連携する仲間が増え、イノベーションが生まれる。

そこでまたステップ2に戻り、新たに優先課題を決めて目標を再設定する。こうしてステップを回していく。

これからはネイティブスピーカーのようにSDGsを使いこなす若い人材が大学現場からどんどん輩出されるようになる。



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第4回日本リハ医学会秋季学術集会は神戸で現地参加発表

2020-09-21 | 研究・講演
第4回日本リハビリテーション医学会秋季学術集会 運営事務局より、演題採択の通知が届いた。

先日の春季学術集会と同じで、事前に発表動画を送付してオンライン参加になると思っていたら、以下のようなことが書いてあった。

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本学術集会は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の再々拡大の可能性を踏まえ、
神戸市での現地開催とWEB開催を併用した<ハイブリッド開催>を予定しておりますが、
口演発表の先生には、神戸会場(現地)でのご発表をお願いしております。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

11月の時点で新型コロナがどのような状況になっているかは予想できないが、今回は久しぶりに学会出張をすることになりそうだ。
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9月オープンキャンパスと科研費申請

2020-09-20 | 大学
シルバーウィークがスタートした。

ここのところコロナも少し落ち着いてきたせいか、人出がかなり回復して高速道路も車が多いように感じた。

本日は9月オープンキャンパスであり、いつものように3次元動作解析のデモを行った。

気候も少し秋らしくなってきて、なんだか科研費申請書を書かないとという気持ちになってきた。

夏の間、結構だらけた生活をしていたので、さすがに何とかしないといけないなと言う感じである。

今年のシルバーウィークは自宅で科研費申請書を書いて過ごそうと思う。

新学期に向けて頑張るか!
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バイアウト制度の導入

2020-09-16 | 大学
科研費申請を担当している事務の方から「バイアウト制度について」という相談メールを数日前に受け取った。

来年度の科研費募集が始まっており、月末には学内で科研費申請の説明会を実施しなくてはならないのだが、どうも来年度から「バイアウト制度」が導入されることになるらしいのだ。

「バイアウト」という言葉は、半沢直樹のような番組で企業買収するというようなときに使われていたのを聞いたことがあるが、ここで言う「バイアウト制度」というのは「競争的研究費の直接経費から研究以外の業務の代行に係る経費を支出可能とする」ことらしい。

経済用語では「バイアウト」は買収を指す言葉だが、研究費における「バイアウト」は研究以外の講義などの業務の代行を自分の持っている研究費で買い取ることを指すらしい。


私は、若い頃アメリカに留学したのだが、その時一番驚いたのがアメリカの研究者は自分の獲得した研究費で自分の生活費もまかなっているらしいと言うことだった。

一番主要な研究費はNIHのグラントだが、一流の研究者は数億円の研究費を獲得して、その中から自分のものも含めた人件費や大学の研究室の賃料など一切合切をまかなうとのことだった。

これは研究を遂行するには非常に効率的なシステムだが、いったんグラントが取れなくなると研究がストップするだけでなく、研究者自身の生活もストップすると言うことを意味している。

アメリカでは研究費が獲得できるかどうかに文字通りすべてがかかっているのである。

優れた研究成果の創出に当たっては、研究者が研究に専念できる研究環境が不可欠であるが、大学等研究者の研究に充てる時間割合は減少傾向であり、研究に従事できる時間の確保が急務である。

そこで、アメリカのように競争的研究費の直接経費の使途を拡大し、研究代表者本人の希望により研究機関と合意することで、その者が担っている業務のうち研究以外の業務(講義等の教育活動等やそれに付随する事務等)の代行に係る経費の支出を可能とする制度(バイアウト制度)を導入することにより、研究プロジェクトに専念できる時間の拡充が可能となり、当該研究プロジェクト の一層の進展が期待されるということになったのだそうだ。
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