河村顕治研究室

健康寿命を延伸するリハビリテーション先端科学研究に取り組む研究室

200,000km達成

2010-08-31 | Private
8月最後の今日、私用で神戸まで車で往復してきた。
神戸市内で私の自家用車の走行距離200,000kmを達成した。

明日からは9月入りで、本格的に仕事を開始する予定である。
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Taylor Spatial Frame

2010-08-29 | 研究・講演
夏期セミナーで学んだ中で、脚延長のイリザロフ法の改良版とも言えるTaylor Spatial Frameに興味を持った。

Taylor Spatial Frameは2つのリングを6本の伸縮可能なストラットで連結した構造になっており、6本のストラットを伸縮することによって2つのリングの向きを自由に変えることができる。

http://www.damsrl.eu/prodotti_dettaglio.asp?id_scat=12&marca=3&id_cat=15&id_pro=119

スライドを一目見た瞬間、あの技術の応用だと気がついた。

私はこれと全く同じ構造の工学器機を岡山理科大学でずいぶん昔に見たことがあったのだ。
それはコンピューター制御で6本のアクチュエーターを動かして、任意の動きを一枚の鉄板に起こす装置だった。
元々はスペースシャトルのシミュレーターの土台などで使われるものらしい。

誰か頭のいい人がその技術を整形外科の下肢変形矯正用に応用したものだろうとすぐに気づいたのだ。

何で自分がそのことに気づかなかったのかと残念に思った。

工学と医学の両方の知識があれば、片方しか知らない人には到底考えられないアイデアをいとも容易に思いつくことができる。
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岡山大学整形外科桃整会夏季セミナー

2010-08-29 | 研究・講演
岡山大学医学部臨床第一講義室において、午後夏期セミナーが行われた。
今年のテーマは「下肢の変形性疾患における治療戦略」であった。

特別講演 1
「創外固定による下肢再建術の進歩」
金沢大学大学院医学研究科機能再生学機能再建学講座 教授 土屋 弘行 先生

I.下肢変形に対する治療方法
教育研修講演(1)「先天性下肢変形に対する骨延長手術」
岡山大学病院 遠藤 裕介

教育研修講演(2)「外傷における下肢変形、骨欠損に対する治療法」
岡山大学病院 野田 知之

II. 変形性膝関節症に対する治療 〈TKAを除いて〉
教育研修講演(3)「膝 OA に対する関節鏡視下デブリードマンの治療成績」
岡山済生会総合病院 林 正典

教育研修講演(4)「UKA の手術適応と短期成績」
川崎医科大学 難波 良文

特別講演 2
「膝 OA 治療における骨切り術の位置づけ―片側仮骨延長法からみた再評価―」
熊本大学大学院生命科学研究部総合医薬科学部門感覚・運動医学講座運動骨格病態学分野 教授 水田 博志 先生



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リサーチマインドをいかに維持するか

2010-08-29 | 保健科学研究科
通信制大学院生のスクーリング指導を行っていて考えたことがある。

働きながら研究をしようとすると臨床の仕事をしている時と研究活動を行っている時の気持ちの切り替えが重要である。
臨床では目の前にいる患者さんに自分の持てる知識で最善の対処を行う。時にはいろいろな制約から妥協もする。
研究では新しい何かを模索してピュアに頭を働かせる。
この二つは両立しそうでなかなか難しい。
仕事が忙しいと疲れてテレビを見て酒を飲んで寝てお終いと言うことになりがちだ。
となるとリサーチマインドを維持するためには寝る時間を削って研究に集中するしか方法はない。
これには相当の精神力が必要だ。

ここまでは通信制の学生の話である。
私自身の問題としては年齢による体力・気力の低下が問題である。

50の大台に乗るとどうしても無理が利かなくなってくる。
一方で会議や依頼される雑事がどんどん増えてくる。
歳が歳だけに寝ずに頑張ると言っても限界がある。
昔は週に一度は研究室に泊まり込んで集中して仕事をしていたが、今はそれをやると翌日全く仕事にならない。
会議や指導などの仕事は逃れることは不可能である。
そうなると、生活の中身を整理して時間を作るしかない。
断れる仕事は断るしかない。

