河村顕治研究室

健康寿命を延伸するリハビリテーション先端科学研究に取り組む研究室

学部FD研修会

2009-09-30 | 大学
学部FD研修会が行われた。

国の政策として、大学単位ではなくて学部単位の改革が求められているそうだ。
改革の結果、社会から必要と認められなければ学部単位で取りつぶされ改変されていくということである。

中教審の指示と大学上層部からの指示が入り交じって、このような研修会は今後もどんどん行われていくのだろう。

講義も研究も力を抜くことは許されず、学生サービスは最大限まで求められる。

大学が存続できるかどうかという状況なのだから仕方がないか。
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科研費説明会

2009-09-29 | 大学
本日午前中、例年行われている科研費説明会が開催された。
私は毎年この会で説明をする側だったので、今年は別の方がよいだろうと言うことで参加して話を聞くだけだった。

本学は全国平均に比べて科研費の申請は低調である。
地方私大で教員に占める教授の比率が多いのだが、その教授の申請率が低いのだと言うことが説明された。
本学では教授になると役職などがついて研究するよりも管理者としての雑務が増える。
かといって研究しないのでは大学に所属する意味がない。
忙しくても科研費くらい申請すればいいのにと思うが、誰もが私のような考えをするのではないようだ。

しかし、文科省の最近の動きや日本の政治の状況を見ていると、大学教員にもシビアな業績評価が行われるようになる日が来るのは間違いないと思う。
学内行政だけに専念していたら大丈夫という時代はあっという間に過去のものになるのではないだろうか。

そんなことはさておき、私は個人的には細々とでも良いから研究は続けたい。



午後からは高梁市との話し合いがあった。
高梁市が国から老人保健健康増進事業で大学と連携することを前提とした単年度補助を受けていると言うことで、既に計画が進行している事業への協力を求められたものである。
こうした行政との連携もいろいろ相互の行き違いがあるが、今後重要になってくるだろう。



そろそろゼミ生や大学院生の指導も本格化するし、だんだん忙しくなる。
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生みの苦しみ=グラント申請

2009-09-28 | 研究・講演
偶然、非常に興味深いブログを見つけた。
アメリカにおけるグラント申請の苦悩がコンパクトに記載されている。

私も、これから約1ヶ月間、科研費申請書に向かい合わなくてはならない。
アメリカで、ここに記載されているような作業を直接見てきたので、日本の科研費申請書など何でもないと思っているが、最近だんだん重荷になってきた。
特に今回はちょっとプレッシャーがかかっている。
しかし、日本では科研費に落ちたからといって大学を追い出されるわけではないので、アメリカの研究者に比べればストレスの度合いは天と地ほど異なる。



ハーバード大学医学部留学・独立日記
http://harvardmedblog.blog90.fc2.com/
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快適に英文アブストラクトの第1ドラフトを書き始めるためのフレームワーク

米国のアカデミアの研究者が、特に大きなストレスを感じる月が年に3回あります。それは、1月、5月、9月です。これは政府の大型研究費申請書R01グラントの締め切りが2月5日、6月5日、10月5日であるからです。自分を含めスタッフ全員の給料とすべての研究費を外部資金から調達することを要求される米国の主要大学の場合には、グラントの合否は死活問題です。私はアイデアや予備実験、共同研究者との交渉など通常1年以上かけて下準備しますが、締め切り2ヶ月前あたりから強いストレスがかかりはじめ、締め切り前1ヶ月はグラントのことが全く頭から離れない状態になります。

現在私はそのストレスのまっただ中にいるわけです。R01グラントはシングルスペース25ページのサイエンスに関する部分に、予算・設備・スタッフの構成などを含めると100ページ程度になります。頭の中にある漠然としたサイエンスのアイデアを、25ページの文書にして、向こう5年間このプロジェクトに自分の仕事人生の一部(%エフォート)を捧げますと宣言するに至る第1ドラフトを書き上げるまでの生みの苦しみが最も苦しいところで、研究者は毎回この苦しみに正面から向き合わねばなりません。

グラント・ライティングに限らず、目の前の白紙に自分のアイデアを書いて、人にわかってもらえるようなメッセージに落とし込むという作業は、程度の差はありますが、つねに創造的ですが、そしてつねに生みの苦しみをともないます。それは英文アブストラクトを書く場合にも言えることです。
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プラスモイスト

