河村顕治研究室

健康寿命を延伸するリハビリテーション先端科学研究に取り組む研究室

中国四国リハビリテーション医学研究会

2008-06-29 | 研究・講演
第26回 中国四国リハビリテーション医学研究会
第21回 日本リハビリテーション医学会 中国・四国地方会

高知大学医学部 臨床講義棟で上記研究会が行われた。
特別講演は以下の2つであった。

「障害者のスポーツの意義―特に脊髄障害者の意義と効果―」
  埼玉医科大学総合医療センター リハビリテーション科教授 陶山 哲夫 先生

「医工連携のリハビリテーション医療への展開と遠望」
  国際医療福祉大学大学院教授 木村 哲彦 先生

2つめの木村教授の講演は「ジョーバ」開発の具体的な話だとばかり予想して聞き始めたのだが、内容は概念的なものだった。
医療費抑制の流れが年々強まる中、理学療法士などの人間に代わる訓練あるいは自立促進のための機器の導入は時代の流れだというお話であった。
これまではオーダーメイドが理想とされてきたが、これからはレディーメイドの安価な機器が自宅や施設で活用されるようになるというものである。
結論は
『医学と工学の融合が介護社会を救う』
であった。

講演メモ

介護に当たる人の機能を補填する

心身脆弱化の予防器具
老化抑制のための機器(老化予防機器)

Passiveな動きがActiveな動きを誘発する

筋力、脚力、反応力、バランス

支援 Assist

しかし医学と工学の融合というのは言うは易く行うは難しの典型のようなものである。
我々医学サイドが作りたいものと工学サイドが作るものとはいつも大きな隔たりがある。
うまく調整するのは至難の業である。
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勤勉な日本人

2008-06-28 | 研究・講演
6月26日
本学に通信制大学院の現地調査が入った。
新しく立ち上げた通信制大学院がきちんと機能しているかどうか国の査察が入ったのである。
文科省から委託を受けた教授が二人来られて、その一人は私がよく知っている方であった。
とりあえず挨拶だけしたが、ご多忙中にもかかわらず、このような仕事をさせられて本当にお気の毒であった。
この日は4限目から身体運動学実習があり、2年生に初めて動作解析システムを動かして実習指導を行ったのだが、その最中に理事長の指示で、現地調査に来られている先生方に研究所を案内せよとの連絡が入った。
急遽研究所に行ってあたふたと簡単な案内をしてすぐに授業に戻った。
こんなに忙しくても、実習の内容は全国でもトップクラスの魅力的なものを行っているはずだと自分では思っている。
少なくともこれほど高性能な動作解析システムはあまりよそでは整備されていない。
リアルタイムで自由自在に体の動きや床反力が観察できる。
どうだすごいだろう・・・と学生には言いたいのだが、学生の反応は今ひとつである。
はたと気づいたのは、昔の動作解析システムを知らない学生に、最新のシステムを見せても感動はないのである。
ゲームやハイビジョンを当たり前のように見ている学生にとって、いくら最新のシステムだと言ったところでそんなものかとしらけるだけである。
白黒テレビを知らない世代にカラーテレビはすごいだろうと言ってももむなしいのと同じである。
ちょっと疲れた。

6月27日
リハ学会の編集委員会で東京へ日帰り出張。
今回これまで委員長をされていた北大の生駒教授が理事になられたので委員長が新しく選任された。
生駒先生によると編集委員会委員長をしていると、年間一千通のメールをやりとりするのだそうだ。
もちろんメールのやりとりの裏では山のように未熟な原稿を読むという作業がある。
もし、委員長をやれと言われたら卒倒しそうである。
幸い新委員長は私ではない。
やれやれ。

6月28日
長々と入院生活を送っていた母が退院した。
愛媛に帰って母が近くの病院にリハビリに通えるように段取りした。
すぐに岡山に帰ってきて、夕方からは研究所でポスドクをやってくれているI君の結婚式に参加するため倉敷へ向かった。
途中、研究所の所長を務めているK教授と一緒になった。
I君は昨夜もK教授と一緒に午前2時まで大学で実験をしていたのだそうだ。
結婚式当日も午前様で実験をしていたとは・・・
結婚式は何事もなく平穏無事に終わった。
I君もスピーチをとちることなく何とか持ちこたえた。

日本の片田舎で、今日もみんな頑張っている。
こんな勤勉な日本人がいる限り、そう易々と破綻することはないと信じたいのだが...