年配になっても研究してクオリティの高い論文を書いている研究者は尊敬に値する。
私の周りではK先生などがそうだが、やはり世捨て人的な生活でないとあれほどの仕事はできないのだろうか。
K先生はここ数十年間一般書のたぐい(ベストセラーなどの本や週刊誌)は一度も読んだことがないらしい。
研究室に小さなラジオはあるがテレビを見ている様子はない。
インターネットもほとんど見ない。
昨年、研究所の仕事で一緒に東京へ出張したが東京に来るのは15年ぶりくらいだとおっしゃっていた。
学会発表自体も時間がもったいないとほとんどされない。
生きた細胞を相手にしているので、週に一度は必ず徹夜で実験をしている。
車を持っていないので電車と徒歩で自宅と研究室の往復だけの毎日である。
最後に、体調維持を兼ねて週末は実家の畑で草むしりをして野菜を収穫する。

やっぱりそんな生活は私には無理である。
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ゼミ合同研究会議

2010-08-28 | 保健科学研究科
通信制大学院のスクーリングに絡めて、本学教員の玉利先生と神奈川県立大学石井慎一郎先生の発案で、ゼミ合同研究会議が行われた。
本学関係者以外では石井慎一郎先生とそのゼミ生,広島国際大学木藤伸宏先生のゼミ生も参加して発表を行った。
広島国際大学の院生の1人は吉備国際大学の卒業生であった。
異なるゼミ教員やゼミ生との意見交換を通して互いの研究の質を高め、社会や医療に貢献できる研究をしていくことが本会の目的である。
他の大学の大学院生がどのような指導を受けてどのような研究を行っているのかというのは、我々指導する立場の者にとって非常に参考になる。
石井先生とはずいぶん前から面識があったが、玉利先生とずっとつきあいがあったことは今まで知らなかった。
なかなかこういう機会は持てないのだが、玉利先生と石井先生の熱意で実現していただいて、貴重な時間が持てた。
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通信制大学院スクーリング

2010-08-27 | 保健科学研究科
岡山駅前キャンパスで通信制大学院スクーリングが行われた。
2年前にできた理学療法学専攻に今年からは作業療法学専攻が加わり人数も増え賑やかになった。
講義に加えて1年生は研究計画を発表し、2年生は中間発表を行った。
通信制とは言っても働きながら勉強する学生のモチベーションは高く、通学制の大学院生の発表に見劣りすることはない。
指導教員も非常に熱心に指導を行っている。

今回入学した1年生の中に、北海道から来ている人がいて、夜の懇親会でいろいろと話を聞かせてもらった。
以前から研究手法を学びたいという気持ちはあったのだが地理的に大学に通える環境でなく、諦めかけていたところに本学の通信制の話を聞き、2年ほど様子をうかがっていたのだそうだ。
今年になって病院での立場も上がり、機が熟したと考えて入学したとのことであった。
通信制というのはまさに日本全国がキャンパスなのだ。
そうは言ってもスクーリングだけは岡山に来てもらわなくてはならないので、遠方の学生は大変だ。
今回は北は北海道、南は宮崎県から学生が集まった。

これからは学部教育だけでなく大学院教育が重要になっていくと予想されるが、意外と通学制よりも通信制が主になってくるかもしれない。

大学院が重要なのは学部教育では研究的思考法が教えきれないからだ。
学部教育で教えるのは主に知識である。
それで仕事をするには困らないが、自分で何か新しいものを開拓したいという時には困ってくる。
どうやって研究したらよいか方法が分からないからである。
そうした問題意識を持った人が通信制大学院に来ているようだ。
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夏のささやかな楽しみ

2010-08-26 | Private
昨夏、旅行にも行かないのでたまたま立ち寄った園芸店でハイビスカスを買ってきた。
一夏だけでも夏の気分を楽しもうと思ったのである。