2009-09-26 | Private
夕方、叔母のお見舞いに大学病院に寄った。
手術の傷に触ってみると、何のことはない、ノベクタンスプレーをしてあった。
ノベクタンスプレーというのは昔からある商品で、頭の傷などでガーゼがうまく当てられない時に、スプレーでシュッと薄いプラスチックの膜を作るものである。
昨日はのどにできた手術創で私にはなじみがなかったのでよく分からなかったのだが、ごくありふれた処置であった。

しかし、私なら患者の心理を考慮して傷を隠すと思う。
最適なのはプラスモイストである。



これは湿潤療法で有名な夏井先生が開発したものであるが、肌色で目立たないのがよい。

傷がそのまま見えるよりは、これで軽く隠して透明フィルムで固定すればスマートな処置になると思う。

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術後創の扱いにびっくり

2009-09-25 | Private
今日は大学病院へ甲状腺の手術を受けた叔母のお見舞いに行ってきた。

午後からの手術で、夕方近くになって病室に帰ってきたが、ちょっとびっくりしたのは術後創がむき出しだったことだ。
皮下縫合しているので縫合糸は見えないが、頸のしわに一致した術後創はまる見えである。
透明フィルムドレッシングは自分でも使うし慣れているが、フィルムも貼らずにそのままというのはなじみがない。
外科では最近こういう処置になっているのだろうか。

縫合創だから特に湿潤環境におく必要はないのかもしれないが、ちょっと違和感を感じた。
ただ、術後の観察にはこれ以上便利な処置はありえない。

世の中どんどん変化するのだと感じた次第である。
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高梁市老人クラブ健康教室

2009-09-24 | 大学
シルバーウィークが明けて、後期の授業が始まった。
夏休みに外部の病院実習に出ていた3年生が帰ってきた。
いきなり忙しくなった。

本日午後は高梁市老人クラブ健康教室が大学で行われた。
昨年、この企画に参加して下さった老人クラブの方々が、本年もまた来て下さった。
今年は昨年とは少し内容を変更した。

私の指導する大学院生や、外部の病院勤めの卒業生などが、計測の手助けをしてくれた。

結構大変だったが、無事終了した。

健康教室のこれからの予定は以下の通りである。



第1回 平成21年9月24日(木)13:30~16:30
 3次元動作解析デモ(河村)
 下肢筋力計測(アイソフォースGT-330、床反力計)(河村ゼミ)
 骨塩計測(井上)
 SF-36、老研式活動能力指標アンケート配布説明(玉利)
 整理体操(玉利)

第2回 平成21年10月15日(木)13:30~15:30
 計測結果報告(井上)アンケート結果解説(玉利)
 健康運動指導(佐藤)

第3回 平成20年11月26日(木)13:30~15:30
 健康運動指導(佐藤)
 アンケート(原田)
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霧の森温泉

2009-09-22 | Private
秋の連休だが、提出締切が迫っているので補助金の中間報告書を書いている。
休みなのに仕事をしなくてはいけないというのが悲しいのではなくて、他のもっと有意義なことに時間が割けないのがつらい。
いらいらしていると結局能率が上がらない。

それで、今日は「霧の森温泉」に行って温泉につかってきた。
霧の森と言っても誰も知らないだろうが、私も最近まで知らなかった。

ほんの少し前に、車でテレビのバラエティ番組ををぼんやりと聴いていたら、私のふるさとの名前が出たので気になった。
何でもネット販売でのお取り寄せのお菓子全国ランキングナンバー1のお菓子が私のふるさとで売っているというのである。

そんな話は聞いたことがないと思い、いろいろな人に聞いて回ったところ、結構有名みたいで、地元のある方がわざわざそのお菓子を買ってきて送ってくださった。

それが、「霧の森大福」というものだったのである。

いろいろと調べてみると下記のようなサイトが見つかった。

http://www.kirinomori.co.jp/

それで温泉もあることを知ったのである。

今日は午前中、霧の森温泉につかり疲れを癒した。
疲れと言っても体の疲れではなくて、精神的ストレスのことである。

その後、実家に帰り、お墓参りに行ってきた。

ちなみに、霧の森温泉のある新宮というところは、私の子どもの頃の記憶では奥深い山奥の村で、よほどのことがなければ訪れる機会のないところだった。
それが高速が抜けてインターチェンジができたおかげで、一躍観光地になったのである。

どれほど辺鄙なところかというと、上記サイトにはこんなことが書いてある。

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ふだんはたいへん便利なカーナビではありますが、霧の森・霧の高原にご来場の際は、カーナビを使用しないでください!