ちなみに明日は高知で研究会である。
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3次元動作解析

2008-06-25 | 研究・講演
昨日は3次元動作解析システムの納入業者の方に大学まできていただき、最近調子の悪かったところを見ていただいた。
その結果、あっという間に不調は解消してしまった。
原因は、ソフトの操作上のミスで、誰かが押してはいけない設定ボタンを押してしまっていたことだった。

原因が分かってしまえば笑い話だが、先週末はひょっとしてハードの重大な故障かもしれないと思うと心配で仕方がなかった。
3次元動作解析システムは高価なシステムなので、故障したからといって簡単に修理費用を計上できるものではない。
最悪の場合、一部の機器の故障で、予算が確保できるまでシステム全体が使用不能という事態になってしまう。
今後はもう少し操作には気をつけるようにみんなに注意しなければならないだろう。

手間も時間もかかる動作解析だが、性能が上がってきているので、アイデア次第ではこれまで到底不可能だった実験も可能になる。しかしそれにはシステムのヘビーユーザーにならないと精密な計測は無理である。
一番ありがたいのはアイデアだけ出して、オペレーターが計測を行ってくれるというパターンだが、あいにく私の周りにはそのような便利なスタッフはいない。
それどころか毎年何も知らない学生に操作法を自ら指導しなければならない。
これは結構大変である。

高価なシステムがあるだけ幸運で不平を言ってはばちが当たるが、疲れてくるとついついこぼしたくなる。
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ハートフルビジネスおかやま総会

2008-06-20 | 研究・講演
福祉用具開発支援のための産学官民の連携組織であるハートフルビジネスおかやまの総会に参加した。
これまでは授業とバッティングして参加できなかったのだが今年は大丈夫だった。
インテリジェント義足の開発の話が特別講演であり、おもしろかったが、国や県の補助金を受けて運営されており、何となく親方日の丸的できあいの活動のイメージがぬぐえない。

私は参加はしているが、独自路線で新しい福祉用具を開発したい。
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住所パワー

2008-06-19 | Private
先日から自宅のネットが不調だ。
インターネット電話は一時不通になったが翌日自然につながった。
ネット自体も有線はつながるが無線LANがつながらない

動作解析も最近ちょっと調子が悪い。

インターネットやコンピューターは便利であるが故に、うまく動いてくれないと本当にストレスだ。

ネットでおもしろいサイトが紹介されていた。
住所パワーというサイトである。

http://www.ichiten.com/

どうせ我が家は岡山の外れで数百点だろうと思って試してみると、何と2329pもあった。
大学はそれこそ田舎だからと試してみると、これは1340pである。

このポイントは近くにどれくらい生活に便利な施設があるかどうかで計算されているようだ。
我が家のポイントが高かったのは駅が近いことや周りに生活関連施設がたくさんあるからだろうと思う。
駅までは197m、一番近いスーパーまでは380mと出ている。
計算結果にはさりげなくその地域の関連の広告が入る仕組みである。
おもしろいことを考える人がいるものである。

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Orthopaedic Research Society 演題募集開始

2008-06-17 | 研究・講演
週明けにはいろいろな連絡が入ってくる。
その一つにORSの演題募集開始の連絡があった。
今年は昨年より締切が少し早くなっているようだ。
今年も挑戦するつもりだ。

http://www.ors.org/web/meetings/55thAnnualMeeting/CallforAbstracts.asp
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榊 佳之先生の講演

2008-06-16 | 保健福祉研究所
昨日の記念講演会は大盛況であった。
榊先生の講演「ゲノムと健康長寿」はすばらしかった。
講演内容は非常に高度な内容であるにもかかわらず、分かりやすくて一般の方にもよく理解できたのではないかと思う。

講演後、理事長に声をかけられて、少人数で懇親会を行った。
本来なら大がかりなパーティーを行うところだが、今回は榊先生がどうしても帰らなくてはならないとのことで理事長以下少人数での簡単な食事会だけになってしまったのだ。
元々私は参加する立場ではなかったが、今回の研究所の補助金申請の責任者であったので、所長の加納先生と共に突然声がかかったのである。

榊先生は直接お話をしてみるとお人柄がよく分かったが、すばらしい方である。
二重らせんのワトソン博士とも親交があるような世界的な研究者であるにもかかわらず、人の話にもよく耳を傾け、決して偉ぶることもなく、終始にこやかにされていた。