冬の間は室内に入れて管理していたのだが、春先にベランダに早く出しすぎて葉っぱがほとんど落ちてしまっていた。
もうだめかと思っていたら、今年の猛暑はハイビスカスにとっては最適の環境だったようで、みるみる葉が茂ってきた。
8月になると次々と花が咲き始め、昨年よりもずっと勢いがついてきた。





ハイビスカスの花は咲き始めると途切れることなく延々と咲き続ける。
咲いた花は1日でしぼんで落ちてしまうのだが、翌日には次の新しい花がまた咲くのである。

毎日、水をやりながら真夏の花を楽しんでいる。
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通信制院生の指導

2010-08-25 | 保健科学研究科
先週に引き続き、夜自宅で通信制院生の指導を行った。
明後日にはスクーリングで中間発表があるので、ぎりぎりの指導である。
最近は自分の研究よりも研究指導の方が忙しい。
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夏休み明け最初の会議

2010-08-25 | 保健科学研究科
本日は学部長・研究科長合同会議が行われた。
議題は大学・大学院一貫教育についてである。
来年度の実施に向けて大急ぎで対策が練られている。
保健科学研究科も来年度からはカリキュラムをセメスター制に改正していかなければならない。

大学院の運営も昨今はいろいろと問題があり頭が痛い。
一番の問題は社会人大学院生がほとんどという状況で、仕事と研究の両立をどうするかという問題である。
大学としてはできる限りの対応をするが、それでも仕事が忙しくて大学に通えないという学生は結構いる。

大学・大学院一貫教育では優秀な学生に大学院教育を先取りさせて修士を1年で卒業できるようにしようというのが現在の取り組みだが、この1年間に就職せずに研究に専念せよと言うことになると学生は経済的に困るだろうと思う。
工夫のしどころである。
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間違いだらけの「家庭の医学」

2010-08-25 | 医学・医療
現在、本屋で売られている週刊現代最新号に間違いだらけの「家庭の医学」と言う特集記事があり、その中で夏井先生が湿潤療法のことについてコメントしている。
本屋で見てみたが、私にとって新しいことは何も書いてなかったので立ち読みしただけだった。

先日の顔面挫傷の女児のご両親もこういう記事を目にすれば安心するだろう。

まだまだ消毒をしないというと驚く人が多いが、医療人に関してはここ数年で認知度がずいぶん上がってきていると感じる。
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顔面挫傷の湿潤療法

2010-08-24 | 医学・医療
顔面の挫傷は湿潤療法を行っていて最もその有効性を実感できるけがである。

夏休み中の救急で、9歳の女児が坂道を自転車で走り降りていて転倒し、アスファルトの路面で左顔面をこすりひどいけがをして母親と一緒に病院に運び込まれてきた。
当然のことながら治療をしようとしても子どもは恐怖で泣き叫んでいる。
母親に抱きかかえてもらい、まずは痛みを取ることにした。
このようなけがの場合、最も注意しなくてはいけないのはアスファルトにこすりつけて創面に入り込んだ黒い細かな砂粒を完全に取り除くことである。
そうしないと、けがが治った後に入れ墨のように黒い跡が残ってしまう。
外傷性刺青という。
必要ならば歯ブラシで汚れをこすり落とすことも行う。
「鬼手仏心」というやつである。
今回はそれほど深い傷ではなかったので生理食塩水を湿らせたガーゼで何回もこすり落とせば大丈夫そうだった。
しかし、無麻酔では痛がってなおのこと泣き叫ぶだろうし、麻酔の注射では針を刺す時に痛みが生じる。
そこで、キシロカインゼリーという麻酔用のゼリーを傷に塗ってしばらく待つことにした。

麻酔がかかるまでのしばらくの時間、母親に治療方針を説明した。
消毒は害があるのでしないということ。
きれいに汚れを落とす必要があること。
ガーゼは使わずに創傷被覆材で治すときれいに治るということなどである。