住所で検索しようにも、街中のように番地を入れれば一箇所に絞れるわけではなく、山間地では一つ一つの番地が示すエリアが広大なため場所が特定できず、数kmも離れたまったく違う場所を目的地として設定してしまいます。

また、カーナビによっては次のような症状が確認されています。

霧の森にご来場の際

電話番号(0896-72-3111)で目的地設定すると、霧の高原へのルートをガイドしてしまうため、インターから1分ほどで着くところ、ナビを使うと永遠に着かない。

霧の高原にご来場の際

およそ誰も通らない(通れない)であろうルートをガイドしてしまうため、インターから30分ほどで着くところ、ナビを使うとおよそ3時間ほどかかってしまう。
すべてのカーナビでこのような結果になるのかは不明ですが、複数のメーカーのカーナビで同じ症例が報告されています。

なんとも時代錯誤ですが、霧の森・霧の高原にお越しの際は「カーナビを使用しない!」が鉄則。ルートマップをプリントアウトしてお持ちいただくのが確実です。
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温泉から出て、さて霧の森大福を学生のお土産に買って帰ってやろうとしたら、まだ昼前だというのに当たり前のように売り切れだった。
残念。


P.S. 本日、霧の森に到着寸前の高速のトンネルの中で、我が愛車は170,000km達成!!
研究業績は伸びないけれど、車のマイレージはどんどん伸びる!!
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第41回岡山県整形外科勤務医会研修会

2009-09-19 | 研究・講演
岡山プラザホテルで研修会が行われた。

演題
「次世代を目指した人工膝関節の開発と臨床応用」
講師:東邦大学整形外科 教授 勝呂 徹 先生

勝呂教授はもともと千葉大学の整形外科出身で、千葉大学にいた頃から人工関節の開発を行ってきた方である。

講演ならではのおもしろい話がたくさん聞けた。
ちょっと、ここには書けないような話もある。

現在、人工膝関節の手術を受ける人は日本全国で年間7万人くらいいる。
しかし、使われている人工関節のほとんどが外国製である。
勝呂教授は若かった頃に指導教授から国産の人工関節開発を指示されて研究に取り組んだのだそうだ。

当時、共同研究を行ったのは川崎製鉄で、指導教授が川崎製鉄の社長を、
「これからは量で儲けるのではなくて、付加価値で儲ける時代です。」
と、人工関節の開発を口説いたのがきっかけとのことだった。

しばらくして川崎製鉄がアメリカから戦闘機FFXのチタンボディの製作を受注し、
「人に使えるものを作れば戦闘機でも大丈夫だろう。」
という理屈で、チタン製の人工関節の開発が始まったのだそうだ。

アメリカのお金が投入されているので予算は潤沢で、当時2億円もしたコンピューターを買ってもらって力学的なシミュレーションのようなことをしていたそうだ。
その結果開発された人工関節がHi-Tech Kneeで1985年に発売されている。

その後は、岡山県のナカシマプロペラと組んで新しい人工関節の開発を行っている。

ナカシマプロペラは鋳型の技術を持っており、人工関節を作るにはちょうど良かったのである。

その後の研究で日本人の大腿骨の膝部分は欧米人に比較して前後に2mmほど分厚いと言うことが判明する。
外国製の人工膝関節では日本人の骨にフィットしないのである。
研究を続けて開発されたのが FINE Total Knee System であり、ナカシマプロペラの子会社のナカシマメディカルから発売されている。

手術の動画なども見せてくださったが、膝の曲がりが良く、日本人の正座のライフスタイルにマッチした優れた人工関節である。

ナカシマメディカルは岡山県の会社なのに、共同研究しているのが岡大でなく千葉大や関東の大学だというのが残念である。
もともと岡山大学は初代教授の頃にマークIIという車の名前のような人工膝関節を開発して、全国に名をはせたという歴史があるのに、今では完全に遅れている。
岡大整形外科の尾崎教授はこれからナカシマメディカルとも共同研究を行うことを打ち出しているが、それは当然のことだと思う。

私も、ナカシマメディカルの研究会には参加しているので、このようなすばらしい動きに少しでも加わりたいと思う。
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電気刺激は速筋を刺激するのか

2009-09-19 | 研究・講演
昨日、ほぼ1年ぶりに岡山済生会病院に研究のために貸し出していた電気刺激併用型の揺動刺激装置が返ってきた。
同時に、最後に行った中高年者での筋力増強効果の学会発表用の抄録が済生会の藤井先生から送られてきた。