「実るほど頭を垂れる稲穂かな」を地でいくような方である。

昨夜はこのようなすばらしい方とお話ができて本当に楽しかった。
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保健福祉研究所棟開設記念講演会

2008-06-15 | 保健福祉研究所
本日は保健福祉研究所棟開設記念講演会が行われる。
私の役割はシンポジウムで研究プロジェクトの概略を説明するほか、来校するマスコミの対応である。

保健福祉研究所のホームページからマスコミに説明しなければならない研究所の内容などを抜粋して整理しておくことにした。

保健福祉研究所は、保健福祉に関する学術研究・開発を行い、その発展に寄与することを目的として設立された。
より具体的には21世紀の長寿社会における保健と福祉の課題に対して、自然科学から社会科学に至るまでの幅広い分野の総合的・学際的研究を目的として平成11年4月に設立された。

当初は学内の研究室を研究所として運営されていたが、平成19年度に文部科学省が実施している私立大学学術研究高度化推進事業(http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shinkou/07021403/002/002/004.htm)の一つであるオープン・リサーチ・センター整備事業に採択され、総事業費約4億円で研究所が建築整備された。

このオープン・リサーチ・センター整備事業では「学外の幅広い人材を受け入れる」、「研究成果等を広く公開(貴重な学術資料等の保存・公開を含む)する」など、オープンな体制の下で行われるプロジェクトの実施に必要な研究施設、研究装置・設備の整備に対し、重点的かつ総合的支援が行われている。

研究体制としては基礎と臨床の2つのプロジェクトが「健康寿命を延伸するリハビリテーション先端科学研究」という統一テーマの基に行われている。
現在、学内では基礎7人、臨床11人の研究体制でそれぞれのプロジェクトが動いている。

健康寿命を延伸するリハビリテーション先端科学研究
研究目的
疾病や外傷の結果として残存する障害を克服するためのリハビリテーションに関する研究は、健康寿命の延伸に直接結びつくものであるにもかかわらず、ほとんどが臨床レベルでの研究にとどまっている。

これからの研究の方向性としては、リハビリテーション効果のエビデンスを細胞・分子レベルでの解析や、コンピューターシミュレーションによるバイオメカニクス解析にまで求めていくことが重要である。本研究では既存リハビリテーション技術の解析・普及だけでなく、細胞・分子レベルでの解析を行い、リハビリテーションのエビデンスを提示すると共に、老化の仕組みや老化を抑制するメカニズム解明のための最先端基礎科学研究と、バイオメカニクス研究に基づく新しい技術開発を総合的に行うものである。
さらにリハビリテーション先端科学研究を通して、この分野で不足している基礎研究を行いうる研究者、高度専門職業人を養成する。
また、研究成果はインターネットや学術論文として広く世界に公開し、研究所を地域の健康増進の拠点として、得られた最新の知見を地域に還元していく。

研究計画・研究方法
プロジェクト1(基礎研究)
細胞・分子レベルでの加齢・疾患障害の予防治療法の開発
組織培養および動物実験を主な研究手法として加齢・疾患障害の予防治療法の開発を目指す。組織培養としては、主に加納らが開発した特殊な細胞内シグナル伝達変異細胞を利用して研究を行う。この特異な培養神経細胞は薬剤やリハビリテーションで用いられる様々な物理刺激に鋭敏に反応して、その効果検証を行えるという優れた特性を持っている。この細胞を始め、様々な細胞内シグナル伝達変異細胞を用いて分子生物学的に解析を行うことにより、加齢・疾患障害の予防や治療に効果がある薬剤や物理刺激を見いだすことが可能になる。また、我々は各種物理療法の効果を培養細胞と人工骨のハイドロキシアパタイトを用いて迅速に調べる方法を開発してきた。動物実験としてはリハビリテーションで特に問題となる廃用性筋萎縮や関節拘縮・骨粗鬆症についてモデル動物(マウス・ラット)を作成して研究を行う。
 
プロジェクト2(臨床研究)
健康増進と障害予防のためのバイオメカニクス・臨床研究
これまで生活習慣病対策と比較して対策が遅れていた運動器疾患に注目して、筋力が衰え骨関節に障害を抱える高齢者においても安全性と有効性が認められつつある Closed Kinetic Chain (閉運動連鎖)の理論をさらに探求し、これを臨床応用するために新たな評価法・運動療法やリハビリテーション機器を開発する。現在既にClosed Kinetic Chainでの評価訓練器を開発しているが、さらに電気刺激などの物理刺激の併用による運動効果を高める方策を研究する。その理論的根拠はプロジェクト1(基礎研究)の成果に求める。研究手法としては3次元動作解析、筋電図、関節音計測さらにコンピューターシミュレーションなどの手法を用いる。このようなバイオメカニクス研究の成果を基に、青少年に対してはスポーツ時の外傷予防のためのプログラム指導を行い、地域高齢者には健康教室を開催して栄養・運動指導を行い理論の検証を行う。