女児はしばらく泣き続けていたが、痛みはほとんど感じないようで、おとなしく処置をさせてくれた。
きれいになった傷はデュオアクティブETという薄いハイドロコロイドの創傷被覆材で覆い、その上からポリウレタンフィルムを貼り付けた。

4日後、変な藪医者に大事な一人娘の顔の傷に妙な治療をされていると父親が心配してついてきた(藪医者というのは私の創作だが、これは看護婦さんが前日に母親から聞き取った情報)。
診察室に入ってこられた時には表情が険しい。
しかし、4日目になるともう傷はだいぶ治りかけており、百の理屈よりも傷が治ってきていると言うことで父親も納得してくれた。
湿潤療法というのは新しい治療法で、決して妙な治療ではないのだと言うことを説明させて頂いた。
初回以降は高価なハイドロコロイドではなく、いつも私が使うプラスモイストとポリウレタンフィルムの組み合わせで処置をした。
このプラスモイストについても新しい優れた治療材料なのだと言うことを説明した。
最後にはこの父親も記念写真を撮らせてくれて、笑顔で帰ってくれた。


受傷から2週間後、最後のコントロール時の写真であるが、見事に治っている。
うっすらとピンクの部分がアスファルトでこすった部分だが、このように全くかさぶたを作らずに治るのが湿潤療法の特徴である。
受傷時に泣き叫んでいた女児も、その後の処置では全く泣くことはなかった。
痛みが全くないからである。
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自宅で通信制大学院生指導

2010-08-19 | 保健科学研究科
月末に通信制大学院のスクーリングが行われる予定であり、それに合わせて院生は研究の中間発表の準備に追われている。
私が主になって指導しているY君は岡山市内の病院勤務で、通信制とは言いながらほとんど通学制の大学院生並みに仕事の合間に大学まで出てきて指導を受けている。
今回も大学まで出てくると連絡してきたのだが、あいにく大学は休暇期間で閉まっているので、私の自宅で指導を行うことにした。
昨日は夕方6時頃に出てくるのかと思っていたら、仕事が終わったのが7時過ぎで、私の自宅に着いたのが午後8時を過ぎていた。
ちょうど家族は留守をしており私1人なので遅くても支障はない。
Y君が持参したノートパソコンを見ながら指導を行った。
結局、このまま中間発表ではまだ少し不安が残るので、来週また夜自宅に来てもらうことにした。

こうして実際に指導を行っていると、働きながら大学院に通うのは本当に大変なのだと言うことがよく分かる。
Y君は自宅に帰ると勉強できないので、仕事が終わったあとも病院で深夜まで残ってデータのまとめ作業などをしていると言っていた。
社会人になると家族も抱えているので修士論文を書くのは本当に大変だろう。
若いからこそできることだと思う。

しかし、研究すると言うことは本来楽しいことなので、人生の一時期こういう生活もいいのではないかと思う。
頑張って欲しい。
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円高の思い出

2010-08-18 | 旅行記
8月11日、円は1ドル84円台という15年ぶりの高値を記録した。
これまでの円の最高値は1995年4月につけた1ドル79円75銭である。
今回の円高は、これまでの最高値を上回るかもしれないと言われている。