藤井先生のメールに下記のような気になることが書かれていた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
電気刺激では径の太い神経線維から刺激されるため速筋から収縮を始めるとのことですが、木村 淳著「神経筋疾患の電気診断学」では、人体では動物実験で示されているように太い直径の線維が最初に賦活されることはないと記載があります。少し気になったのでご報告いたします。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

さらに、メールでやりとりしていると次のような詳細な内容が送られてきた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
木村 淳著書の記載は下記の如くです。
運動神経伝導速度の測定には最大上刺激が必要で、太い直径の線維が常に最初に賦活されるならば、理論的には、速度の最も速い線維の開始潜時の決定には最大下刺激でよいはずである。線維の正確な賦活順序は刺激電極と線維の空間的関係によって決定されているようで、第1興奮軸索が最長潜時になることもある。最大下刺激では、開始潜時は、どの軸索が賦活されるかによって、刺激のたびにかなりの変動が生じる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

賦活順序は空間的関係によって決定されるという説は確かにそう言うこともあるだろうと思う。
ただ、木村先生の記載は神経伝導速度の計測時の話のようで、広い大きな電極を用いた筋電気刺激の条件とはかなり異なるように思われる。

しかし、電気刺激で速筋が刺激されるという現象を証明することは重要と考えている。
実は私は昨年応募した科研費で、このテーマに取り組むつもりで計画を練って申請したのだが、不採択だった。
A判定だったので、今年も同じテーマで応募するつもりだが、この証明のためには大がかりな装置を製作する必要がある。
かなりの予算が必要なのである。

しかし、藤井先生がちょうどタイミングよく疑問を投げかけてくれたので、やる気が出てきた。
これから科研費の申請書をまた書かなくてはならないので、頑張ってみようと思う。
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補助金中間報告書

2009-09-18 | 大学
3年前に採択されて始まったオープンリサーチセンター補助事業の中間報告書のとりまとめを行っている。
5年計画の事業の中間報告である。
18人いるプロジェクトメンバーからの情報を集約し、さらに3年間の予算執行状況を所定の書式にまとめなくてはならない。
予算の執行状況は事務部門でまとめてくれるが、本年度の予算は私がまとめなくてはならない。

今月末に提出期限が来るのだが、なんとかなるだろうと気軽に考えていたら、来週はシルバーウィークで休みが続き、休みが明けたらいきなり後期授業が始まるとともに、9月24日午後には本年度最初の高梁市老人クラブ健康教室を開催しなければならない。

逆算すると今日までにある程度仕上がっていないと間に合わないと言うことになる。

一昨日からお尻に火がついて一生懸命頑張っているのだが、次々に問題点が出てきて大変なことになってきた。

この週末とシルバーウィークは1人で頑張って報告書を完成させなければならない。
責任だけが重く、得るものの少ない作業である。
感激などみじんも感じられない。
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感激と責任

2009-09-16 | 大学
鳩山内閣が発足した。

鳩山新首相は以下のように述べた。

「日本の歴史が変わるという身震いするような感激と、大変重い責任を負った。」

しかし、鳩山首相をはじめ、新閣僚となる人たちは喜びを押し殺すのに精一杯という感じで、本当に大変重い責任を自覚しているのだろうかと思う。

新政権には国民の熱い期待が寄せられているのは事実で、であるからこそその信頼を裏切った時が恐ろしい。

ベクトルはあっという間に反対方向に逆転するはずだ。

私など、地方の名もない大学の教員をしていて、それでも大学や学生に対する責任の重圧につぶされそうになっているのに、新国会議員の人たちはなぜあのように嬉しそうなのかと不思議で仕方がない。

今日も大学で、朝から締切が迫った補助金の中間報告書のことで胃がきりきりと痛むような場面があった。

学科会に出席すれば学生の実習でのトラブルや、就職環境が厳しくなっていることなど暗い話ばかりである。

最後のとどめに、今日は夕方から岡大の大学病院に入院中の叔母が主治医から治療方針の説明を受けるのに立ち会った。

周りは重たい話ばかりである。

とてもニコニコと笑顔ではいられない。
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オープンキャンパス

2009-09-13 | 大学
本日は朝一番に岡山市長選の投票に行き、そのまま大学に出校した。

オープンキャンパスでいつもの駐車場は来客者が使うため、少し離れた駐車場に車を止めて歩いて研究室へ向かった。

途中、大きなネコが4匹出迎えてくれた。
教務の人に出会ったので尋ねると最近大学に住み着いた野良猫らしい。

吉備国際大学には「シロ」という地域ネコがだいぶ前から住み着いているのだが、今は全部で5匹になったようだ。
地域の人がえさをやったりして面倒を見ているネコを地域ネコと言うらしいが、彼らは「大学ネコ」と呼ぶべきかもしれない。

