ピアノで弾き語りをするというのは、もうオジサンにとっては「めっちゃカッコいい」わけで、僕もピアノを習い始めてから過去に3回発表会でチャレンジしました。最初は「TSUNAMI」、2度目は「栄光の架橋」、3度目は「JAM」です。「TSUNAMI」では緊張し過ぎて最初からピアノがわからなくなり、1番はずっと単なるボーカリストになってしまいましたが、「栄光の架橋」以降は少々ピアノは間違えたものの、何とか歌もピアノも完走することはできました。
弾き語りの主役は歌で、ピアノはあくまでも伴奏なのですが、実際には注意力の9割はピアノ演奏になっていて、ついでに歌も歌っているくらいの感じです。それくらい素人にとってピアノは難しく、それはそのまま弾き語りの難しさに繋がっています。それもあって、もう数年間弾き語りは封印してピアノはピアノのレッスンに精を出し、歌は歌で2年以上ボーカルのレッスンに通っているのですが、そろそろ欲を出して弾き語りに挑戦したくなってきました。
いま弾き語りの候補曲として考えているのが玉置浩二の「メロディー」です。単にボーカルの発表会で歌っても良いのですが、玉置浩二はキーも合うし、どうせなら歌うだけではなく弾き語りでやってみたくなりました。問題は「メロディー」のキーがGフラットというピアノで弾くと黒鍵6つ使う超絶訳がわからないキーなのです。これをこのまま原曲キーで弾くか、それとも弾きやすいGに半音上げて弾くかで少々悩んでいます。
これまでも「栄光の架橋」の時にはキーを変えて弾きやすくしましたが、それは原曲キーが高過ぎて歌えないという真っ当な理由もありました。「メロディー」は原曲キーがちょうど歌いやすくて、半音上げてももちろん問題なく歌うことはできるのですから、弾きやすくするために上げれば良いんじゃないかと安易に考えましたが、それはそれで問題があることが判明しました。
半音上げることで曲の雰囲気がガラッと変わってしまうのです。切ない歌が急に明るい歌になってしまうので、これは違うなという印象になることでしょう。自分のピアノの腕前を考えればキーを変えることが現実的な判断という気もしますが、趣味でやっているからこそ理想を押し通した方が良いのではないかという思いもあります。発表会で演奏するとしたら早くても1年後になりそうなので、時間はまだまだありますから、今のところ現実よりも理想を取りたい気分ではあります。