1995年4月というのは私にとっては忘れられない年である。
ちょうど1年間のアメリカ留学を終えて帰国した時だからだ。
その前年度から円高がどんどん進行し、アメリカ留学中は円高の恩恵を受けたが、困ったのが帰国直前にそれまで乗っていた車2台を売って得たドルをどうするかという問題だった。
帰国間近になって円高がさらに進行し、日本にドルを持って帰っても損をするのは目に見えていた。
結局、アメリカで買い物をして日本に持って帰った方が得かもしれないと思い、それまで倹約生活を送ってきたのがいきなり買い物三昧の放蕩生活を送ることになってしまった。
冷静に考えれば、あわててドルを使わなくてもアメリカの銀行にそのまま預けておいて、円安になった頃に引き出せば良かったのだが、アメリカ土産をたんまり買い込んでの帰国というのも悪いものではなかった。
そんなことができるのもアメリカに住んでいればこそだからだ。
たとえば日本に帰れば入手できないかもしれないと思ったのは、アーメタルで作られた食器である。
ボルチモアからずっと北にあがってペンシルバニア州のランカスターまでドライブして大量に購入した。
ランカスターはアーミッシュという人たちの街として有名である。
アーミッシュの人たちは宗教上の理由で文明の発達にとらわれず、ずっと昔のスタイルを守って生活していて、私達から見ると驚くほど素朴な生活をしている。
「大草原の小さな家」のような生活と言えば分かるだろうか。
今でも車を使わずに馬車で生活しているのである。
その人達が作った生活用品が、「アーミッシュの工芸品」としてこのあたりの名物になっているのだが、素朴な木製家具や、アーメタルという金属製の器などが有名だ。
ボルチモアからランカスターへは高速道路で1時間半くらいの距離で、アーメタルの工場直売のお店があった。
そこで購入した食器の大半はお土産にしてお世話になった方にあげてしまったが、今でもいくつかは手元に残っている。
年数を経ても今でも十分使用に耐え一生ものである。

今回の円高は、日本の財政が破綻しかかっているにもかかわらず、他に買うものがないと言う理由で円が買われているものだが、いったいいつまで続くのだろうか。
このままでは輸出産業は大変なことになる。
というか、国内でものを作ってもだめなので、ますます国外に製造業が出ていき産業の空洞化が進行して景気が悪くなる。

普通に日本国内だけで生活していると円高と言っても何も変わらないが、マクロで考えると大変な事態なのだ。
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お墓参り

2010-08-15 | Private
お盆は休みが取れたので帰省して、14日はお葬式の時に発熱して不義理をしたお隣の火灯し(ひともし)に行ってきた。
私の田舎では墓前に詣でて青い竹を2本ばかり燃やしてパン、パンと大きな音を立てるものである。
竹の破裂する大きな音を頼りに、死んだ人が帰ってくると言うことらしい。

自宅の御先祖の墓参りは本来は16日なのだが、明日は予定があるので今日、お参りに行ってきた。

昔はお盆というと親戚がたくさん集まって賑やかだったが、今年は静かなものだった。
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抜管防止用手袋トレンちゃん

2010-08-13 | 医学・医療
大学は夏休みに入ったが、今月末までにリハ学会で行った教育講演の内容をまとめて送らなければならないので原稿を書いている。
なかなか気乗りがしないので、雑誌を見ていたらこれはおもしろいと感心する商品の広告が目についた。


抜管防止用の医療用器具で「トレンちゃん」というネーミングである。
一般の方は分からないかもしれないが、病院で認知症のある患者さんに点滴や経鼻栄養チューブなどの管を刺した時、患者さんは当然いやがってそれを抜こうとする。
仕方がないので手を使えないようにミトン状手袋をはめることが多い。
私も長年診てきた患者さんが、認知症が進行して最近この手袋をはめられているのを見て悲しくなった。
しかし、仕方のないことだとそれ以上踏み込んで考えることはしていなかった。

ところが、これをどうにかしたいと考えた人がいたようで、この「トレンちゃん」が開発されたらしいのである。
手袋とは言うもののこれは手を覆う大きなペットボトルのようである。
透明なので患者さんは自分の手が見える。
通気用の穴が空いているので手が蒸れることもない。
さらに筒状であるので中でボールを握らせて指を動かせる。

これならば、ある程度理解力のある患者さんなら、指のリハビリ用ですと納得させて装着できそうだ。
実際に試すと患者さんの意識がボールに集中しすぎて無理に手袋を外そうとする人もいたらしい。
ボールでなくても患者さんが大事にしている小物を入れると良いのだそうだ。

しかし、この商品を見ると自分では気付かないが、まだまだ工夫できることが医学医療の世界ではたくさんあると言うことが分かる。
何で私はそういう問題意識を持てなかったのだろうか。




http://www.makotomc.co.jp/html/torenchan.html
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