2つの研究プロジェクトの連携について
例えば、電気刺激を利用したリハビリテーションは低周波治療器による物理療法など古くより広く行われてきた。研究プロジェクト2で、新たな電気刺激のリハビリテーションへの応用方法を模索し、細胞・分子レベルでどのような電気刺激が最も生体に有効なのかという根拠を研究プロジェクト1に求める。さらに、2つの研究プロジェクトが有機的に連携したケースでは<細胞研究→動物実験→臨床研究→細胞研究>という研究サイクルをモデル化し持続的な研究を行っていく。

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第54回岡大整形外科開講記念会

2008-06-14 | 研究・講演
今日は愛媛の母の様子を見に見舞いに行った後、夕方から岡山プラザホテルで岡大整形外科の同門会に参加した。
今回から外部の著名な先生に特別講演をお願いすることになったとのことで本年度の日本整形外科学会学術集会を担当した北大整形外科教授の三浪明男教授の講演が行われた。

「肩関節周囲における神経麻痺の診断と治療」

肩甲骨周辺の神経剥離術など従来なら大きく切開して手術していたのが、最近は鏡視下手術で行われるのだということを知った。

特別講演の後には懇親会が行われたが、だんだん岡大整形外科も若い世代が増えてきて、私には名前も所属も分からない人が増えてきた。
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筋骨格モデル解析表示ソフト(無料)

2008-06-08 | 私と歩行分析
リハ学会で労災リハ工学センターの元田先生からついに筋骨格モデル解析表示ソフトをホームページからダウンロードできるようにしたとの情報を得た。

http://www.lwc-eirec.go.jp/seika/msmodel/msmodelsoft.html

このソフトは学生や歩行分析に興味を持つ人が利用するにはうってつけのソフトなので是非多くの人に活用して欲しい。

実は臨床歩行分析研究会ではこれまでに行ったセミナーなどで膨大なデータを蓄積しており、今回の運営委員会でもそれを一般に広く公表できないかという議論があった。
ところがデータ収集時に公開のための同意を得ていないので不可能という結論になってしまった。