シロは昔車にはねられて大けがをしたのだが、ある教員がお金を出して動物病院に入院したことがあった。
えさは事務の人が与えているみたいだ。


今日はいつものごとく動作解析のデモを行うので、床反力計のアンプに電源を入れて準備した。

日曜日だが今週も休みはなしで長い一日が始まる。


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今日はいつもと同じことをしてもこちらが飽きてしまうので、ちょっと変わった趣向で動作解析のデモを行った。
きちんとキャリブレーションを行い、リアルタイム動作解析の画面に、骸骨のCGをスキンとしてかぶせたものを提示してみたのである。

やってみると意外と簡単に提示することができた。

リアルの被験者が歩くと、壁面に投影した計測結果を示すモデルが骸骨となって全く同じように歩く。

初めて見た人はちょっとびっくりするのではないだろうか。

そのあと、アメリカでもらってきたMAC3Dのデータを元に作成されたナイキのコマーシャルフィルムのメイキングのDVDを見てもらった。

デモを手伝ってくれた4年生の学生も驚いていたから、結構インパクトはあったのではないかと思う。
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理研背任事件

2009-09-12 | 研究・講演
文部科学省所管の独立行政法人「理化学研究所(理研)」の主任研究員、和田達夫容疑者(53)が背任容疑で逮捕された事件で、和田容疑者が警視庁捜査2課に対し「100万円未満の物品は納品確認されない慣例を利用した」という趣旨の供述をしていることが分かったと報道されている。

理研では100万円未満の物品は納品確認されないのである。

ちなみに本学では納品確認されないのは1万円未満の物品のみで、科研費などの公費ではそれすら事務に持っていって納品確認作業が必要である。

一昨日行った移乗介護動作の解析では、本来ならば研究の被験者になって頂いた方にはしかるべき謝礼が支払われるべきだったと思われるが、交通費も謝金も一切支払わなかった。
参加者全員が研究の意義に賛同しているからである。

それではあまりに失礼なので1人700円のお弁当とお茶だけは用意した。
しかし、それだけの支出を研究費から出すために、事前に詳細な稟議書を書いて許可を得て、事後には実際にお弁当を渡した方の所属・氏名をきちんと報告して立て替え払いの申請をした。
おまけに、不測の事態で弁当が足りない時のためにおにぎりや飲み物を用意したのは、当事者の大学院生で、これは自費であった。

こういう事件があると、すぐに性悪説に傾き、本学のようなシステムになっていく。

しかし、あまりにも厳密な納品確認が義務づけられると事務の負荷が極限まで高まる。
研究者もだんだん面倒くさくなり、多少の支払いは自費でするかということになる。

本当は性善説で研究者はこのようなことは起こさないと考えた方が、関係者全員がハッピーなのだが、次から次からこのような事件が起こる。

日本全国、本学のようなシステムにすれば、基本的に1万円以上のごまかしは不可能であるから、世の中平和になるだろう。

その分、日本全国、研究者・事務担当者の悲鳴があがるようになるだろう。
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介護動作解析

2009-09-11 | 研究・講演
昨日行った介護動作解析の写真をアップする。





介護者、被介護者ともにマーカーをそれぞれ32個張り付け、12台のカメラを用いて計測を行った。
動作筋電計は16chで、今回は県立広島大学で新たに購入した日本光電の超小型の筋電計も併用した。

この計測データをどのように処理するかというと、各マーカーの座標からエクセルで介護者、被介護者の重心を計算で求める。

我々が使用しているMAC3Dは、この計算処理後のエクセルデータを読み込んで、本来計測できない体重心を3DのCGとして表示することができる。
あたかも重心にマーカーを貼り付けたような結果が示されるのである。

腰をかがめた姿勢では体重心は腹部の前方に飛び出るので、体に貼り付けたマーカーでは体重心の計測は不可能である。

このような処理ができるのが最新式の3次元動作解析システムの利点である。
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移乗介護動作の3次元動作解析

2009-09-10 | 研究・講演
今日は指導している大学院生の研究で、丸一日、移乗介護動作の3次元動作解析を行った。

最近動作解析を始めた徳島大学リハ部の先生が2名見学に来られて、総勢20名という体制であった。

いつもこれほど人手と時間をかけて解析を行えるわけではないが、年に何回かはこうした研究を行っている。
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