私は以前から歩行分析の成果が一般の人でも気軽に活用できるようにならないかと考えていたのだが、労災リハ工学センターの試みがその先駆けとなりそうに思う。


参考のために、歩行分析研究会ニューズレターに寄稿した随想を転載する。

「グーグル時代の歩行分析」
吉備国際大学保健科学部理学療法学科
河村顕治

 私が歩行分析に初めて触れたのは1987年4月に新しくできた吉備高原医療リハビリテーションセンターに赴任した時です。そこにはアニマ社製の床反力計測システムが導入されており、床反力計の上に坂道を設置できるようになっていました。坂道歩行の研究を行うために1989年に第2回歩行分析セミナーに参加させていただきました。その後歩行分析がきっかけで1994年にアメリカ東海岸で留学生活を送ることになりました。この時経験したのはMotion Analysis社製の3次元動作解析システムでした。当時アメリカでは情報スーパーハイウェー構想がクリントン政権の最重要政策の一つとして打ち出され、ゴア副大統領が20世紀中に全米の全ての学校、図書館、病院を新しいネットワークに組み込むと表明していました。私が所属した研究室はバイオメカニクスの研究室でしたが、別名コンピューターラボとも呼ばれているほど最先端の技術を導入していました。そこでモザイク(Mosaic)というWebブラウザーの初期モデルを初めて見たのです。
 それから13年、2007年3月に私は勤務校において、文科省の補助金を得てリアルタイム3次元動作解析システムMAC3Dを導入しました。最新のシステムは高性能になり、リアルタイム解析も可能になり動作解析が新たなステージに入ったことを感じさせられます。一方、インターネットの方は初期の頃こそがらくた情報ばかりと言われていたのが、今では生活に欠かせないツールになりました。その結果、ヤフーやグーグルのような新しいIT企業が製造業のトヨタと並ぶ時代になったのです。つい先日グーグルの追い上げに危機感を抱いたマイクロソフトによる総額446億ドル(約4兆7千億円)でのヤフーの買収提案がありました。グーグルは巨額の利益をあげていますが、利用者にサービスを提供するのに使用料を取っているわけではありません。検索結果の表示画面や提携したウェブサイト上に広告を載せることで、収益の大部分をあげています。その結果、高品質で有用なサービスが無料で提供されているわけです。またグーグルは「衆人の知恵の集合」を目指していることがその特徴とされています。
 このような時代に、3次元動作解析システムはどうでしょうか。高性能になりましたが、価格は依然として高価です。未だにVICONやMAC3Dを購入できるのは大学で新規に学部を設置するとか、新しくリハセンターを作る時くらいです。昔も今も動作解析をできるかどうかは3次元動作解析システムがあるところに所属しているかどうかといういわば運次第という状況です。これが、せめて努力して科研費の基盤研究Bクラスを当てたら購入できる位までは供給側の知恵と工夫で何とかならないものかと思います。
 動作解析のハードは仕方がないとして、グーグルが提供しているサービスのように、解析結果を幅広く無料で提供することはできないものでしょうか。私がイメージしているのはGoogle Earthで、衛星画像や航空写真を撮影するハードがなくても今や無料で簡単に入手できる時代です。動作解析のデータやそれを基にした種々のアニメーション動画などが豊富に無料で入手できて利用できる時代は来ないのでしょうか。動作解析の成果は、研究のみに役立つのではなく、教育やエンターテイメントなど幅広く利用価値があり、もっと広まれば、これまで想像もしていなかったような利用方法が出てくることでしょう。Web 2.0時代にふさわしい動作解析の到来が待ち遠しい今日この頃です。





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第45回日本リハ医学会学術集会

2008-06-05 | 研究・講演
昨日から横浜で第45回日本リハ医学会学術集会に参加している。
昨日は座長があり、夜は岡大医学部関係者が集まり中華料理を食べに行った。

たまに集まるといろいろと新しい情報があり、こういった懇親会がその後の研究活動を決定することもある。
今回、岡山済生会病院に勤務している後輩から、最近岡山駅西口近くの健康運動施設を病院が買い取り、その運営を任されているので何か共同研究ができないかと言う話が飛び出し、それなら前十字靭帯損傷の術前術後の筋力を私の開発したIsokinetic CKCマシンで計測してみるかという流れになった。
できれば術式が違う岡大大学病院の患者さんも計測したい。
そうこうしていたら折良く遅れて済生会病院の整形外科部長になった林先生が来られて、その話をしたら大いに盛り上がった。
この話がうまくいくと岡大関係で結構おもしろい研究ができるかもしれない。

本日は下記演題の発表がある。

荷重立位周期的水平揺動刺激と筋電気刺激による筋力維持・廃用防止法
河村顕治

ベッドから車椅子への移乗介護動作の局面化の3次元動作解析と表面筋電図による検証
住居 広士, 松本 百合美,河村顕治


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高梁市議会議員団に保健福祉研究所を案内

2008-06-03 | 保健福祉研究所
大学の置かれた状況が厳しくなる中、本学園のスポンサーでもある高梁市議会議員団に対して高梁学園の説明会が行われた。
会議に引き続いて保健福祉研究所を案内させていただいた。

本学は小さな地方私大にもかかわらず文科省から補助を受けた研究所を3つも持っており、保健福祉研究所は今年3月にできたばかりの自慢の研究施設である。
学園本部もこれを見ていただかなくてはと考えたらしく、かなりの時間を割いてじっくりと見学していただいた。
一部の研究機器には触ってもらったりしておおむね好評であったと思う。

ただ研究を行っているだけではあまり評価されないが、研究所があるとただそれだけで評価が高まる効果があるように感じる。
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ピータ逝く

2008-06-02 | Private
6月2日0時過ぎ、我が家のマスコットであるセキセイインコが逝ってしまった。
まだまだ若かったのになぜ死んでしまったのか原因が分からない。
予兆もなかったので家族全員にとってショックは大きい。

思い返せばこのセキセイインコは羽が生えて飛べるようになった頃に窓ガラスに頭をぶつけて一時片麻痺になったり、何気なく開けた窓から外に飛び出してはらはらさせられたりいろいろとあったが、良く言葉も覚え我々をずいぶん楽しませてくれた。

残念だが悔やんでも仕方がない。

冥福を祈る。
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